子どもの矯正が知りたい

【小児期 矯正治療】歯並び交換中の経過観察をするメリットについて

みなさまおはようございます。東京のプロ矯正歯科院長 田中憲男です!
もうすぐ3月なのに、真冬の寒さが戻ってしまいました。
先日のニュースではインフルエンザの感染者のピークは今だそうです。
うがい、手洗いをしっかりして予防徹底しましょう!

さて、今週長野で開催された日本臨床矯正歯科医学会に参加してきました。
長野開催でしたので、長野新幹線と北陸新幹線 どちらでもいくことが可能でしたが、どうせなら新しい新幹線に乗車したいと思い、北陸新幹線で長野までいってきました。大宮から長野間は1駅で乗車時間わずか1時間です! 交通費を考えなければ十分通勤圏内ですね。今回は現地で1泊したのですが、内容によっては日帰り出張でも十分対応できると思います。東京も寒かったですが、長野はもっと寒かったです。

それでは、本日のブログテーマですが、タイトルは歯並び交換中の経過観察をするメリットについて です

写真の枚数も多く、結構な情報量になりますので、まずは定例のクリックをよろしくお願いします。

先週はなんとベスト3に少しだけひっかかりましたので、すぐにもどれますので、とりあえずクリックのほど

よろしくお願いします!


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小児時期の歯並び交換中の経過観察をするメリットとしてはいくつかあります

1:適切な時期に乳歯から永久歯の交換をプログラミングすることによって、高額な歯列矯正治療をおこなわなくてもすむ可能性がある
完璧な歯並びにならなくても、日常生活上問題ないレベルまでに、無料観察で改善できればそれはそれでメリットと思います。
しかしながら、当職が治療を開始したほうが良いといった時期に治療を開始することをためらってしまう場合は、これ以上観察しても仕方ないので、対応に困ることもあります。
結論としては、歯列矯正治療を希望する前提としての経過観察であり、その中の人で真面目に通っていただき、矯正治療を受けないでそこそこの歯並びになるラッキーな人が数パーセントの割合で存在するということです。

2:最終的には本格矯正治療が必要だが、現時点で治療費用をいただいてもいただいた分の結果を提供できない場合等

つまり、今は治療するタイミングではないということです。大切なポイントは経過観察だけで治るのではなく、今は治療するタイミングではないということです。このメリットとしては、将来の治療開始時期まで歯の衛生管理や経済的な部分も含めて備えることができるという点です

3:適切な治療タイミングを逃さない

一番重要なことは、治療回数を少なく、痛みの少ない、低料金の治療と思います。
それを実現するのは適切な治療タイミングを逃さないことにつきます

早めに定期観察をすることによって、一番良い時期まで治療開始を待つのです。
今日は 上記の1~3の複合型の症例です

ますは初診時の状況です

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上顎の真ん中内側に過剰歯がありました。

わかりずらい方もいらっしゃいますので、もう一度です

 

 

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このように過剰歯などがあると、歯ならびに多少なりとも影響することがあります。
治療法は抜歯となりますので、年齢的なことを考えると麻酔等心配される方もおおくいます。

つまり、すぐ抜歯するのか?

しばらく待ってから抜歯するのか?(経過観察)

器具をつけるわけではないので、治療費用をもらうことなどありませんが、
このような生え変わりの時期にどのようなタイミングでどうすれば良いのか?といった

知識的な部分での提供も不正咬合の予防には重要といえます。
なんでもかんでも様子みましょうでは少々物足りないということです。

つまり、専門医ならではの対応といえます。
本、患者さんは無料で3年6ヵ月間定期観察をおこなってきました。

無料観察ですので、この時点ではCT撮影などもおこなっておりませんでした。

8

なんとなく、初診時よりは状況が良いのですが、犬歯が生えてきません。
レントゲンを撮影してみるとこのような状況でした。

 

 

 

1

犬歯が横を向いてしまっております。

下の永久歯が2本欠損しているのはわかっていたのですが、上の犬歯が横をむいているとは把握できておりませんでした。

(本症例を振り返ってみると、経過観察といえども、初診時点で検査をしておけば良かったと反省しております。つまり、現在当院では経過観察の患者さんでも早めに検査をさせてもらうことにしております)

このような永久歯がもぐってしまっている歯を埋伏歯と呼びます。

埋伏歯の場合、根が完成してしまうと、引っ張り出すのが難しいといわれております。
本症例の場合も、もう少しはやい対応をすればよかったと反省をしております。

それでは治療経過です

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装置をつけました。

 

 

 

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スペースを作って埋伏している歯に装置をセットしました。

 

 

 

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4

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ここから歯を下方にひっぱてきます。

定期的にレントゲンなどで確認をします(動いているかどうかです)

 

 

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だいぶまっすぐになってきました。

 

 

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すると、犬歯部分に歯が少しみえてきました

 

 

 

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あとは、通常の治療で対応していきます。

 

 

 

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最終状態です

 

 

 

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レントゲン状況です。
ここまでの経過観察、治療期間 6年7ヵ月です。

1人の症例を区切りのつくところまで診させてもらって約7年です。
本症例の場合、下の永久歯が2本少ないです。

それについての対応は18歳以降に本人と再相談です
初診時が8歳、終了時が18歳としても10年間です

矯正治療は個々の症例に応じて、対応する時期、方法など千差万別です
経験がなくても対応できることもありますが、経験が役にたつことも非常に多くあります

そういう意味では多くの症例を扱っている医療機関での受診はメリットといえるでしょう
そろそろ8時になります。本日も1日がんばりましょう!

最後までありがとうございました。 応援のクリックよろしくお願いします!


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