姫新線は姫路から津山を経て新見に至る158.1kmの路線。「作備線」とよばれた津山以西の方が開通は早く、1930年全通。姫路〜津山間は「姫津線」として両側から延伸され、全通は1936年。同年に姫路〜新見間が「姫新線」となりました。
中国地方内陸の横軸、また陰陽連絡線の一部として機能し、かつては大阪方面から津山経由で鳥取方面を結ぶ急行「みささ」、中国勝山・新見方面への「みまさか」が運転され、また津山から新見・芸備線経由で広島と結ぶ急行「やまのゆ」が運転された時期もありました。
しかし中国自動車道の開通に伴うバス路線の整備や、陰陽連絡の役目を伯備線や智頭急行が中心に担うようになったことにより、姫新線のそのような役割は薄れました。1989年を最後に優等列車の運行はなくなり、現在ではもっぱらローカル輸送路線となっています。
兵庫県内(姫路〜上月(こうづき)間)では高速化事業が進められ、2010年春完成。電化はしなかったものの、線路設備の改善や新型車両導入によって、かなりの時間短縮が可能となりました。
全線単線、非電化。姫路で山陽新幹線、山陽本線(JR神戸線)、播但線、山陽電鉄に接続。佐用(さよ)で智頭急行線、東津山で因美線、津山で津山線、新見で伯備線に接続します。走る列車はすべて普通列車(一部快速)で、現状は佐用または上月で運用が分断されています。
姫路から本竜野にかけては姫路近郊に位置し、列車本数は比較的多い。播磨新宮からは本数が減り、山間を進んで行きます。佐用から岡山県境の区間は更に本数が減ります。およそ中国道に沿いつつ、津山盆地へ下り、津山から新見にかけては、ひなびた農村をつなぐようにして西へと進みます。徐行区間が続出し、経営と保守の難しさをうかがわせます。
なお、このサイトの中では、兵庫県内区間(姫路〜上月間)を中心に扱います。
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姫路鉄道部が受け持つ姫路〜上月間は、キハ40系(40,47)で運行されてきましたが、高速化事業に伴い、新型のキハ122,127が投入され、2009年3月13日から営業運転に就きました。2010年の事業完成により、最高速度100km/hでの運転が可能に。佐用以西、津山方面へは専らキハ120での運転。
いずれの車両も、車体にはオレンジと黄色の配色がなされており、これが姫新線のイメージカラーとなっています。
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