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更新日:令和2(2020)年6月3日
ページ番号:314969
(てんきゅうぎ)
県指定有形文化財(工芸品)
昭和41年5月20日
佐倉市新町(個人)
天球儀は、地球儀に対し地球から見た宇宙の恒星や星座などを示した球形の宇宙模型である。江戸時代に作られたとみられる天球儀は現在全国で50数個が知られている。この天球儀は直径29.5cmで中国流の星座を示している。紙を貼り合わせた張り子に、貝殻を焼いて作った胡粉を下地として塗り、そこに金・赤・黒の点描で星の位置を描いており、球面の赤道は、地球の赤道と天球とが交差する線を意味し、天体の赤道を示している。この赤道からわずかにずれて円周上に開けられた小さな穴の列は、黄道を示しており、天の川は金粉を散らして表現し、星座の形と名称は墨で書かれている。
中国の星座名をもった天球儀は、当時天文学の研究上不可欠のもので、蘭学の盛んであった佐倉藩にとっては必需品であった。佐倉藩ではこの天球儀を藩校である成徳書院の算測量部門で利用したものと思われる。
製作者及び製法年代は不明であるが、南極付近に諸星が記入されていないことや、天の川が金粉で描かれていること等は古い様式であり、この形式と星の位置の予備調査の結果、江戸時代後期の制作と考えられる。
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