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更新日:令和5(2023)年8月8日
ページ番号:314880
(もくぞうやくしにょらいざぞう)
県指定有形文化財(彫刻)
昭和60年3月8日
千葉市緑区富岡町209(長徳寺)
像高は147cmで、いわゆる半丈六の坐像であり、県指定の薬師如来坐像としては最も大きいものである。カツラ材による一木割矧造で内刳を設け、眼は彫眼で、素地の上に、薄く漆を置いた摺漆塗である。
頭体幹部を一材から彫り、これに左肩部、右腕部、両脚部などをつなげるという通常の木寄せであるが、頭体幹部は、頭部が耳の後ろ、体部は胸の前で割り矧ぎ、それぞれ別々に内刳を施すめずらしい構造をもっている。これは、カツラ材ではヒノキ材のように頭体部を通して割り矧ぐのが困難であったためにとられた措置だと推測される。
やや肩を怒らし、たっぷりした量感をもつ胸部から腹部、広く厚い両脚部などの表現に、平安時代中期の古い様式を残しているが、衣文の彫りなどは、やや形式的で単調な表現になっており、顔の表情も柔らかく穏やかで、定朝様式とも違う平安時代後期の作風を示すと考えられる。
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