ここから本文です。
ホーム > 教育・文化・スポーツ > 歴史・文化 > 文化・文化財 > 文化財 > 市町村別の国・県指定および国登録文化財 > 京葉エリアの市 > 市川市の国・県指定および国登録文化財 > 絹本著色十羅刹女像
更新日:令和5(2023)年10月4日
ページ番号:314924
(けんぽんちゃくしょくじゅうらせつにょぞう)
県指定有形文化財(絵画)
平成12年2月25日
市川市中山3-10-4(浄光院)
羅刹は、もともと人を食う悪鬼をいうが、十羅刹女は『法華経陀羅尼品第二十六』で、法華経の守護善神として登場し、二尊二天に続いて鬼子母と共に釈迦のもとに現れ、法華経の信仰者を守護し、さまざまな災いを除くことを誓っている。この画像は、教典の中の十羅刹女を図像化したものである。
画面は、横37.5cm、縦60.9cmの縦長の画面で、絹地に細くなめらかな墨線によって細密に描かれ、彩色が施されている。法具等は金泥で彩られており、全体に彩色、描線は退色によって淡くなっている。
描かれる像は15体で、縦長の画面で上下2段に分かれている。像はいずれも唐様の衣装の立像で、上段に6像、下段に9像が描かれ、上段は中央の向かい合う2像を囲むように4像が配置されている。この回りに配される4像のうち上部左右は天部形で、下部の左には女神像、右には男神像が描かれる。この胸前で合掌し見上げる男神像は鬼子夫神と考えられる。下段の9像はすべて女神像で左右にそれぞれ、4像と5像が向かい合う形で描かれている。計10の女神像が十羅刹女にあたる。この画像は、描画の特徴や、画絹の目がやや粗いことから、鎌倉時代末期から南北朝時代頃の作品と考えられている。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください