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【67大会・報告】長崎第5分科会/ヒバクシャ1―学習編「世界の核被害と内部ヒバクを考える」

2012年08月08日

会場 長崎市「NBC別館3Fビデオホール」
講師 豊崎博光さん(フォトジャーナリスト)
    瀬川嘉之さん(高木学校)
海外ゲスト アントン・ブドビチェンコさん(ロシア/NGO「チェルノブイリの子どもたちのために」)

 第5分科会は、「世界の核被害と内部ヒバクを考える」をテーマに、フォトジャーナリストの豊崎泰光さんからは、1940年から始められた人類初の米国によるマンハッタン計画(原爆製造計画)以降の核被害の現状として、ウラン鉱石の採掘に伴い、初めての核被害の犠牲者が先住民族であったことや、その後、世界各国における核被害の実態、とりわけ初の核爆発実験(長崎に投下されたものと同じ)では55km先の牛のヒバク、4万km離れた写真関連会社のフィルムの感光など、その影響がすでにわかっているにもかかわらず、使用されてきたこと。

 そうした核実験により死の灰は地球全体被害ともいえる事態になってきていることが述べられ、加えて原子力発電の初の起動はイギリスであることや、それが日本に入り、平和利用として区別され、「事故は起きないもの」としてすり替えられてきた事実についても報告されてきました。さらに多発する海上での核実験は月日が経って放射性物質の数値が減少しても、実際は海底深くに蓄積しているだけのものであり、70年前から、たくさんの核に伴うさまざまな放射性物質が地球に捨てられてきたことに対して、「ラクダはいくら丈夫といっても、最後はワラ一本が限界となる」を例に同じように放射性物質も増え続けてしまっている。しかし今後、福島の問題も含めてどう補償をしていくのかも課題であることが述べられていました。

 また、高木学校の瀬川喜之さんからは、放射性物質は有害物質であるにもかかわらず、この間、さまざまな専門家の意見として科学者・学者がマスコミ政治の場でも登場する。しかし彼らは自分の分野の研究のみであり、どれだけ影響があるのかという広い範囲での影響まで理解しているのかは疑問を持つ。福島原発の燃料、使用済み燃料など、広島に投下された爆弾63kgの1300倍もあり、その量の大きさが原子力発電の問題でもある。

 また、放射性物質は目に見えないこと、そしてヒバクには内部ヒバクと外部ヒバクの違いがあることや、ガンマ線など、その物質が残っている限り放射線を出し続けるものであり、本来、数cmしか届かない放射性物質も靴や服に一度付いたら、影響を受け続けることになる。それが人体へ影響し、DNAを傷つけるものであること、人体は細胞のかたまりで、元は1つのDNAが60兆個に分裂・増殖などコピーされ続けて人体が構成されているが、成長の著しい子どもたちにとって、その過程で傷つけられることになり治癒力はあっても、放射性物質による損傷など傷が多くなればなるほどミスも増え、分裂・増殖の段階で同じDNAをつくることができなくなることについても詳しく述べられていました。

 また、放射線の影響力の範囲や、体内でも蓄積もあるが、土地などからの外部ヒバクの危険性は常に浴び続けることにあることでもありました。こうした中で放射能への対策として「増やさない。閉じ込める。遠ざける。離れる」など、自然界でも医療などそうだが、
 

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