JBAのコーチライセンス制度について
コーチライセンス制度の目的
コーチは、プレーヤーのニーズやチームの状況に応じて適切な支援をすることが必要です。また、プレーヤーがバスケットボールを通じて楽しさを感じられるようになることや、プレーヤーが人間としても、プレーヤーとしても成長できるような環境を作ることが重要です。
より多くのプレーヤーがバスケットボールを通じて楽しさを感じ、また、人間として、プレーヤーとして成長できるような環境を作るためには、コーチ自身が人間力を高め、プレーヤーやチームの状況、ニーズに応じて適切な支援をすることが必要です。
しかし、残念ながらバスケットボール界においては、指導現場における様々な問題(暴力・暴言・ハラスメント等)があるのも事実であり、そういった意味でもバスケットボールの知識だけではなく、人間力を備えたコーチの養成が求められています。
よって、JBAのコーチライセンス制度は、コーチライセンスを取得することによって、コーチに必要な知識・能力等を身に付け、プレーヤーにとって安心、安全な環境を構築すること、また、バスケットボールをはじめとしたスポーツの楽しさを広げていくこと、さらには人間力・競技力の向上に寄与することを目的に設計しています。
ライセンス制度の概要
- ライセンスとカリキュラム
- ライセンスの適用基準について
- ライセンスの更新制度について
ライセンスを取得するためには、それぞれの講習会のカリキュラムを受講・修了し、コーチ登録を行う必要があります。
また、JBAのライセンスはS級〜E級までのライセンスがあり、ライセンスを取得するためのカリキュラムは、指導対象レベルや年齢に応じて設定されています。プレーヤーの習熟度や年齢に応じて、コーチに求められる行動や能力が異なるためです。
また、S級〜E級のライセンス以外にも、「コーチデベロッパー」、「キッズサポーター」、「キッズサポートリーダー」、「ジュニアエキスパート」といった多様なライセンスを発行しています。これらのライセンスは、より良いバスケットボールの環境を創っていくために必要なライセンスとして2019年より新設されました。
各ライセンスの養成目的や内容については、「コーチ養成講習会」をご覧ください。
http://www.japanbasketball.jp/coach/cultivation/
JBAは、各大会に参加するプレーヤーの年齢やレベルに応じて、ベンチで指揮をとるコーチのライセンスの基準を定めています。それを、「コーチライセンスの適用基準」といいます。大会毎に必要なライセンスは定められているため、コーチは、参加する大会に応じてライセンスを取得する必要があります。詳細は、「各大会におけるコーチライセンスの適用基準について」をご覧ください。
http://www.japanbasketball.jp/coach/license/
コーチングに必要な知識やスキルが年々更新 ・変化する中において、コーチは常に知識やスキルをアップデートしていくことが求められます。数年前の常識が今では非常識といったことはめずらしくなく、また、変化 ・進化のスピードは年々早まっています。
そのため、取得したライセンスに応じた知識やスキルをアップデートし、コーチ自身が成長し続けることが不可欠であることから、以下の3つの観点でコーチライセンスの更新制度を2023年度より改定しました。
1)全てのコーチに知ってもらいたい内容を定期的に届けられるようにすること
2)各ライセンスに応じた研修内容を提供すること
3)学び続けることを促進する制度とすること
ライセンスの更新制度の詳細については、「2023 年度以降のコーチライセンス更新制度の改定について」をご覧ください。
http://www.japanbasketball.jp/wp-content/uploads/coach_license_update_2023.pdf
ライセンス体系(指導対象と必要なライセンス区分)
各ライセンスの概要
E級 コーチ |
D級 コーチ |
C級 コーチ |
B級 コーチ |
A級 コーチ |
S級 コーチ |
ジュニアエキスパート | キッズサポーター | キッズサポートリーダー | コーチデベロッパー | |
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講習会 開催団体 |
JBA | JBA/ 都道府県協会 |
JBA/ 都道府県協会 |
JBA | JBA | JBA | JBA | JBA/ 都道府県協会 |
JBA | JBA |
開催頻度 (年) |
随時 | 1回以上 | 1回以上 | 5回 (※1) |
2回 (※1) |
1回 (※1) |
1回 (※1) |
1回以上 | 3回 (※1) |
2回 (※1) |
受講条件 (※2) |
15歳以上 | E級保有者 18歳以上 |
D級保有者 18歳以上 |
C級保有者 22歳以上 |
B級保有者 22歳以上 |
A級保有者 22歳以上 |
B級保有者 22歳以上 |
15歳以上 | C級以上保有者 20歳以上 |
B級以上保有者 22歳以上 |
講習時間 | (eラーニング) | 13.5時間 (2日程度) |
20時間 (3日程度) |
5日程度 | 8日程度 | ※4 | 8日程度 | 半日程度 | 2日程度 | 2日程度 |
受講料 (税込) |
2,200円 | 13,200円 | 16,500円 | 44,000円 | 55,000円 | 352,000円 | 88,000円 | 2,200円 | 11,000円 | 19,800円 |
受講有効期間 | 30日間 | 2年 | 2年 | 1年 | 1年 | ※4 | 1年 | - | 1年 | 1年 |
登録料/年(※3) | 1,000円 | 3,000円 | 4,000円 | 5,000円 | 6,000円 | 12,500円 | S~B級登録料 +5,000円 |
- | - | S~B級登録料 +3,000円 |
資格有効期間 | 4年 | 1年 | 1年 | 1年 | 1年 | 1年 | 1年 | 5年 | 1年 | 1年 |
毎年次研修の受講 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | - | - | - | - |
ライセンス別研修 (※5) |
- | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | - | - | - | - |
更新に必要 なポイント(※6) |
- | 2ポイント | 2ポイント | 2ポイント (4ポイント) |
2ポイント (6ポイント) |
2ポイント (6ポイント) |
S~B級の更新要件を満たす +更新講習を受講 |
- | S~C級の更新要件を満たす +更新講習を受講 |
S~B級の必要ポイント +更新研修を受講 |
日本スポーツ協会における資格名 | - | - | コーチ1 | コーチ3 | コーチ4 | コーチ4 | - | - | - | - |
(※1)開催回数は、受講者の人数等の影響により、変更になる場合があります。
(※2)年齢は受講年度の4/1現在。S~B級、ジュニアエキスパート、キッズサポーター、キッズサポートリーダー、コーチデベロッパーの受講条件の詳細は別途定める。
(※3)E級のみ4年分。
(※4)S級コーチの講習時間、受講有効期間は別途定める。
(※5)2027年度より、適用開始(2023年度〜2026年度のうちに受講が必要)。
(※6)2027年度より、S〜B級はカッコ内のポイント数に変更。