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「トップリーグ向け2024年度JBA公認D級コーチ養成講習会」開催報告

2024年8月20日

グループごとのディスカッション

コーチ役、プレーヤー役に分かれての実践

当協会(JBA)では、2024年8月3日(土)、4日(日)にトップリーグ関係者向けのJBA公認D級コーチ養成講習会を開催しました。

トップリーグのプレーヤーにとってのセカンドキャリアのひとつにコーチとしてのキャリアがあります。しかしながら、長期にわたるリーグのシーズン中は講習会に参加することが難しく、また、オフシーズンに各都道府県の講習会が開催されるとは限らないという状況があります。そこで、2017年度より、リーグで活躍するプレーヤーのみならずチームスタッフの方々へコーチ養成講習会の参加機会を提供できるよう、トップリーグ向けの講習会を特別に開催しています。(※通常JBA公認D級・C級コーチ養成講習会は、都道府県単位で開催しています。)

今回は定員に空きが生じたため、トップリーグ関係者のほか、一般の方にも参加していただきました。現役のBリーグのプレーヤー、Wリーグのプレーヤー、各地域でU12・U15・U18などのカテゴリーで指導しているコーチなど、様々な立場の方が参加されていましたが、意見交換やグループワークでは様々な視点や視座からの意見が出されており、みなさんそれぞれに新たな気付きを得ているようでした。また、コーチング実践などを通して、トップリーグのプレーヤーに限らず、アンダーカテゴリーのプレーヤーに専門用語を使わずに説明すること、また、短い時間で簡潔に説明することの難しさなどを実感している様子がうかがえました。

<受講者のコメント>
◆原 修太さん(千葉ジェッツ)
コーチングについて勉強することができ、自分の頭の中を言語化する作業が難しかったですが、楽しく取り組むことができました。

◆濱西 七海さん(山梨クィーンビーズ)
今回の講習会ではトップリーグ関係者、現役選手からミニバスの指導者、コーチングについて初めて触れる方もいて、幅広いカテゴリーの方々と共に考え、会話し、実行する過程を共有できました。また、プレーヤーとしてやっている自分には気づけない考え方や見え方を学ぶことができました。

自分自身今までコーチングについて細かく学んだことがなかったため、講習を受けていく中で新しく知る言葉や考え、発見があり、コーチングの難しさ、楽しさの両面を経験できました。

中でも「プレーヤーズ・センタード・コーチング」の重要性を新たに学ぶことができました。プレーヤーを中心にして学びを支援する、プレーヤーだけでなくコーチも主体的に取り組み共に成長し関わる人みんなが幸福感を感じポジティブになれる取り組みができればより良いコーチングができ、プレーヤーもチームも成長できるのではないかと感じました。

講習会を通してコーチ役、選手役両方を経験したことでカテゴリーによって説明の仕方や伝え方に変化をつける大切さ、プレーヤーの判断力を伸ばすためのコーチングバランスの難しさを体験することができました。個人的には言語化、伝達力が大切で、コーチ・選手両方が学び続けチャレンジし続けられる環境を作りたいと思いました。

最後に2日間と短い時間でしたが、講習会開催にあたりご協力頂いた関係者の皆様、受講者の皆様に感謝申し上げます。この出会いを大切にし、今後の活力にしていきます。二日間ありがとうございました。

◆早坂 雄一さん(群馬県・一般参加)
今回、同時期には県のD級コーチ養成講習会も開催される予定があったのですが、生意気にも世界のバスケットボールに精通される方々や、トップリーグに携わる方々が参加する講習会に参加して学びたい!と考え、勇気を振り絞り、今回の講習会に参加させて頂きました!

参加はしたものの、初日に同じ研修室でトップリーグに携わる方々が放つオーラや、経歴、今後のコーチング予定などに圧倒されてしまい、「私は何と場違いな所へ来てしまったのだろう!!」、「時を戻せるなら県の講習会に変更させて欲しい!」と講義が始まる前まで心の中で泣いていたのが正直な気持ちでした。しかし、一コマ目の講義でコーチデベロッパーから新しいコーチングの必要性や選手への関わり方、受講生の深く、考え抜かれた意見を共有し、「私も育成世代に関わるのであれば、もっと自分が学ばないと!」という強い学習意欲が湧いている状態になっていました!

また、実技・演習では、ほぼ素人の私でもトップリーグに携わる方々と一緒にバスケットの練習を行い、今までに感じたことのない緊張感や、いたたまれない気持ちもありましたが、共通の課題を掲げ、豊富な経験談や、様々な視点からの意見などを共有して学習出来たことは、私にとってコーチングする際の知識について、講習の内容とは別に多く学ぶ事が出来たのも、今回の講習会ならではだと思います!

参加した結果、私が今までに参加してきたことのある、どの講習会よりも、“世界に精通し、新しいコーチングついて学ぶことができ”、“甘んじさせる講義ではなく、主体的に考え方や意見を求められ”、“幅広いカテゴリーの方々でも課題を共有し合い学習することが出来た”日本一最高の講習会だったと思います!今後は、講義でも教えていただいた、学び続けていく気持ち、Keep on learningの精神を忘れずに育成世代に関わっていければと思います!