BEAT主義日記 the principle of beat hotei official blog

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2010年3月アーカイブ

ボブ・ディランをみた。

俺はいわゆる『ディラン=神』という世代ではない。
「ビートルズ」も「ストーンズ」も、別にどうでもよかった。
70年代のグラムロックから80年代のパンクムーブメントを青春とした『耽美』と『怒り』をルーツとした
いわば『カッコ良くなきゃ死ね』という端的なイメージこそロックである、言わば『ルーツ』を拒否した世代。

ジミヘンが嫌いだった。
ブルースが嫌いだった。
自己陶酔型のミュージシャン然としたミュージシャンを否定することにより、個性を見いだす新世代の『アンファンテリブル』だった。
Amなんて恥ずかしくて死んでも弾くものか、と思った。

俺のヒーロは革ジャンの上下にみを包みリーゼントでフライングVをかき鳴らす「クリス・スペディング」
スーツにレジメンタルのタイを結んだ「ビル・ネルソン」
すべてのコードワークに血が滲む「ウィルコ・ジョンソン」
モッズ・スーツでリッケンバッカーを切り刻む「ポール・ウェラー」
難解なコードを「THIS IS POP」と叩きつぶす「アンディー・パートリッジ」
リリカルに知を流す「トム・ヴァーライン」
ギターから指板を消した「エイドリアン・ブリュー」
『サティスファクション』はDEVO
アート・リンゼイ、マーク・リボー
変態と呼ばれるギターリストに憧れ、そうなりたかった。

30を超えたら死にたいと本気で思っていた。
真夜中の吉祥寺の線路に横たわり、ジェームス・ディーンの気分で耳元に近づく列車のノイズを数秒まで待ったものだ。
死ぬかもしれない。
死んでもいい。
いや、死ねるものなら死んでみせる。
ロックに死ぬことを夢見た馬鹿なパンク・ロッカーだった。

そんな俺がディランの「FOREVER YOUNG」を聴いて号泣した。
いつまでも生きていれると思うなよ、と胸ぐらを掴まれて凄まれたら、俺も所詮子供。
ロックンロールは死ぬまでダンスすることだ、とサラリと言われちゃ泣くしかない。
あのステージはすべてのロック・ミュージックに哲学を知る人間にとって、絶対的なものだった。

チャーリー・セクストンが良かった。
押さえの利いたミニマルなプレイの中にも、ヤンチャな貴公子としての存在感は当時のまま。
「弾いてはならぬ」フレーズを弾かぬことが、聞き手の音のイメージにすべてを与えた。
BOφWY時代、彼のアルバムを聴いてその艶やかな感性に打たれ、そのオーセンティックとモダンが融合したアプローチに多大な影響を受けた。
バンドをよりモダンにするために8ビートにシンセ・ベースを取り入れる提案をし、氷室氏は受け入れてくれた。
スティーヴ・スティーヴンス、旧友のジグ・ジグ・スパトニックのニールXのアプローチ然り。
ブライアン・セッツアーもまた「こちら」の世界のギタリストだ。

ロックンロール=ファッション。

最強だ。

客席では高橋ユキヒロさん、平山雄一さん、渋谷陽一さん、ギタリスト仲間のSUGIZOくんともお会いした。
きっと皆さん、その夜、心で号泣した同士だと思う。

アンコールの3曲が終わり2階の席を立った。
楽屋道をゆく途中にバンドの音が聴こえた。
係員の方に「ご覧になられますか?」と声をかけていただいた。
「よろしければ」と関係者だけの入れる最前列に誘導いただいた。

最前列から観たら、バンド全員の微笑が見れた。
本気の微笑み。
リスペクトと冒険を共にする世代を超えたスピリット。

ロックンロールよ!気高くあれ。永遠に。





勝てる相手ではない。

でも負けてはいかん、とこの心が呟いた。




チロル・チョコは怖くて喰えないな。
ただ甘いはずがない。


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気高きドーベルマンも、こんな風にされちゃ情けない。


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けど可愛いから許す。


2010年3月25日

* 『薔薇とサムライ』

劇団☆新感線の30周年記念公演『薔薇とサムライ』を観させていただきました。

噂通りのあっぱれな極上エンターテイメント・ショウ。
演劇とは、ミュージカルとは、舞台とは、なぞという小難しい議論など一蹴する
「楽しきゃいいじゃん!」とここまで胸を張って見せつけられると脱帽降参。
エンターテイメントのあるべき姿を堪能させていただきました。

古田新太さんの特異な存在感は堂に入って圧倒的。
そして天海祐希さんのカッコいいこと!!!
もちろんすべてのキャストの皆さんがそれぞれ魅力的でしたが、個人的にはシャルル・ド・ボスコーニュ役の
浦井健治さんのコミカルで繊細な演技に終始釘付けになってしまいました。
浦井さん、最高!面白すぎ!
大ファンになっていしまいました。

一言で「極上エンターテイメント」と言い切るのは簡単なことですが
その裏には大いなる才能と並々ならぬ努力、緻密な計算と大胆な冒険心が力強く満ちあふれています。
観客の皆さんに楽しんでいただく、という意味では自分のステージも同じこと。
もっと高く、もっと深く、技を磨き、皆さんの心を揺さぶるステージを目指し精進せねば、
と胸に語りかける機会を与えてくれた貴重な一夜でした。


主演後、御一緒した森雪之丞さんと楽屋へ御挨拶。
古田さんとは初対面でしたが、想像通りシャイで繊細な印象のお方。
そして久しぶりにお会いする天海さんは、相変わらず可憐でお美しい!
観劇のお礼の御挨拶に伺ったのに、逆にお土産などいただいてしまいました。

すべてのキャスト、そしてスタッフの皆さん。
長くて過酷なスケジュールを、どうぞどなたもお怪我などなく、最高の時間をお過ごしになられるよう心からお祈り申し上げます。

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(P.S.今井くん、完治おめでとう!ワイアーね。俺もよく判るよ、その気持ち(笑)。
        先日はお見舞いにきてくれてありがとうね!バローロ、最高に美味かったです。
        近々合同快気祝いを密やかにやりましょうね。)



2010年3月23日

* 春の嵐

連休は強風と黄砂の吹き荒れる中、無謀にもビーチへ。

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そんな悪天候の海辺の景色もまた、自然の力強さを感じさせてくれて素敵。

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しかし次第に風も夕方には治まり、夜空は瞬く星のパレード。
都内では決して観ることのできない空。胸が締めつけられます。


そして翌日は左手のリハビリを兼ねて、庭の草むしり。
芝生の合間に憎き雑草が生え茂ります。
とは言え、雑草を手に握ればそこにも命の息吹を感じたりして、無心無言ながらも様々なことを考えてる。
草の中からダンゴムシが現れたり。
土と戯れるのは心地よいですね。

娘のリクエストで昼食はマクドナルドへ。
もちろん彼女はハッピーセット。
千葉はホームセンターやマーケットなどが一体化している巨大な施設がたくさんあって楽しい。
正月になれば餅つき用の「うす」が店頭に並ぶのですから!
細々としたものを買いあさり、車内はあっという間にいっぱいです。
便利なほうきとか庭いじり関係、文房具やキッチン用品など、キリがありません。
しかも格安でついついまとめ買いしてしまう。
ビーチに行くときの密かな楽しみとなっています。

夕暮れの海風を大きくすって深呼吸。

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覚悟はしていたものの帰りの渋滞はひどく、通常1時間で帰れるところ3時間かかってしまいました。
ガソリンの残りも少なく、ハラハラしながらのドライブ。
こんな何気ない一日が、我が家にとってはとても貴重な一日。

皆さんの休日はいかがでしたか?







2010年3月19日

* 目と耳に刺激を。

昨日は塚本晋也監督の『鉄男/THE BULLET MAN』の試写会へ。
ハードコアな映像とメタル・マシーン・ミュージック。
独特の世界観は健在。
濃厚でHEAVYな作品でした。

先日JEFF BECKの新譜『EMOTION & COMMOTION』を入手。
ライブでは何度かプレイされた名曲「虹の彼方に/OVER THE RAINBOW」や、
プッチーニの歌劇『トゥーランドット』から「誰も寝てはならぬ」、
そして日本盤のみのボーナス・トラックとして「クライ・ミー・ア・リバー」など、ギターが全編歌っているアルバム。
エッジの効いた攻撃的な曲は少ないものの、ベック節満載の傑作です。
とは言え、最近ではロンドンのロニー・スコッツでの貴重なライブ映像を食い入るように何度も鑑賞し、
素晴らしかった日本公演の記憶も新しいからか、多少物足りなさを感じてしまうのはファンだからこそのわがままでしょうか。
ジャケットが素晴らしい。
今も変わらず、孤高の人。
もうすぐまた生が観れますね!
ギタリストは言うまでもなく必見です。

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そして最近お気に入りでヘヴィー・ローテーション中のアルバムがこれ。

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JOSH MEASEの『WILDERNESS』。

スウィート&メロウな声、シンプル&リッチなサウンド・メイキング、
大橋トリオにも通ずるポップの確信犯。
今の季節にピッタリ、とても心地よい。
MY SPACEには『お風呂に入りながらウクレレで弾き語り』なんて映像も。
面白い人ですね。

スタジオにはルーリーもたまに入ってくる。
ルーリーは娘がハーモニカを吹くと大声で一緒に歌います。
動画がアップできたらいいのにね。
きっと皆さん大笑いしてくれると思います。
YOU TUBEにでもアップしましょうか!?(笑)

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明日から連休ですね。
ここのところずっと連休だったので、なんだか後ろめたいような気分...。

皆さんは心置きなく、素敵な休日をお過ごし下さい。




2010年3月15日

* SPRING?

冬眠から覚めるべきか?

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はたまた目覚めぬべきか?

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久しぶりに『FOCUS』の「FOCUS 3」を聴いている。

名盤!

こんなに良かったっけ???



井沢元彦さんから
『ビッグコミック』2010年3月10日(水)発売の6号掲載の『ゴルゴ13』は
氏のアイデアと脚本協力によって生み出されたエピソードだ、とのメールを頂き
早速手に入れ読ませていただく。
コミックを手にするのは何年振りでしょう!
次号が楽しみ。

ページをめくってゆくとマーティ・フリードマンさんのコラムにて、俺のギターについて彼が熱く語ってくれていた。
俺のギターをよく聴いてくれてるんだなぁ!と思い、嬉しくなっちゃいました。
誰も語ってくれないところに着眼してくれるのは同じギタリストならではのこと。
皆さんも是非お目通しを。
マーティさん、いつかお会いできますように。
熱くギターを語り合いましょう!







2010年3月12日

* 上海バンスキング

高校生の頃、ハードロック全盛の時代に同じ学校の先輩小林径さんに聴かせてもらったアナログ盤、
『上海バンスキング』。

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異国情緒満点のジャズ・サウンドにのせて歌う吉田日出子さんのスィートでチャーミングな歌声の虜になりました。
当時はそれが音楽劇のサントラであることも知らず、吉田日出子さんというシンガーの唯一無比の歌に、ただただ魅了されたのでした。
『もっと泣いてよフラッパー』も名盤です!よく聴いたなぁ。

初演は1979年。そしてラスト公演から16年!
吉田さんを始めとするキャストの皆さんが再集結して蘇る伝説。

あの伝説の舞台が観れるなんて!!!

本当に夢のようです!

トランペットの懐かしい調べで幕が開き、息のあった演奏と、時にコミカルに、時に切なく語られる物語。
あっと言う間の3時間半でした。
素晴らしかった!
終演後、キャストの皆さんはそのまま会場の出口に向かい、生演奏でお客様を送り出します。
マイクを握った吉田さんに遠くから
「ありがとうございました!長年の夢を叶えてくださってありがとう!!!」
とつぶやいたけど、伝わったかしら。
『CHICAGO』や『ムーランルージュ』や『NINE』もいいけれど
やっぱり『上海バンスキング』は別格!
最高でした!

公演は終わってしまいますが、皆さんも是非CDで素晴らしい吉田日出子さんの歌声を!



ルーリーとようやく散歩へ出かけました。

ルーリー、嬉しそうでしょう?


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ギブズがとれ、包帯がとれ、ようやく先生から

「もうギターを弾いて良いでしょう!」

と嬉しいお言葉。

一ヶ月ぶりのギター解禁です!

「といってもあまり無理をしてはいけません。就寝の際は包帯を巻くこと」

正直のところリハビリにもう少し時間がかかり(ギターを弾くのがリハビリなんですが)

完治するには2ヶ月くらい要すのではないかと思っていただけに、我ながら悪魔のような回復力!(笑)

皆さん、本当に御心配おかけしました。

容態を案じて優しいお心遣いのメールをいただいたり、「元気をつけてください」と美味しいものを送っていただいたり

少し良くなったと知って早速快気祝いに誘っていただいたり...。

本当に幸せ者ですね、自分は。

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外せば愛着心すら湧くギブス、そしてファイテンさんからもサポーターやサプリメントなど送っていただきました。ありがとう!

早速自宅のスタジオにギターを運び入れ、アンプにつないで久しぶりの爆音。

左手の握力は落ち拳を握るのもまだままならないけど、ギーンと鳴るこの感触がたまらない。

気づけば結局5時間弾いてました。(これがいけないのですね...)

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そして今日は東京都現代美術館へ。

昨夜お食事に誘っていただいた森田君から「今開催されている『装飾』という展覧会は面白いですよ」と聞き、早速出かけました。
青木克世さんの陶オブジェ(予知夢Ⅸ) 塩保朋子さんの美しい切り絵(Cutting Insights)山本基の塩で作られた(迷宮)など、幻想的な美しさに満ちた作品がたくさん。
そして地階では
「サイバーアーツジャパン―アルスエレクトロニカの30年」  と題された展覧会が開かれていました。
「メディアアート/メディア芸術」というと何やら難解なもののように思いますが、ユーモアに溢れたポップな作品ばかり。
観て触って楽しい未来体験。
おっと?見慣れたオブジェが!と思ったら、河口洋一郎さんも出展なさっていました。
海外では時間があれば美術館やギャラリーに足を運び時を忘れて作品と向き合い、頭と心をストレッチすることが日常なのですが
東京にもたくさんの美術館があるのになかなか足が向きません。
こうして気軽に芸術/美術のある場所へ通うフットワークを忘れてはいけませんね。
情報豊富な時代に生きていると、体験してもいないことを体験したかのような錯覚をしてしまう。
雑誌やウェブでインフォメーションされているものや人々の感想などを見聞きして
まるで擬似的に自分がそれらを体験したかのように思うのは危ないことです。
自分で見て感じたことが自分にとっての答え。


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「美術館で会った人だろ?」/by P-MODEL


ルーリーはそろそろ庭にも飽きたみたい。

明日は一ヶ月振りにお散歩に連れていってあげようかな。


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頭が赤。

2010年3月 9日

* AVATAR

ルーリーを庭に放してモーニング・コーヒーと新聞。
毎朝の静かな愉しみ。

NEWS PAPER & COFFEE.jpg

しかし新聞に書かれる我々の未来は暗い。
数年後には国が破綻してしまうかもしれないという。
子どもたちの未来を照らしてあげなくてはいけない。

But , How?

「AVATAR」を観た。
圧倒的な美しさと迫力の3Dエフェクトにショックを受ける。
数年後には3Dが映像のベーシックになるのだろう。
ある意味「ブレードランナー」を観たとき以上のショック。
人間の創造力はとどまることを知らない。
そして時代はこの映画とともに変わったと思う。
一つの時代がまた、終わったのだ。

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一雨ごとに春に近づいているとは言え、激しい温度差に体調を左右されてはいませんか?

以前トレーナーさんから怪我の回復のあまりの早さに驚いて
「まるで悪魔のような回復力だ!」
と褒められた(褒め言葉???)ことがあります。
今回も悪魔のように回復しております。
ギター、膝において、ちょっとずつポロンと始めました。

昨日はLOVEさんの『君は僕のセンユウなの?』と題されたライブを観に恵比寿リキッドへ。
渾身のライブ、お疲れさまでした!

今回は池畑潤二氏がドラム。
彼がドラムを叩く姿を見るのは本当に久しぶりだったので、懐かしき日々の記憶が走馬灯のように蘇ります。
若き頃の俺も彼も、エネルギーのすべてを出し切ることでしか自分を表現できない自爆タイプ。
毎回ステージの上でビートをぶつけ合うのは、喧嘩のようでもあり、スポーツのようでもあり。
ライブが終わった後、びっしょり汗でぬれた互いの姿を見つめ、「お疲れさん!」とにっこり笑ってくれる池畑さんが大好きだった。
またいつか一緒にやりたいな。
ルースターズもBOφWYもビートに生きて散った同胞。
そう、同じ戦場で戦った「戦友」かもしれません。

今日も冷たい雨。
しかし、雨の日曜日は嫌いではありません。
憂鬱を優雅に変える方法は、それぞれお持ちでしょう。

俺からのおすすめはこのCD。

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天才グレン・グールドの28歳の時の録音。
まるでブラームスの音階に合わせて、雨が降っているように感じる。
「ああ、このまま止まないでおくれ」
と、雨を見つめてしまう。






2010年3月 3日

* ひな祭り

クリスマスにツリーを

正月に正月飾りを

節分には豆まきを

あっという間にひな祭り。

「光陰矢のごとし」。

小さなお雛様と、可愛い手作り雛寿司。(by ひーちゃん)

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春の陽射しに包まれて、心和やかな一日でした。






2010年3月 2日

* もう少しの辛抱









レントゲンを撮っていただきました。










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結果は....


















問題なし!




ギブスから解放されました!




まだ包帯はしていますが、体全体のバランスがとりやすい。




ギターを弾くのはもう少し先ですが、確実に回復していると診断され、とても嬉しく思います。




YEAH!!!