●方向線のイメージ
ベジェ曲線で方向線を伸ばすと、アドビ イラストレーター(Adobe Illustrator)がその向きや長さから滑らかな曲線になるように計算します。 でもその計算方法を聞いても難しくて理解できない(もちろんその計算方法を知らない私に説明できるはずもありません)ので、簡単に方向線を使えるようイメージで考えてみましょう。
イラストレーターでパスを描くときに、方向線をどの方向へどの程度伸ばせば良いか理解するには何度も描いて慣れるのが一番です。
しかしどうせ練習するなら方向線の役目をイメージしながら描くほうが上達も早いと思います。そこで簡単なイラストを用意しました。
セグメントはアンカーポイントとアンカーポイントをつなぎます。あるアンカーポイントを出発して次のアンカーポイントを目指すことになります。
セグメントはアンカーポイントを出発して次のアンカーポイントを目指すんですが、方向線が出ていると、まずは方向線の方に引っ張られます。
進んでいるうちに、だんだんと引っ張られる力が弱くなるので、少しずつ軌道修正していくことになります。
軌道修正しているうちに、向こうからも軌道修正中のセグメントが近づいてきます。そして無事に巡り合った地点でセグメントが無事に完成するわけです。
ここで、方向線の長さが変わると、引っ張られる力の弱まるタイミングが変わることになります。
●方向線が長い場合
方向線が長いと、どんどん方向線の方へ引っ張られていきます。(もちろん100%なすがままでもないので、微妙にですが次のアンカーポイントの方へも向かっています)。
ある程度進むと引っ張られる力も弱くなるので、今までの遅れを取り戻そうと急激に軌道修正を始めることになります。
だから、あまり方向線が長いと急に曲がるところが出てくるため、セグメントの曲がり方が滑らかではなくなります。
●方向線が短い場合
逆に方向線が短いと、すぐ次のアンカーポイントの方へ向かうので、だんだん直線に近くなります。あまり方向線が短いとアンカーポイントの両端で角になってしまうので、やはりセグメントの曲がり方が滑らかではなくなります
●滑らかなベジェ曲線と方向線
アンカーポイントから方向線が2本出ている場合、方向線がつながって180度になっていると、セグメントとセグメントが滑らかにつながります。
方向線が分割されていると、折れた角になります。
セグメント単体は、なるべく滑らかになるように計算されますが、パス全体として滑らかにしたい場合は意図しない方向線の分割に気を付けないと、簡単に折れてしまいます。
イラストレーターで折れた方向線をつなげるためには、「アンカーポイントの切り替えツール(講座1-7)」で描き直さなければなりません。