医療現場からの提言

2017年

vol.01 重症化前に花粉症の薬を

毎年、春先になると花粉症に悩まされます。どのような対策をすれば良いのでしょうか。

仲野:

花粉症は一度発症すると、多少症状の軽い、重いの変化はありますが、ほぼ毎年症状が出ます。くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状が強く出てからでは、治療を開始しても良くなるのに時間がかかることがあります。

千葉市周辺のスギ花粉飛散開始日は例年2月15日ごろです。飛散のピークは3月初旬です。花粉症の方には遅くとも2月中頃からの薬剤の使用をお勧めします。今年の春は例年よりスギ花粉飛散数は少ない予想ですが、花粉が少ないから症状が軽く済むとは限りません。

特に強い症状が出る人には初期療法をお勧めします。できれば花粉飛散予測日の1週間前から薬剤を使用することが望ましいです。症状が出る前から薬剤を使用することで、花粉の影響を抑え重症化を防ぐことができます。

薬にはどんな種類があるのですか。

仲野:

花粉症に対する内服薬にはくしゃみ・鼻水に効果が強いタイプと鼻づまりに効果があるタイプがあり、症状に応じた薬剤の選択が必要です。薬剤の効果もマイルド、中等度、強い薬剤があります。また、内服回数も1日1回と2回の薬剤があります。自分の症状にあった使いやすい薬剤を見つけることが何より肝心です。充分効果があると感じられるのでしたら、毎年同じお薬を使うことをお勧めします。

症状が出る前にかかりつけ医から効果のあったお薬をもらい、症状が出たなと感じたら治療を開始しましょう。それでも症状が強くなる時期には点鼻薬、点眼薬も効果的です。重症時には頓服の強い薬を使うことも可能です。くれぐれも重症にならないようにすることが花粉の時期を乗り切るこつです。

BACK INDEX NEXT
公益社団法人 千葉県医師会 CHIBA MEDICAL ASSOCIATION みんなで高めるいのちの価値 ~健康と福祉のかなめ~
〒260-0026千葉県千葉市中央区千葉港4-1
TEL 043-242-4271
FAX 043-246-3142