「近くて遠い国」といわれる韓国。その最南端の島、済州島(チェジュド)を訪ねた。海岸線をドライブすると、ヤシの木が出迎えてくれて、南国気分を満喫できた。この島は海辺のリゾートやゴルフ場のほか韓流ドラマのロケ地としても有名だ。「ヨン様」こと、ペ・ヨンジュンさんが主役を務めたドラマ「太王四神記」のロケ地では、高句麗時代の王宮が再現されていた。
魅力の1つは、何といってもその近さだろう。中部国際空港から約2時間ちょっとで、時差がない。日本語も通じやすい。まるで沖縄に遊びに来た感覚だ。
島の東部にそびえる城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)に足を延ばし、急傾斜の石段を登った。約5000年前、噴火によってできた噴火口の1つで、標高は約182メートル。頂上からは辺りを一望できる。城山日出峰は2007年、漢拏山(ハルラサン)などと合わせ、韓国初の世界自然遺産に登録された。
済州島はグルメの街としても知られる。地元の店に入ったら、採れたてのアワビやウニが運ばれてきて、そのボリュームとおいしさに感激した。別の店では名物の黒豚に挑戦。分厚い肉を炭火でジューと焼き上げ、塩をさっとふって食べた。いずれも値段は日本に比べて安く、円高に感謝した。