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万座毛と座喜味城跡 自然造形美とどこまでも美しい海 そして美しい曲線を取り入れた城壁

美しい海岸と美しい城跡

 レンタカーを返却するために名護から国道58号をゆっくり南下して空港近くまで向かう途中、迷うことなく寄ることができる名所に寄ってみた。まずはおなじみ「万座毛」。海岸の絶壁に象の鼻の形をした岩がある場所。沖縄では「毛」は原っぱのことで万座毛は「1万人が座れる原っぱ」ということらしい。岩の上面は高麗芝が一面に。沖縄の隆起珊瑚礁には天然芝草原は稀ではないらしいが、ここは最大規模とのことだ。しかし、沖縄の海はどこも美しく、ここも例外ではない。

 沖縄本島にはグスク(城)と呼ばれるものが200カ所以上あったらしい。東シナ海を望むこの「座喜味城跡(ざきみじょうあと)」は読谷村の小高い丘の上にあり、残波岬や晴れた日なら慶良間諸島まで眺めることができる。座喜味城は15世紀初頭に建築家としても名高い護佐丸によって築かれたそうで、二つの郭からなる連郭式の形態になっている。

 特徴は一の郭と二の郭にアーチ型の門が造られており、アーチ石がかみ合う部分、門の表と裏両面にクサビ石がはめられていること。これは他のグスクには類例がなく、座喜味城のアーチ石門が現存する沖縄のアーチ門では最古のものとみられている。また一の郭には間口16m奥行き14mの方形石組みが見つかっているが、瓦は確認されておらず、屋根の作りは茅葺きか板葺きの建物が建っていたと考えられるという。

 近世の座喜味城跡は第二次大戦において、一の郭内に日本軍の高射砲陣地が築かれ、戦後も米軍のレーダー基地が建設された。1972年に国指定史跡となり、2000年12月2日に「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の資産のひとつとして世界遺産に登録された。

知

アーチ石がかみ合う部分にはめられているクサビ石(○印)。門の表と裏両面にある。最初のアーチである一の郭の表側が一番わかりやすい。

知

座喜味城跡の近くにレンタル衣装ショップがあり、親子連れが散歩。この衣装は琉球王朝でも高貴な人しか身につけられなかった衣装らしい。

食

沖縄に4店舗ある自然食レストラン「だいこんの花」はバイキング形式でランチが1,450円とリーズナブル。空港近くの店舗で食事したが、地産地消で沖縄の食材がメインなので、おすすめできる。

旅だよりフォト

取材担当者から

いわずと知れた観光地「万座毛」。沖縄観光の定番場所だが、定番場所ゆえに、いつ見ても美しい。真下の海はダイビングポイントでもあり、上にいる観光客を眺めながらバックロールエントリーするのも目だちたがりの私には絶好のポイントでもある。地形もすばらしい上、魚影も濃く、まさに潜るのにも定番場所だ。

アクセス

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【座喜味城跡】
●バス:那覇バスターミナルより29番読谷線「座喜味」停下車、徒歩20分
●車:国道58号「読谷村喜名」左折、県道12号に入り、案内板あり

【万座毛】
●バス:120番名護西空港線「恩納村役場前」停、徒歩約15分
●車:沖縄自動車道「屋嘉IC」より国道58号、約20分

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沖縄県中頭郡読谷村座喜味708(座喜味城跡)
沖縄県国頭郡恩納村恩納(万座毛)

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