世界選手権かけきょう号砲 今井、佐藤ら期待
東京マラソン(東京新聞など共催)は24日、東京都庁−東京ビッグサイトのコースで行われる。世界選手権(8月、モスクワ)の日本代表選考会を兼ねる男子は、順大時代に箱根駅伝で活躍した今井正人(トヨタ自動車九州)、同じく箱根路で活躍し、1万メートルで現役最速タイムを持つロンドン五輪代表の佐藤悠基(日清食品グループ)、前回大会で日本人2位だった前田和浩(九電工)らが出場する。
前日の23日は、国内外の有力選手らが都庁周辺で軽めの調整を行った。レースは午前9時10分にスタートする。
日本男子のトップ争いは、中心になるとみられていた藤原新(ミキハウス)が欠場。箱根駅伝の元エース2人が引っ張る形になりそうだ。2時間7分59秒以内で日本人トップなら、世界選手権代表に内定する。
“元祖山の神”の今井は、元日の全日本実業団対抗駅伝の4区(22キロ)で区間賞を取った勢いに乗る。「自信を持って臨める状態」と6回目のマラソンへ準備万端。自己ベストは2011年福岡国際の2時間10分32秒で、更新の可能性は十分だ。
東海大時代に箱根駅伝で3年連続区間賞を取った佐藤は、今大会が初マラソン。1万メートル27分38秒25と日本歴代3位のスピードを生かし、外国勢について行くのか、温存するのか。序盤の出方が注目される。
今回出場の日本選手では2時間8分38秒と最速タイムを持つ前田は、09、12年大会で日本人1、2位と好走した。「7分台で走りたい」と代表内定を狙う。尾田賢典(トヨタ自動車)は、11年大会で2時間9分3秒と初マラソンの日本歴代3位記録をマーク。上位争いする力は持っている。
今大会は2時間4分台の自己ベストを持つケニア、エチオピア選手が4人顔をそろえた。高速タイムの決着は必至。08年にビクトル・ロスリン(スイス)が記録した2時間7分23秒の大会記録の更新が期待される。 (高橋知子)
(2013年2月24日 東京新聞)