東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 栃木 > 渡良瀬有情 > 1997年度

ここから本文

【1997年度 渡良瀬有情】

1997年度撮影者口上

1998年3月 早春の大地

1998年3月 早春の大地

 渡良瀬遊水地は、再び川霧の季節を迎えた。ヒバリやホオジロが声高らかにさえずり、キジの鳴く声も響き渡る。晩秋の霧とひと味違う趣で、アシ原が川霧に包まれる。今月末まで。朝の一瞬のドラマを求めて、大勢の写真愛好家が集まる。ビューポイントは遊水池西側の旧谷中村合同慰霊碑前の土手。

記事全文へ

1998年2月 マガン飛来

1998年2月 マガン飛来

 『渡良瀬遊水地に国の天然記念物のマガンが59羽飛来。群れで関東地方に訪れたのは約三十年ぶり』とのニュースを2月4日付朝刊一面で報じたが、その後に数が増加し、調査を続ける日本野鳥の会栃木県支部の寺内為敏さん(60)は、6日に約300羽を確認した。

記事全文へ

1998年1月 雪の世界

1998年1月 雪の世界

 厳冬の世界を迎えた渡良瀬川源流の足尾町に向かう。暖冬のためか、山肌にうっすら雪が積もるだけだ。しかし山から吹いてくる風は非常に冷たい。

記事全文へ

1997年12月 冬の訪れ

1997年12月 冬の訪れ

 「1本の冬枯れの木に、コチョウゲンボウの雄が5羽も並んでいたよ」と、渡良瀬遊水地の探鳥家・寺内為敏さん(60)から電話をいただいた。私の野鳥の師であり、遊水地の自然を見つめ続けてきた人の声が興奮していた。

記事全文へ

1997年11月 川霧の朝

1997年11月 川霧の朝

 大湿地帯に川霧が立ち上がる。地平線が濃紺から赤、橙、黄色に変化し、川霧も色を染め替えていく。朱色の光線が走り、川霧が竜のように揺れ動く。壮大な自然のドラマが、いま繰り広げられている。

記事全文へ

1997年10月 秋の日々

1997年10月 秋の日々

 渡良瀬川は、栃木県の足尾山塊から渡良瀬遊水地を経て利根川に注ぐ。延長108キロの川を、紅葉前線は10月上旬から一カ月かけて南下していく。

記事全文へ

1997年9月 台風の季節

1997年9月 台風の季節

 台風一過の空に、一瞬の虹が現れることがある。昨年9月22日午後5時半ごろ、台風17号が通過した東京の空に美しく輝いた。「虹を撮ったよ」と5人の読者から電話が鳴った。見事な虹を、朝刊一面で使用した。

記事全文へ

1997年8月 夏の光

1997年8月 夏の光

 8月の渡良瀬遊水地は、夕暮れの時間が最高と思う。うだるような暑い一日を終えたアシ原の水辺が、色を染める。黄、橙、赤紫と変化していく水の色に幽玄な風景を見る。ツバメが乱舞する上空に入道雲が沸き立ち、同じように色を変えていく。ひんやりとした風が通り過ぎる。

記事全文へ

1997年7月 サシバの森

1997年7月 サシバの森

 「ピックィー、ピックィー」とサシバの声が、アシ原に響き渡る。ヤナギの枝に止まり、森に近づくものを威嚇する。食物連鎖の頂点に立つワシタカ類の中で一番よく鳴くタカだ。今年も東南アジアから繁殖に訪れた。

記事全文へ

1997年6月 森よ、よみがえれ

1997年6月 森よ、よみがえれ

 足尾の山は二つの顔を持っている。一つは松木川流域の荒涼たる岩山であり「日本のグランドキャニオン」と呼ばれる。公害の原点、足尾鉱毒事件の煙害で緑を失った山々である。もう一つは、庚申川流域の原生林に見られる緑豊かな山々である。

記事全文へ

1997年5月 初夏の輝き

1997年5月 初夏の輝き

 渡良瀬遊水地の朝が早くなった。5月15日の日の出は午前4時36分で、薄明の始まりは2時57分だ。『早起きは三枚の徳』と思う。日の出前の1時間は風景写真に決定的瞬間を与えてくれる。前線が通過した翌朝が特に良い。夜明けの光に刻一刻と変化する空の色は、素晴らしいドラマである。

記事全文へ

1997年4月 トラフズクの誕生

1997年4月 トラフズクの誕生

 4月の渡良瀬遊水地は、ヨシの新芽に覆われ青々とした大湿地帯だ。洪水と足尾鉱毒対策を名目に谷中村を強制廃村して造られた広さ3300平方メートルのヨシ原は、現在、鳥類210種、植物680種が生息する野性の宝庫でもある。

記事全文へ

バックナンバー