東北の3つの新聞社、岩手日報、河北新報、福島民報が手を取りあって、被災地に笑顔を広げ、日本中に東北の元気を発信していく運動です。
東日本大震災後の2011年5月、「県民に笑顔を広げたい」という思いから、福島県内5カ所にひまわりの種をまき、直径約50メートルのフラワーアートを作成。その活動は、「スマイルふくしま」と呼ばれ、地域の方、ボランティアの皆さんに笑顔を届けました。
翌年には、「スマイルいわて」、「スマイルみやぎ」が誕生し、東北三県にまたがる合同のプロジェクトに拡大。花を咲かせる運動はもちろん、スマイル写真展の開催など、幅広い活動に発展しています。
2013年より、中日新聞・東京新聞は「スマイルとうほくプロジェクト」の応援団としてPRに協力しています。
ホームページは、http://smile-tohoku.jp/
震災直後から被災地に何度もボランティアとして東北で活動を続けてきた学生たちがいます。
東大 ― 東北復興エイド(UT-Aid)は東京大学の学生を中心に設立され、
約2千人の学生が参加してきました。
彼らのボランティア活動もこの3月をもって終了となります。
今後は一人ひとりが東北を思い、第二のふるさとになった東北を旅することが、
支援だと考えているようです。
UT-Aidの代表 青木建吾さん (東大法学部)、副代表 藤澤聡啓さん(早稲田大政経学部)に
これまでのボランティア活動と、今後被災地とどう繋がっていくのかをお聞きしました。
自分の将来を考え直すことになった3.11
他人事になりすぎてはいけないと思った
「前日が大学の合格発表でした。今後の希望で舞い上がっていました。でも地震が起きてからは、何かしなくてはとの思いが募り、先輩たちが活動をしていたUT-Aidに参加しました。
活動では主に石巻、東松島、気仙沼、南三陸へ行きました。UT-Aidのスタンスは「誰もが気軽に参加できる」こと。毎週金曜の夜に東京を出発、翌日は作業。同日夜には東京に戻ってくる行程です。金額の負担もなるべく減らせるよう、様々な企業・個人の方から協賛をいただきました」。
現地の人と一丸となり気仙沼復興商店街をオープン。
第二の故郷になりました。
「気仙沼南町商店街派遣プロジェクトは、特に印象深いです。気仙沼南町商店街の人々は津波によって家も店も流されてしまいました。彼らには生業の復興だけではなく、気仙沼にもう一度人を呼び戻し、昔の活気ある街に戻したい、という思いがありました。そこでUT-Aidは、一昨年9月から気仙沼復興商店街のオープンに向けてお手伝いを始めました。
復興商店街は一昨年12月24日に無事オープン。オープン記念の日に、自分たちが洗浄した店舗がにぎわっている様子を見たときは嬉しかったです。商店街の方たちとは、今では家族同様のお付き合いをさせていただいています。今年の3月11日もメンバー全員で現地入りします」。
復興は終わりではなく、「これから」。
東北へこれからも行きます。
「UT-Aidはこの3月で活動を終了。延べ2千人以上のボランティアを送り込み、東北を思う人たちの輪を広げていきました。でも、終わりではありません。この復興の輪、東北を思う人の輪が今後も広がっていけばいいと願っています。
「被災地」とか「3.11を忘れない」といった思いを超えて、今、東北に「愛着」があります。だからこそ「東北を忘れない」という気持ちが強いんです。
東北の魅力をたくさん味わいました。三陸の海を一面きれいに見渡せる温泉、とろけてしまうほど美味しい海の幸、数々の風光明媚な場所。
それを味わうためにもこれからも東北に行きます。そして東北で出会った人に何度でも会いに行きます」。
写真提供:UT-Aid http://utaid.yu-yake.com