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【国際】

「南北は戦時状況に」 北朝鮮が特別声明で宣言

 【ソウル=篠ケ瀬祐司】北朝鮮は三十日、政府、政党、団体名の「特別声明」で「この時刻から北南関係は戦時状況に入った。すべての問題は戦時に準じて処理される」と宣言した。朝鮮中央通信が伝えた。

 北朝鮮は、米韓両軍の野外機動訓練に核武装も可能な米B2ステルス爆撃機やB52戦略爆撃機が投入されたことに、強く反発している。「戦時状況」の主張は、米韓側へのけん制と、追加の武力挑発を行った際、米韓側に責任を負わせる狙いとみられる。

 一方、韓国統一省当局者は、北朝鮮側の声明について「二十六日に(北朝鮮の)人民軍最高司令部が出した野戦砲兵に対する『一号戦闘勤務態勢』からの一連の動きで、新たな圧迫ではない」との見方を示している。

 統一省によると、北朝鮮内で韓国企業が運営する開城工業団地で、北朝鮮側は三十日朝、韓国人従業員らの出入りを許可した。

 声明は「われわれの革命武力は実質的な軍事行動に突入した」と人民軍の戦闘準備を誇示。今後「いかなる挑発行為に対しても、予告なしに物理的行動をとる。局地戦にとどまらず、全面戦争、核戦争にまで広がることになる」と警告している。

 攻撃目標には米本土やハワイ、グアム島、韓国の米軍基地だけでなく、青瓦台(大統領府)や韓国の行政府、韓国軍基地も明示。「祖国統一大戦には三日もかからず、(韓国)全域や済州島まで速戦即決戦を展開する」と予告している。

 

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