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【千葉】

北総鉄道専決処分違法判決 値下げ訴訟にも期待

「判決に敬意を表したい」と勝訴を報告する藤森さんら原告側関係者=千葉市で

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 高額な運賃問題がある北総鉄道への補助金をめぐり、白井市の横山久雅子前市長が二〇一〇年に行った予算案の専決処分は二十二日、千葉地裁の判決で違法と認められた。勝訴した原告市民十三人の代表藤森義韶(よしつぐ)さん(71)は、記者会見で判決を歓迎しつつ、「値下げの余力がある企業になぜ血税を支出するのか」と述べ、東京地裁で二十六日に判決がある別の沿線住民が国に運賃是正を求めた訴訟にも期待を示した。

 補助金はもともと、県と白井市を含む沿線六市が毎年三億円を負担し、高額な運賃を値下げする北総との合意が根拠だった。これに対し、一〇年九月の定例市議会は賛否が割れ、最終日に予算案を採決しないまま流会に至っていた。

 当時、他市は北総に補助金支払いを始めており、同年七月に普通運賃で平均5%弱の初の値下げが実現していた。北総は再値上げの可能性を示し、森田健作知事も市に支出を求め、横山前市長は専決処分に踏み切った。

 判決では、横山前市長は議事の混乱を予測して「流会を利用して専決処分した」と違法性を結論づけた。

 横山氏は判決について、本紙の取材に「混乱はあくまでも議会側の事情で、意図的に演出したというような判決は誤解。他の五市が補助金を支出し、値下げで市民に利益が生まれたことを十分説明した上で予算案を提案した」と反論した。

 一一年度以降は市議選の結果、北総への補助金容認派が多数を占め、補助金を盛り込んだ予算が可決されている。(横山大輔)

 

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