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【埼玉】

<センバツ甲子園>「敵地」で粘り強く勝利 浦和学院 完封でまず初戦突破

8回裏の追加点に沸き立つアルプス席=甲子園球場で

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 第85回選抜高校野球大会3日目の二十四日、満を持して初戦に臨んだ浦和学院。三塁側アルプス席を土佐(高知=21世紀枠)の応援団約5000人が埋め尽くす「敵地」の中、粘り強い攻撃で着実に加点。ピンチも冷静に乗り切った小島和哉投手(二年)が完封し、4−0と勝利を飾った。(池田友次郎、妹尾聡太)

 「完全アウェーの戦いになる」。抽選会後、森士(おさむ)監督が予想した通りとなった。土佐の37年ぶりの甲子園勝利を期待し駆け付けた大観衆の熱狂が、試合前から球場を包んだ。「すごい…」。圧倒される一塁側アルプス席をよそに、試合が始まった。

 一回2死に小島投手が四球を出すと、三塁側は得点したかのような盛り上がり。その裏もストライクが一つ決まるたびに、土佐の応援団の歓声や拍手で、浦和学院応援団の声援がかすんだ。

 だが、二回の8番小島投手の先制犠飛で、一塁側も息を吹き返し、チームカラーの応援着でスタンドを赤く染めた生徒らは跳び上がって歓喜。浦和学院は六回にも1点を追加し、2死一、二塁で二走竹村春樹選手(三年)と一走贄(にえ)隼斗選手(同)が重盗を決めるなど、スタンドを沸かせた。

 七、八回の守りでは、いずれも三走を置くピンチを迎え、三塁側のボルテージは最高潮に。それでも、応援団の最前列で声をからした野球部の竹内力哉君(同)が「バックがよく守っている」と信じた通り、小島投手は粘り強い投球で土佐にホームベースを踏ませなかった。

 試合後、小島投手の母美和子さん(52)は「ひやひやして胃が痛かったけど、みんなに助けられて完封できたと思う」と喜び、整列するナインに拍手を送った。

 

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