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【埼玉】

<センバツ甲子園>甲子園に友情の音 いわき海星を支援

三塁側アルプス席からいわき海星ナインに演奏を届ける所沢西高吹奏楽部の部員たち=いずれも甲子園球場で

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 甲子園球場で開催中の第85回選抜高校野球大会2日目の二十三日、県立所沢西高校(所沢市)の吹奏楽部員ら生徒約100人が、いわき海星(福島=21世紀枠)の初戦の応援に駆け付けた。遠軽(北海道=同)との試合には惜敗したが、生徒は吹奏楽部のないいわき海星に代わって三塁側アルプス席を最後まで盛り上げた。(池田友次郎)

 東日本大震災の津波で校舎が被災したいわき海星。所沢西の生徒は2年前の夏から、がれき処理などのボランティアに訪れ、交流を深めてきた。いわき海星の選抜大会初出場が決まった1月末に、演奏依頼があり、所沢西の吹奏楽部員は2カ月間の練習を積み、この日に臨んだ。

 一回の攻撃、高校野球応援の定番曲「Go West(ゴー・ウエスト)」が鳴り響くと、三塁側アルプス席は一気に歓声に包まれた。その後も部員は大会行進曲の「花は咲く」や、いわき海星の校歌など計9曲を繰り返し演奏し、選手を鼓舞した。

 昨夏、いわき海星にボランティアに訪れた吹奏楽部の川口由菜さん(17)は「力になれて良かった。ヒット一本、アウト一つが自分のことのようにうれしい」とホルンを揺らした。

 試合後、卒業式を終えたばかりのいわき海星野球部OBの片倉隆介さん(18)は「後輩も悔いなくプレーできたはず。本当に感謝しかない」と興奮しきり。八回に安打を放った鈴木悠太投手(三年)も、一塁上でファンファーレが鳴り響いた瞬間を思い返して「最高でした」と声を弾ませた。

 

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