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【伝統芸能】

長唄三味線方で最高齢 数え100歳 響泉 祝いの会

演奏会について語り合う杵屋響泉(右)と娘の六響=神奈川県小田原市で

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 今年数えで百歳となる長唄三味線方の最高齢、杵屋響泉(きょうせん)が、二十三日午後一時半から東京・紀尾井小ホールで祝いの会「百乃寿(もものことぶき)」を開く。「五條橋」「多摩川」などの名曲を残した五代目杵屋勘五郎の一人娘で、十二歳から師匠として多くの弟子を育ててきたが、自分が主役の会はこれが初めてという。

 響泉が「百歳まで生きたら、大好きな曲を大好きな人たちと大好きな場所で楽しみたい」と漏らしたのを次女の長唄唄方の杵屋六響が聞き、数えの年で実現することにした。

 響泉自ら好きな曲を選んだ。女性らしい曲調で知られる「賤(しず)の苧環(おだまき)」と格調高い「島の千歳(せんざい)」、安珍清姫を基にした「紀州道成寺」の三曲。前二曲は父の勘五郎が作曲した名曲中の名曲だ。

 「『紀州道成寺』は父がとても好きだった曲です」と響泉。父は響泉が四歳の時死去。以後、母の杵屋栄子らの指導を受けた。「父の演奏の記憶はかすかに残る程度」とか。

 「賤の苧環」は娘の六響らと、「紀州道成寺」は六響のほか、孫で長唄三味線方の杵屋和久も加わる。親戚筋の杵屋喜三郎(人間国宝)らが特別出演。

 「長唄の魅力いっぱいの催しにしたい」と響泉。チケットは完売。 (真壁聖一)

 

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