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【東京】

<センバツ甲子園>「大舞台で立派」 安田、強打チームと接戦

盛岡大付に敗れ、グラウンドを後にする安田学園ナイン=甲子園球場で

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 第85回選抜高校野球大会2日目の二十三日、安田学園は初戦で盛岡大付(岩手)にサヨナラ負けした。得意のバントや盗塁が決まらずに苦しみながらも、選手たちは強打のチームと接戦を演じた。アルプススタンドを満員にした観客は惜しみない拍手を送った。

 最後まで見せ場はあった。九回表、先頭打者の1番渋谷大輔主将(三年)の右前打と犠打で2死二塁とすると、4番深見俊介選手(同)が右翼線に適時二塁打。土壇場の同点劇にアルプスは大歓声にわいた。

 四回にも先制の2点本塁打を放った深見選手に父日出夫さん(58)は「大舞台でよくやってる。立派ですよ」と興奮していた。

 その裏、内野ゴロの間に相手のサヨナラランナーが生還しても、大金真太郎投手(三年)の父昇さん(54)は、粘り強く投げきった息子を「よく力を出した。ナイスゲームですよ」とねぎらった。

 創部84年目で初の甲子園で、800人近い生徒や歴代の野球部OBらが、創設したばかりの応援団を先頭に選手を後押し。

 OB会長蓑和(みのわ)俊幸さん(55)は「甲子園は夢のよう。感激している」と目を細め、OB永井孝典さん(40)は「今回初めて同期会を開いた。後輩の頑張りのおかげ」とたたえた。

◆「肝心な場面の制球磨く」 安田学園3年 大金真太郎投手

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 アルプススタンドの大観衆を前にして、こらえていた涙がこぼれた。「いつもは仲間に助けられてばかり。今日は自分が助けたかったのに」。申し訳なさが込み上げた。

 八回、盛岡大付の先頭打者、望月直也選手(三年)に甘く入ったカーブを左翼席に運ばれた。九回の安田学園の攻撃は、1番の渋谷主将からの好打順。確実に抑えたい場面での失投に、悔いが残った。

 ストライク先行の思い描いた投球はできていた。初回から再三、走者を背負っても、なかなか逆転は許さなかった。しかし、全員がフルスイングし、ボール球は見極める相手打線は脅威だった。「途中、逃げるピッチングをしてしまった」。力負けだった。

 夏の甲子園は、勝利が目標になった。「球のキレを上げて、肝心な所でいいコースに投げられるようにしたい」。長所の制球力を磨き上げて、全国の猛者にもう一度、挑むつもりだ。 (福岡範行)

◆監督・主将談話

 安田学園・森泉弘監督 バントがなかなかできず悔いが残るが、選手は要所で踏ん張り、初の甲子園で良い試合ができた。

 同・渋谷大輔主将 粘り強さは出せたが、全国の壁は高かった。夏に向けてレベルアップしないといけない。

 

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