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【ペット大好き】

荒川ちかさんとカメ吉 家族の絆深める強力な「守り亀」

小さいころからずっと仲良しの荒川ちかさんとカメ吉=東京都渋谷区で

写真

★クサガメ(性別不明 10歳)

 二〇〇三年にデビューし、一一年にはロシア映画「ヤクザガール 二代目は10歳」で最優秀主演女優賞(ルーマニアのコメディー・クルージュ国際映画祭)を受賞。今年、一月公開の山田洋次監督の映画「東京家族」のユキ役に抜てきされるなど、大活躍中の荒川ちかさん。

 ペットはクサガメのカメ吉だ。性別は不明。つぶらな瞳で荒川さんの顔をじっと見つめる。愛らしい姿、小さくかわいい顔が魅力的だという。

 「私が三歳のときでした。家族でペットショップに行きました。その日、私は車の中で待たされていたのですが、しばらくしたらお兄ちゃんがとてもうれしそうな顔で戻ってきたんです。手に水槽を抱えて…」

 その中には小さな亀がいた。五歳年上の兄が両親と約束していた目標を達成し、そのご褒美としてカメ吉を迎えたのだった。

 「水槽をのぞいて、わあ、かわいい!と思いました。名前の由来? 気がついたらいつの間にか、『カメ吉』と呼ぶようになっていました(笑)」

 家に来た当初は、荒川さんの手のひらサイズだったが、今では甲長二十センチほどに成長した。

 「気がついたらこんなに大きくなっていました。最近、水槽が狭そうで、ちょっとかわいそうかな」

 至って元気なカメ吉だが病気になったこともある。

 「目の病気になったときは、家族全員で必死になって病院を探しました。でもなかなか見つからなくて、やっとお薬を探し、それでどうにかよくなり、みんなでほっとしました」

 さらに大きな事件もあった。亀は毎日の日なたぼっこが欠かせないが、ある日、外に出した水槽を夜になってもしまい忘れてしまい、気がついたときにはカメ吉が凍死寸前だったのだ。

 「もう、びっくりしました。お兄ちゃんと二人で『お父さん、どうにかして』って泣き叫んで…」

 お湯で温めること数分。やっと目を覚まし、息を吹き返したカメ吉に家族そろって安堵(あんど)のため息。カメ吉を中心に繰り広げられる出来事で、家族の結束もますます深まる。

 「十年間も一緒に暮らしているから、カメ吉はもう家族みたいです」と荒川さん。

 声もたてず、水槽の中でおとなしくしているにもかかわらず、その存在感はとても大きい。いつも荒川さんの心の支えになっている。ロシア映画の撮影時には、二カ月間ロシア暮らしだった荒川さん。「その間は、カメ吉に会えなくて寂しかった」と振り返る。

 亀は長生きするといわれ、二十〜三十年くらいの寿命があるといわれている。カメ吉は、これからも荒川さんを応援する強力な「守り亀」になってくれることだろう。

  (文・宮西ナオ子、写真・伊藤遼)

 あらかわ・ちか 1999年生まれ。横浜市出身。現在、日本テレビアニメ「GJ部(グッジョぶ)」に声優として、中学生アイドルユニット「乙女新党」メンバーとしても活躍中。ブログは名前で検索。

 

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