名古屋市美術館開館25周年記念 上村松園展

《花嫁》 1935年 奈良ホテル蔵 《花がたみ》 1915年 松伯美術館蔵 《青眉》 1934年 吉野石膏株式会社蔵(天童市美術館寄託)

 74年の生涯をひたすら絵の道に捧げた女流画家・上村松園(1875-1949)。その清らかで気品に満ちた美人画は、今もなお人々の心を魅了してやみません。
 松園は、明治・大正・昭和と日本美人画の歴史に残る数々の傑作を世に送り出してきました。戦後には女性で初となる文化勲章を受章し、京都にとどまらず、日本画壇を代表する画家の一人として輝かしい成功を収めています。しかしながら、松園の歩んだ人生は決して平坦なものではありませんでした。数々の偏見や試練を乗り越えるための並々ならぬ努力が、松園独自の芸術を育み、高めていったのです。
 本展覧会では、一人の画家として、また女性として、困難に立ち向かいながらも変わらぬ姿勢を貫いた松園の生き方に焦点を当てて、作品を紹介します。東京、京都の国立近代美術館で開催された「上村松園展」(2010年)より3年、東海圏では三重県立美術館で開催された「上村松園展」(2004年)以来9年ぶりとなる、本格的な回顧展となります。

会期中、作品の展示替えがあります。
前期:4月20日[土]~5月12日[日]
後期:5月14日[火]~6月2日[日]

また、一部の作品は変則期間での公開となります。

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