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【社会】

救命ランナーズの1人名乗り 男性「助かって良かった」

 二十四日の東京マラソンで、心肺停止になった男性ランナー(30)を応急措置で救命した男性に、東京消防庁は二十五日、感謝状を贈った。男性は松山市役所に勤務する真木潔さん(48)。数年前に勤務先で受けた救急講習の経験を生かし、心臓マッサージを施したといい「とにかく助かって良かった」と喜んだ。

 スタートから二十三キロで、二、三メートル前を走る男性が突然、前のめりに倒れ、男性のもとへ駆け寄った。のどと手首を触り、脈を測ろうとした時、講習での講師の言葉を思い出した。「素人では触っても分からない」。その後は一心不乱に心臓マッサージを続けた。

 観客が持ってきた自動体外式除細動器(AED)を使うと、男性は息を吹き返した。真木さんは再び走りだし、五時間台で完走。翌二十五日朝、知人のメールで救命が新聞に載ったと知り、東京消防庁に名乗り出た。

 初出場の真木さんは「みんな言葉を交わすこともなく、やるべきことをやっていた」と振り返り、「まさか講習の内容を実践するとは、夢にも思わなかった」とほほえんだ。

 東京消防庁は引き続き、真木さんと応急措置をした男性ランナー、AEDを近くの交番に取りに行った観客の男性、一一九番をした女性ランナーの三人に「名乗り出てほしい」と呼び掛けている。

 

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