世帯通信網使い宅配サービス 野田村商工会


 

 野田村商工会(中野富雄会長)は村内の大半の世帯に設置されている、光ファイバーによる情報配信システム「のんちゃんネット」を活用し、商品の宅配サービスを始める準備を進めている。仮設住宅の住民や高台に移転する高齢者らの買い物に地元商店街が積極的に対応し、住民の利便性向上と商工業者の復興を後押しする。6月の試験運用、9月の本運用開始を目指し、具体的な事業について検討を急いでいる。

 同商工会の構想は、宅配サービスの加盟店を組織し、事務局の同商工会がのんちゃんネットで注文を受けて商品を集める。集荷、配達、代金回収は加盟店組織の当番制にする。村社会福祉協議会と連携した高齢者や独居世帯の見守りも検討。事業費は国や県への補助金申請を予定するほか、村の助成も要望している。

 同商工会は震災で151会員中101会員が被災。2月1日現在83会員が営業を再開し、仮設店舗を含め商店街も復旧してきたが、人口集積地が移動するなどしたため客足が減っていた。高齢者や仮設住宅の住民、高台移転する住民の中で「買い物難民」が増える懸念も指摘されてきた。

【写真=村内の家庭や事業所に設置されているのんちゃんネットの端末。情報の送受信機能を活用した宅配サービス構築を目指す】

(2013/02/12)

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