上野動物園のゴリラ「モモコ」　３度目のおめでた

　上野動物園（台東区）は二十四日、ニシローランドゴリラの雌で二十九歳の「モモコ」が妊娠していると発表した。モモコにとっても園にとっても三年ぶり、三例目の妊娠。順調にいけば、四月中旬〜五月中旬に出産する。

　モモコは繁殖のため、千葉市動物公園からやって来た。二〇〇〇年に第一子の雄「モモタロウ」、〇九年に第二子の雌「コモモ」を出産した。昨年八月に十九歳の雄「ハオコ」との交尾を確認。その後の検査で妊娠が分かった。人間のつわりと同様、一時は食欲減退や餌の好みの偏りがみられた。最近は食欲も正常に戻り、通常通り公開している。

　モモタロウも一一年十二月に雄の子どもの父親になったため、モモコは「おばあちゃん」でもある。上野動物園教育普及係の黒鳥英俊さんは「まだまだ若く、三回目の妊娠なので特に心配ないが、きちんと見守っていきたい」と話した。

　ニシローランドゴリラは、アフリカ中西部の熱帯林に生息。西アフリカで二十万頭ほど生息すると推測されている。環境破壊や狩猟で減少の危機にさらされている。