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【東京】

輝く「ものづくりの荒川」 「新製品・新技術大賞」が決定

<最優秀賞>耐熱シールレスギヤポンプを前に話す井上社長=荒川区で

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 「ものづくりの街」を掲げる荒川区は、区内の中小企業を対象に創設した「新製品・新技術大賞」で、大東工業(西尾久7)が設計・製造する「耐熱シールレスギヤポンプ」を最優秀賞に選んだ。3月9日の区産業展で、ほかの受賞作8件とともに紹介し、受賞企業を表彰する。 (竹上順子)

 区は応募のあった二十八件から、最優秀賞一件と優秀賞三件、入賞五件を選考。今後、紹介パンフレットを作り、販路拡大などの支援をする。

 「耐熱シールレスギヤポンプ」はモーターと組み合わせて液体を送るポンプで、モーターの回転軸とポンプが直接つながっていないため、液漏れしない。モーターの動きをポンプに伝えるための部品に、加工は難しくても熱に強い材料を使用。三五〇度までの液体を送れるようにした。

 大東工業は創業七十七年。ギヤポンプの国産一号機を作り、現在も国内シェア一位を誇る。同社製品は南極の昭和基地でも使われているという。井上浩社長(50)は「ユーザーの注文を極力断らず、要求に対して創意工夫を重ねてきたのが良かった」と技術力向上の理由を分析する。

<優秀賞>マーブル模様のエボナイト万年筆(荒川区提供)

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 優秀賞の一つは、日興エボナイト製造所(荒川一)が作ったマーブル模様のエボナイト素材。エボナイトは天然ゴムと硫黄から作る硬質ゴム素材で、従来品は黒一色だったが、顔料を混ぜて模様を出すことに成功した。

 遠藤智久社長(41)は「発色を良くしたり、きれいな柄を出すことが難しかったが受賞できて良かった」と笑顔を見せた。ほかに精電舎電子工業とスターメディカルが優秀賞を受賞した。

 

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