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介護士らに応援歌 元看護師の桂川さん

(2013年1月17日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する

後輩思いCD制作

画像介護士や看護師を励ます歌「笑っちゃえ」を作った桂川里美さん=下呂市萩原町で

 つらいと思っても笑顔で頑張って−。岐阜県下呂市萩原町の主婦桂川里美さん(57)が、介護施設で働く看護師や介護士を応援する歌「笑っちゃえ」を作った。35年間、看護や介護に携わった経験を基に「世話を受けるお年寄りも、あなたの笑顔で元気になれる」とのメッセージを込めている。(田中一正)

 桂川さんは一昨年まで介護施設の看護師として働いたり、介護士を目指す高校生に講師として指導したりしてきた。看護師時代には「インフルエンザになった50人の入所者ほぼ全員を、1人で昼夜看護」するなど、奮闘を続けてきた。

 一昨年にがんになり、仕事を辞めた。体調が戻ってからは、知人や教え子がいる介護施設などを訪問した。そこで聞かされたのは厳しい労働環境への嘆き。「負担の大きさや、もう辞めてしまいたいと涙を流して訴える人もいた」。変わらない重労働であることを実感したという。

歌詞

 「長寿国の日本なのに介護への体制はまだ整っていない」と感じるが、「今自分ができることは介護士たちを支えること」と思った桂川さん。高校時代から趣味で手掛けていた歌詞を作成。同級生がいる下呂市のアマチュアバンド「Goo連帯」に作曲と歌をお願いし、フォーク調の明るい歌をCDにした。

 歌には「介護施設では、入所者と介護士たちは家族のようなもの。私も看護したお年寄りから教えてもらって支えられたことは多かったし、入所者は孤独だから介護士に毎日でも来て、離れず仕事をしてほしいと思っている。そして入所者が元気でいるには介護士や看護師の笑顔が必要」という思いを込めた。

 CDにはカラオケも入っており、「お年寄りの名前を実際いる人に変えて、お年寄りに歌ってもらえれば、看護師たちも元気になるのでは」と話す。入所者の運動にもなる歌に合わせた振り付けも考案中だ。購入希望者は桂川さん=電0576(52)2232=へ。

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