東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 速報ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

アルジェリア 「人質日米仏英など41人」 

2013年1月17日 13時57分

アルジェリアで日本人らが人質になった事件で、犯人グループを率いるとされるベルモフタール司令官とみられる人物の画像=ロイター・共同

写真

 【カイロ=今村実】アルジェリア南東部のガス生産施設でイスラム武装勢力が襲撃し、日本人を含む多数の外国人が人質となった事件で、武装勢力側は十六日夜(日本時間十七日未明)、フランスが隣国マリの内戦に介入した軍事作戦を中止するよう要求した。同勢力と接触するモーリタニアメディアの報道として、ロイター通信などが伝えた。

 人質となった日本人はプラント建設大手、日揮(本社横浜市)の関係者ら数人とみられる。武装勢力は米国人七人を含む日仏英などの四十一人を人質にしたと主張。うち五人は生産施設、残りは居住区域で拘束しているといい、アルジェリア軍が施設を包囲している。

 APは英国人、アルジェリア人各一人が死亡したと伝えた。日本人人質の状況は不明。

 事件を起こしたとみられる武装組織は、昨年まで国際テロ組織アルカイダ系組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」の指導者を務めたモフタール・ベルモフタール司令官が率いており、「覆面旅団」を名乗っている。

 南隣のマリでは、政府とイスラム過激派の戦闘が激化し、旧宗主国のフランスが今月、北部で空爆を開始。「覆面旅団」は「襲撃は、アルジェリアが仏軍機の領空通過を認めたためだ」と主張した。

 AFP通信によると、武装勢力側はウェブサイトで「仏軍に対抗し大規模な攻撃に成功した。アルジェリア、人質の関係国はわれわれの条件を満たす責任がある」と犯行声明を出した。武装勢力側がアルジェリアで拘束中の過激派百人と、人質の交換を要求している、との情報もある。

 一方、アルジェリアのウルドカブリア内相は、国営メディアに「テロリストの要求には応じない。交渉を拒否する」と述べた。

 モーリタニアメディアによると、武装勢力側は一帯に地雷を埋めたと主張。「人質解放を試みれば、悲劇的な終わりとなる」と威嚇しており、緊張が続いている。

 現場はリビア国境近くの南東部イナメナスで、英石油大手BPがアルジェリア、ノルウエーの企業と合弁でガス田施設を運営している。BPは「現場は武装勢力に占拠されたままで、連絡を取るのが難しい」と説明した。

(東京新聞)

 

この記事を印刷する

PR情報





おすすめサイト

ads by adingo