京都大原子炉実験所の小出裕章助教は13日、原発3基が立地する敦賀市のきらめきみなと館で講演し、原発に頼らないエネルギー政策や地域づくりの必要性を訴えた。
14基の原発が立地する福井の現状と将来について考えてもらおうと、市民団体の福井ピースアクションなどでつくる実行委員会が企画した。
小出氏は500人超の聴衆を前に、東京電力福島第1原発事故で東電と政府が責任を取っていないと厳しく批判。人口減少社会での省エネやエネルギー利用減をにらみ、太陽光中心の政策に転換すべきだと強調した。
原発立地地域に関しても「交付金などにすがり、事故は起きないだろうと今まできたが、誰も責任を取らない」と指摘。「原子力は廃絶できる。仕事や生活の不安、苦悩を受け止めながら転換するしかない。廃炉、解体作業で仕事を共有するなど知恵を集めるべきだ」と持論を展開した。
会場では、県内ミュージシャンのライブ演奏やクラフトマーケット、アート展などもあった。