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【愛知】

建物装飾の焼き物紹介 常滑の「はじまり館」

大型の建築陶器を中心に展示した屋外の「テラコッタパーク」=常滑市奥栄町のINAXライブミュージアムで

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 常滑市奥栄町のINAXライブミュージアムに、大正−昭和初期に建物の装飾用として製造された焼き物(テラコッタ)を紹介する「建築陶器のはじまり館」が完成し、一般公開が始まった。

 ミュージアム内では六館目の施設。テラコッタは、一九二三(大正十二)年の関東大震災後、耐震性を重視した鉄筋コンクリート建築の装飾として普及した。解体などで二十二の建物から収集した実物を、館内と屋外に展示している。

 館内には、犬山市の博物館明治村が所蔵する帝国ホテル旧本館の柱をはじめ、名古屋市庁舎や国会議事堂などの装飾を配した。当時の伊奈製陶(後のINAX、現LIXIL)は多くのテラコッタを手掛けており、同社の歴史と社会の動きを重ねた年表や、震災復興との関連を示した「建築マップ」も掲示した。

 隣接する屋外には、「テラコッタパーク」を整備。伊奈製陶が製造した横浜松坂屋本館(二〇一〇年解体)や自治省庁舎(〇一年解体)など大型の装飾を中心に、建物の壁面に取り付けた状態を再現して展示した。芝生の庭園を回りながら眺められ、夜間のライトアップも予定している。

 「テラコッタを調べると震災復興との深い関連が見えてきた。歴史からのメッセージを感じられる施設にしたい」と辻孝二郎館長。共通入館料は一般六百円、高校・大学生四百円、小・中学生二百円。(問)同ミュージアム=電0569(34)8282

 (福本雅則)

 

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