WebTV
WebTV(ウェブティービー)はマイクロソフトとウェブティービーネットワークス社によって開発された家庭用テレビ受像機に接続して使用するインターネット専用端末である。
[編集] 概要
パソコンを持たなくてもテレビとアナログ電話回線に接続するだけでインターネットにアクセスできる手軽な端末として普及した。ネットサーフィン以外にもメールやチャット、専用の掲示板等が用意されており、その使いやすさから主婦層を中心にユーザーを増やしたが、ブロードバンドが普及しだした事を理由に2002年3月に日本国内でのサービスを終了し、関係組織も解散している(他国では存続)。端末はレンタルもあったが、大部分買い取り制だった。ウェブティービーネットワークス社は使用できなくなる本体端末の代わりに日本電算機株式会社のiBOX-2をユーザーに無償配布したが、当該端末はWebTVと比較して性能やサービスが著しく劣るものであったため、サービスの終了は多くのユーザーの反感を買うものとなった。セガのゲーム機ドリームキャストでも「マイクロソフト ウェブティービー接続キット」というGD-ROMソフトによって利用することができ、1999年から2000年にかけてマイクロソフトから希望者のみ配布していた。
[編集] 諸元
内蔵ブラウザはInternet Explorer4.0に完全互換であり、加えてWebTV専用のDHTMLタグを使用する事ができた。またネットワークを通してファームウェアのアップデートが行えるシステムを採用し、ユーザーは常に最新のソフトウェアを使用できるようになっていた。
音源にはGM互換音源と1チャンネルのPCM音源を搭載しており、録音した音声をメールに添付したり、サイト中のMIDIデータを再生する事もできた。
後期モデルとしてテレビチューナーを内蔵したWebTV Plusも発売された。これに伴いネットを通して番組表を参照する事のできる機能も採用され、現在におけるEPGの先駆けとして広く受け入れられた。またWebTV Plusは番組連動により、番組の簡単な説明を参照したり、該当する番組のサイトに飛ぶといった操作がワンタッチで行える様にもなっていた。
内蔵のモデムの仕様は56Flex(56kbps)である。
ISPはWebTVサービスが提供する専用のものと、ユーザーが任意で加入したもの(Open ISP)のどちらかを選択できた。
キャッシュや設定内容の保存用として、1GBのハードディスクドライブを内蔵していた。
最大5名までのユーザーを登録でき、ISPの設定に関わり無く、個別にメールアドレスを設定したり、各々の設定を切り替えて使用する事ができた。
WebTVサービスのドメイン名は @webtv.ne.jp である。
[編集] 周辺機器
赤外線キーボード、一部のキヤノン製プリンターを接続して表示ページを印刷する事ができた。 またカードリーダーも搭載しており、磁気カードを用いることにより様々な用途に使用する検討が成されたが、ほとんど使われる事は無かった。