サマーウォーズ
サマーウォーズ | |
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ジャンル | サイバーパンク |
映画:サマーウォーズ | |
監督 | 細田守 |
制作 | サマーウォーズ製作委員会 |
封切日 | 2009年8月1日 |
上映時間 | 115分 |
コピーライト表記 | ©2009 SUMMER WARS FILM PARTNERS |
漫画:サマーウォーズ | |
原作・原案など | 細田守 |
作画 | 杉基イクラ |
出版社 | 角川書店 |
掲載誌 | ヤングエース |
レーベル | カドカワコミックス・エース |
発表号 | Vol.1(2009年7月) - 2010年6月号 |
巻数 | 全3巻 |
話数 | 全13話 |
その他 | 第1話と第2話、第3話と第4話は同時掲載 |
漫画:サマーウォーズ キング・カズマvsクイーン・オズ | |
原作・原案など | 細田守 |
作画 | 上田夢人 |
出版社 | 角川書店 |
掲載誌 | 月刊コンプエース |
レーベル | カドカワコミックス・エース |
発表号 | 2009年9月号 - 2010年6月号 |
巻数 | 全2巻 |
話数 | 全9話 |
小説:サマーウォーズ | |
著者 | 岩井恭平 |
出版社 | 角川書店 |
レーベル | 角川文庫 |
発売日 | 2009年7月25日 |
巻数 | 全1巻 |
小説:サマーウォーズ | |
著者 | 蒔田陽平 |
イラスト | 貞本義行(カバー) 杉基イクラ(挿絵) |
出版社 | 角川書店 |
レーベル | 角川つばさ文庫 |
発売日 | 2009年8月15日 |
巻数 | 全1巻 |
小説:サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ | |
著者 | 土屋つかさ |
イラスト | 杉基イクラ |
出版社 | 角川書店 |
レーベル | 角川スニーカー文庫 |
発売日 | 2010年8月1日 |
巻数 | 全1巻 |
■テンプレート使用方法 ■ノート |
サマーウォーズ | |
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監督 | 細田守 |
脚本 | 奥寺佐渡子 |
製作 | サマーウォーズ製作委員会 |
製作総指揮 | 奥田誠治 |
出演者 | 神木隆之介 桜庭ななみ 他 |
音楽 | 松本晃彦 |
主題歌 | 山下達郎『僕らの夏の夢』 |
配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
公開 | 2009年8月1日 2009年8月13日 2010年2月25日 2010年6月4日 2010年6月9日 2010年12月24日 |
上映時間 | 115分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 17億円[1][2] |
allcinema | |
IMDb |
『サマーウォーズ』(SUMMER WARS)は、細田守監督による日本のアニメ映画。2009年8月1日に、新宿バルト9、池袋HUMAXシネマズ、丸の内ルーブルほか全国にて公開された。
インターネット上の仮想世界であらゆるサービスが利用可能になった時代に、人工知能によって引き起こされた仮想世界の崩壊と現実世界の混乱、さらにその人工知能と戦うある親族の絆を描いた作品。
キャッチコピーは、「つながりこそが、ボクらの武器。」「これは新しい戦争だ。」
目次 |
[編集] 概要
細田守の初の長編オリジナル作品で、脚本の奥寺佐渡子、キャラクターデザインの貞本義行など、『時をかける少女』のスタッフが製作した。
舞台は長野県上田市で、城下町の町並みや上田電鉄別所線などを描く。上田市には細田の妻の実家があり、訪れた際に抱いた「日本の原風景」のイメージを投影することを考えた。細田は「当時既に両親を亡くし自らも一人っ子だったため、妻の親類の家族の繋がりに深い感銘を受けたから」と語っており[3]、妻の親類が物語の中核をなす陣内家のモデルとなっている[4]。
2009年8月1日の公開から4か月興行し、観客動員数は123万人を越える。また、2010年3月3日発売のBlu-ray Discは初登場5.4万枚の売上げで週間ランキング1位となる。これは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 EVANGELION:1.11』の4.9万枚を抜き、当時のアニメ作品歴代1位、BD総合歴代2位(1位は『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』の26.1万枚)に当たる記録である[注 1]。同日発売のDVDも総合ランキングで初登場5.5万枚で1位を獲得し、『コードギアス 反逆のルルーシュ R2 volume01』(2008年9月1日付)に続く2作目となる、同一アニメ作品のDVD・BD両メディアダブル首位となった。
主な賞としてシッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門 (Gertie Award) 最優秀長編作品賞(第42回)、日本SF大会星雲賞メディア部門(第41回)を獲得している。
2010年8月6日の『金曜ロードショー』での地上波初放送では、データ放送中にシーン毎の解説や豆知識など番組に連動した文字情報を紹介する試みが行われた。また、テレビ用に細田自ら再編集・再ダビングを行っている[5]。視聴率は関東地区で13.1%であった(ビデオリサーチ調べ)。
本作品で登場する仮想空間OZは、Twitterをはじめとするソーシャル・ネットワーキング・サービスとよく比較され、『サマーウォーズ』のTwitter公式アカウントと連動して作中で登場するこいこい(花札の遊び)のアプリケーションが公開されるなどした。また、テレビ放送時には、作中での登場人物の行動・台詞になぞらえて「あなたのアバターを貸してください」というツイートがTwitter上に書き込まれて拡散(リツイート)され、最終的には3000人前後が参加する企画となった[6]。
[編集] あらすじ
世界中の人々が集うインターネット上の仮想世界OZ(オズ)。ユーザーはパソコン、携帯電話、テレビなどから自分のアバターを使い、ショッピングやゲームだけでなく、現実の納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できる。OZの管理権限や個人情報などは、世界一安全と言われるセキュリティによって守られていた。
ある日、高校2年生の小磯健二は、憧れの先輩篠原夏希から一緒に夏希の実家に行くという「バイト」に誘われる。実家には夏希の曽祖母陣内栄の90歳の誕生日を祝うために、26人の親族が一堂に集まり、健二はひょんなことから栄のために「夏希の婚約者のふり」をすることになった。
その夜、健二の携帯電話に「数字の羅列」が書かれた謎のメールが送られてくる。数学が得意な健二は、それを何かの問題だと思って解いてしまう。しかし、それはOZの管理権限の暗号パスであった。翌日、OZは謎の人工知能ラブマシーンに乗っ取られ、現実世界にも大きな混乱を引き起こしてしまう。
はたして健二たちは、この混乱を止めることができるのか?
[編集] 登場人物
[編集] 主要人物
- 小磯 健二(こいそ けんじ)
- 声: 神木隆之介
- 本作の主人公。17歳。東京都内にある久遠寺高校に通う高校2年生。物理部に所属している。引っ込み思案で内気な性格だが、数学が得意で、その力は国際数学オリンピックの日本代表を狙うほど。惜しくも日本代表にはなれなかったが、数学に関する解析能力は抜群。ラブマシーンから送られてきた暗号を解いた(アニメ版ではケアレスミスで不正解。ノベライズ版では正解している)ことでアカウントを乗っ取られ、OZ混乱の犯人という濡れ衣を着せられたことから、事件解決に乗り出す。
- 篠原 夏希(しのはら なつき)
- 声: 桜庭ななみ
- 本作のヒロイン。18歳。久遠寺高校の3年生。剣道部に所属しており、校内のアイドル的存在。一緒に実家に行くという「バイト」に健二を誘い、婚約者のふりをしてもらった。侘助に恋心を抱いていた。一族のことを心から愛しており、未成年の中では最年長であることから他の子供の面倒をみたり年長者の手伝いをしたりする。コンピューター音痴ながら天性の勝負強さをもっており、3度目の一族とラブマシーンとの対決のキーパーソンになった。明るくノリが良い性格。
- 佐久間 敬(さくま たかし)
- 声: 横川貴大
- 17歳。健二の同級生。健二と同じく物理部に所属している。健二と共にOZの保守点検のバイトをしており、ラブマシーンとの対決では主に情報収集で健二らをサポートした。
[編集] 陣内家
太字は主要人物。名前の後の数字は年齢。未登場の人物は、一部を除いて省略した。
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篠原 和雄(55) | |||||||||||||||||||||||||||
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篠原 夏希(18) | |||||||||||||||||||||||
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〈陣内 万蔵〉 |
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篠原 雪子(47) | |||||||||||||||||||||||||
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陣内 理香(42) | |||||||||||||||||||||||||
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陣内 万理子(71) |
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陣内 理一(41) | |||||||||||||||||||||||||
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陣内 太助(45) |
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陣内 翔太(21) | |||||||||||||||||||||||
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陣内 万助(70) |
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三輪 直美(42) | ||||||||||||||||||||||||
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陣内 栄(89) |
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池沢 聖美(39) |
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池沢 佳主馬(13) | ||||||||||||||||||||||
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陣内 頼彦(45) |
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陣内 真緒(9) | |||||||||||||||||||
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陣内 典子(37) |
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陣内 真悟(6) | ||||||||||||||||||||
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陣内 万作(68) |
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陣内 邦彦(42) | ||||||||||||||||||||||
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陣内 加奈(2) | ||||||||||||||||||||
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陣内 奈々(32) | ||||||||||||||||||||||||
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陣内 克彦(40) |
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陣内 了平(17) | |||||||||||||||||||||
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〈陣内 徳衛〉 |
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陣内 侘助(41) |
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陣内 祐平(7) | ||||||||||||||||||||
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陣内 由美(38) |
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陣内 恭平(0) | ||||||||||||||||||||||||
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- 陣内 栄(じんのうち さかえ)
- 声: 富司純子
- 8月1日生まれ。89歳。夏希の曽祖母。戦国時代から続く陣内家の16代目当主。元教師で、教え子には政治家、官僚、地方の実力者なども多く、政財界に幅広い人脈を持つ。カリスマ性においては作中に比類なく、一族はもとより、国を動かせるだけの影響力をもち、OZの騒動の際に事態の鎮静化に大きく貢献することとなる。人と人とのつながりの大切さを家族に説き、作品における陣内家団結の重要なキーパーソン。嘘が発覚した後でも健二に夏希を託す。
- 栄が一族全員に花札を教えているという設定は、富司が主演した加藤泰監督の『緋牡丹博徒 花札勝負』へのオマージュである[7]。
- 陣内 侘助(じんのうち わびすけ)
- 声: 斎藤歩
- 41歳。入り婿だった陣内徳衛の隠し子。幼少時に陣内家に引き取られ、栄の養子となった。夏希・佳主馬の祖父達と年の離れた弟で四男ではあるが、栄の孫と同世代に入る。
- 一族の資産を持ち逃げしたまま10年間行方知れずだったが、栄の誕生日を祝うために親族が集まる中、突然帰ってきた。風来坊だが、天才的な頭脳の持ち主。アメリカでセキュアプログラミングのブロックとクラック、さらに人工知能の研究をしており、自動クラックAIプログラム「ラブマシーン」を開発した。口と態度、過去の行状から一族からは嫌われているが、育ての親である栄を内心慕っており、同様に慕ってくる夏希には優しく接する。夏希の初恋相手であり、健二を家族に紹介したときの偽の経歴は彼のものである。
- 「伊丹十三を完璧にキャラクター化してほしい」という細田の意向に沿って、貞本が若い頃の伊丹をモデルに描きあげたキャラクターである[8]。
- 『ラブマシーン』
- 侘助が開発した人工知能プログラム。学習力に特化した面を持つAIプログラムだが、テストを行った米軍が任意の場所でプログラムを展開した為にシステムの歯止めが利かなくなり、世界規模のパニックを引き起こした。黒幕として扱われているが、ラブマシーン単体としては意図的な罪は無い。劇中に陣内家の家紋を見て思考するといった場面が見られ、生みの親が侘助である事もあり、人間的血縁ではないが変則的な陣内家の関係者的存在である。健二のアカウントを乗っ取ってからは健二のアバターの姿、キングカズマとの戦いの中で周囲のアバターを取り込んでからは仁王のような姿となるほか、姿を変化させている。
[編集] 第一子・長男家
- 陣内 万蔵(じんのうち まんぞう)
- 故人。栄の長男で、夏希の祖父。劇中には登場しない。
- 篠原 雪子(しのはら ゆきこ)
- 声: 谷川清美
- 47歳。夏希の母で、万蔵の長女。陣内家から篠原家に嫁いだ。
- 篠原 和雄(しのはら かずお)
- 声: 佐々木睦
- 55歳。夏希の父。東京都で水道局員をしている。
[編集] 第二子・長女家
- 陣内 万理子(じんのうち まりこ)
- 声: 信澤三惠子
- 71歳。栄の長女。専業主婦。お盆や正月などの親族が集まる時には女性陣を取り仕切る。
- また栄に次ぐ年長者として、一族のことを取り仕切ることも多い。
- 陣内 理香(じんのうち りか)
- 声: 玉川紗己子
- 42歳。万理子の長女。上田市役所に勤務している。独身。
- 陣内 理一(じんのうち りいち)
- 声: 桐本琢也
- 41歳。万理子の長男。陸上自衛隊に所属し、東京の市ヶ谷駐屯地に勤務しているが、自身の仕事については多くを語らない。飄々とした物腰の柔らかい男性だが、仕事柄かラブマシーンによる混乱をいち早く危機として認識し、ラブマシーンとの2度目の対決を自衛隊の機材を松本駐屯地より持ち出してサポートする。
[編集] 第三子・次男家
- 陣内 万助(じんのうち まんすけ)
- 声: 永井一郎
- 70歳。栄の次男で、佳主馬の祖父。新潟漁港で水産業を経営をしている。自らも船を出す現役漁師で、少林寺拳法の心得もある肉体派。行動力においては一族でも屈指の存在であり、ラブマシーンとの2度目の対決においては、不足する電力を補うために発電機を備えた漁船を新潟港から運ばせ、また自身もアバターをラブマシーンに突撃させた。
- 陣内 太助(じんのうち たすけ)
- 声: 小林隆
- 45歳。万助の長男。陣内電気店の店主。店舗規模は不明ながら大学などと取引をしている。父の万助ほどのパワフルさはないが、血の熱さは受け継いでおり、ラブマシーンとの2度目の対決において一般ではありえないほどの機材を持ち出だした、2度目の対戦の立役者。
- 陣内 翔太(じんのうち しょうた)
- 声: 清水優
- 21歳。太助の長男。軽薄な井出達だが警察官をしている。夏希を小さい頃から見てきたため、突然夏希の婚約者として現れた健二のことを快く思っておらず、健二に対して手厳しい。白いRX-7に乗っている。
- 三輪 直美(みわ なおみ)
- 声: 山像かおり
- 42歳。万助の長女。気の強い派手なバツイチ美人。
- 池沢 聖美(いけざわ きよみ)
- 声: 田村たがめ
- 39歳。万助の次女で、佳主馬の母。名古屋市内で介護福祉士として働く。女児(佳主馬の妹)を妊娠している。
- 池沢 佳主馬(いけざわ かずま)
- 声: 谷村美月
- 13歳。夏希の又従兄弟の中学1年生。OZでは格闘ゲームの世界的チャンピオンとしてスポンサーがつくほどで、長身のウサギ型アバター「キング・カズマ」を操る。OZ経由で少林寺拳法を教えてくれた祖父の万助を「師匠」と呼ぶ。劇中においては、成り行きで初期から健二に協力しており、その後も暗号を解いた健二に感嘆の念を抱き事件解決に協力する。
[編集] 第四子・三男家
- 陣内 万作(じんのうち まんさく)
- 声: 中村正
- 68歳。栄の三男。内科医をしており、栄の体調管理も行っている。
- 陣内 頼彦(じんのうち よりひこ)
- 声: 田中要次
- 45歳。万作の長男。松本市の消防署に勤務し、救急救命士として救急車に乗務している。2度目の対戦においては携帯端末からサポートを行っている。
- 陣内 典子(じんのうち のりこ)
- 声: 金沢映子
- 37歳。頼彦の妻。やんちゃな息子たちに手を焼いている。
- 陣内 真緒(じんのうち まお)
- 声: 諸星すみれ
- 9歳。頼彦の長女。
- 陣内 真悟(じんのうち しんご)
- 声: 今井悠貴
- 6歳。頼彦の長男。従兄弟の祐平と仲よし。
- 陣内 邦彦(じんのうち くにひこ)
- 声: 中村橋弥
- 42歳。万作の次男。諏訪市の消防署に勤務し、消防士長として消防車に乗務している。2度目の対戦においては携帯端末からサポートを行っている。
- 陣内 奈々(じんのうち なな)
- 声: 高久ちぐさ
- 32歳。邦彦の妻。
- 陣内 加奈(じんのうち かな)
- 声: 皆川陽菜乃
- 2歳。邦彦の長女。
- 陣内 克彦(じんのうち かつひこ)
- 声: 板倉光隆
- 40歳。万作の三男。上田市の消防署に勤務するレスキュー隊員。3人兄弟の中で最初に結婚した。2度目の対戦においては携帯端末からサポートを行っている。
- 陣内 由美(じんのうち ゆみ)
- 声: 仲里依紗
- 38歳。克彦の妻。長男の了平の高校野球の結果を気にして一喜一憂している。
- 陣内 了平(じんのうち りょうへい)
- 声: 安達直人
- 17歳。克彦の長男。上田高校野球部のエース投手。
- 陣内 祐平(じんのうち ゆうへい)
- 声: 太田力斗
- 7歳。克彦の次男。従兄弟の真悟と仲よし。
- 陣内 恭平(じんのうち きょうへい)
- 0歳。克彦の三男。
[編集] クライシス・オブ・OZの登場人物
- 池沢 佳主馬(いけざわ かずま)
- 中学一年生。いじめを克服するために祖父から少林寺拳法を習い、そのスキルを活かし今ではOMCの世界チャンピオンにまで登り詰める。戦う理由が無いにも関わらず戦い続けることに疑問を持っている。GW中いきつけのネットカフェからOMC大会に参加していたが会場で真紀のアバターに出会い偶然ネットカフェ内で真紀の部屋のとなりであった為現実でも出会うことになる。身長が140cmを超えていないことを気にしている。
- 山之手 真紀(やまのて まき)
- 高校三年生。OZに不慣れのビギナー。彼女の兄はOZのシステムに深く関わっており、その兄から謎のデータを託される。アバターがOZ内のOMC会場に迷い込み身動きが取れない状態であったときカズマに出会い助けて貰う。偶然にも佳主馬と同じネットカフェを利用していた為現実世界で再会を果たす。
- 【KK】
- OMCでエリアマスターのアルバイトをしていたが仕事中にカズカとマキに出会い、お人好しの性格もありそれが縁で今作の事件に関わることになる。頭の回転が速く佳主馬達をサポートし、高校の部活の親友と一緒に事件解決に協力する。事件解決後、現実では顔を合わせる事も、まともな会話をすることもなく別れ、その後会う事がなかったが運命の悪戯によって再会を果たす。
- 【イエヤス】
- 事件の黒幕。カズマの完全記録を盗み出す他、部下の鳥居と大久保にデーターの回収を急がせる。
- 山之手 祐司(やまのて ゆうじ)
- 真紀の兄でMAコンポートネントの作者の一人。メールで真紀にあるデーターを託しもし自分に何かあったら織田にデーターを渡して欲しいと頼み行方不明になる。
- 織田良夫(おだ よしお)
- MAコンポーネントの作者の一人。祐司とは互いにゲーム好きで親友同士でもある。
[編集] キング・カズマvsクイーン・オズの登場人物
- 池沢 佳主馬(いけざわ かずま)
- 小学六年生。OMCの公式上位ランクプレイヤーであるが、去年OZでの連勝を理由に現実で仕返しを受けたことを引きずっているが徐々に克服していく。OMC夏の大会にエントリーし予選を突破。夏帆と南の策略により、二人と天敵である力也を連れて陣内家に行くことになる。夏帆に好意を抱かれているが気付いていない。
- 辻本 夏帆(つじもと かほ)
- 小学六年生。クラスメイトの佳主馬に好意を抱いており佳主馬以外の友人には筒抜け。OZの操作に不慣れだが、OMCの腕は中々のもの。夏の大会の予選では佳主馬と接戦を繰り広げ敗退。以後は渡を懐柔し、カズマのパートナーとして大会に参加する。
- 竹橋 渡(たけはし わたる)
- 小学六年生。OMCでは実際のプレイはお粗末なもののその攻略情報は佳主馬や夏帆のランクアップや貢献するほどのもの。クラスメイトの双葉に片思いしている。当初は佳主馬のパートナーとして大会に参加する予定だったが、夏帆たちとの“取引”によってその役を降りる。
- 牧野 力也(まきの りきや)
- 小学六年生。自称OCM校内一だが佳主馬にあっさりと負けてしまい、その後仕返しをしようとするが夏帆たちに仲裁される。仲間のツヨシ、大田タケシと共にOCM夏の大会にもエントリーするが三人纏めて夏帆に負ける。その後、夏帆にOCMのコツを教えてほしいと頼むと、“条件”として佳主馬と共に陣内家にいくことになった。
- 春日井 南(かすがい みなみ)
- 小学六年生。夏帆の友達。所謂現代っ子でOZを使って夏休みの宿題を早めに片付けたりしている。母親が佳主馬の母、聖美と仲が良いため佳主馬が長野に行くことを知り、佳主馬に片思いしている夏帆のために長野に同行できるように画策する。
- 若宮 双葉(わかみや ふたば)
- 小学六年生。夏帆の友達。渡のマドンナ的存在で愛読書はオズの魔法使い。一時期一日中OZにログインしたままの状態が続いたため母親に家でのインターネット接続を制限されている。
- 中条(なかじょう)
- OZマーシャルアーツ運営事務所所属。
[編集] スタッフ
- 監督:細田守
- 脚本:奥寺佐渡子
- キャラクターデザイン:貞本義行
- アバターデザイン:岡崎能士
- OZデザイン:上條安里
- 作画監督:青山浩行、藤田しげる、濱田邦彦、尾崎和孝
- アクション作画監督:西田達三
- 美術監督:武重洋二
- 撮影監督:増元由紀大
- 色彩設計:鎌田千賀子
- 編集:西山茂
- 音楽:松本晃彦
- エグゼクティブプロデューサー:奥田誠治
- プロデューサー:高橋望、伊藤卓哉、渡辺隆史、齋藤優一郎
- アニメーション制作:マッドハウス
- 配給:ワーナー・ブラザース映画
- 製作:サマーウォーズ製作委員会(日本テレビ放送網、マッドハウス、角川書店、D.N.ドリームパートナーズ、バップ、読売テレビ放送、ワーナー・ブラザース映画)
[編集] 主題歌
[編集] 受賞・入選
- 第42回シッチェス・カタロニア国際映画祭アニメーション部門(Gertie Award)最優秀長編作品賞
- 第24回デジタルコンテンツグランプリ経済産業大臣賞
- 第13回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞
- 第31回ヨコハマ映画祭映画祭ベストテン 日本映画 第8位
- 第33回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞
- 第83回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベスト・テン 第8位・読者選出日本映画ベスト・テン 第5位
- 第64回毎日映画コンクールアニメーション映画賞
- 第5回おおさかシネマフェスティバル2009年度ベスト・テン 日本映画 第5位
- 第52回ブルーリボン賞日本映画ベスト10選出
- 第14回日本インターネット映画大賞日本映画部門 作品賞
- 第9回東京アニメアワードアニメーションオブザイヤー・国内劇場部門優秀作品賞・監督賞・原作賞・脚本賞・美術賞・キャラクターデザイン賞
- デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー`09/第15回AMDアワード年間コンテンツ優秀賞
- 映画館大賞2010ベストテン 第6位
- 第1回日本シアタースタッフ映画祭 グランシャリオ賞(邦画部門1位)・脚本賞
- 第19回日本映画プロフェッショナル大賞監督賞・ベスト10 第2位
- 第6回リスボン国際インディペンデント映画祭 観客賞
- 第14回モントリオール ファンタジア映画際 最優秀アニメーション賞 観客部門:金賞
- 第41回星雲賞メディア部門
- 第64回 日本放送映画藝術大賞 最優秀アニメーション作品賞
- 第15回アニメーション神戸賞 個人賞:細田守
- キネマ旬報アニメーション映画(邦画)オールタイムベストテン 第10位
- 第1回アナハイム国際映画祭 最優秀アニメーション賞
- 第1回ビデオ屋さん大賞 第1位
[編集] 制作
細田は、内容の構想過程について、「普通の人でも世界を救えないかなと考えてる時に、一番普通っぽいっていうのは田舎の親戚じゃないかっていう、そういうところから考え出した」と語り、「特別な人じゃなくて、普通の人の方が好き、ひとりひとりの魅力が好き」と話している[9]。
[編集] 批評
精神科医の斎藤環は、本作の扱っているテーマ(仮想空間での人工知能の暴走)自体はSF(サイバーパンク)では頻繁に取り扱われるものであって目新しさは無いが、「現実空間」を「仮想空間」より無条件に上位に扱っていないという点が従来のSFとは異なるとしている。そして、本作では例えば理想化された大家族という形で人間関係一般における仮想性を描いている面があり、日常空間そのものが実は虚構との多重性の上に成立しているという事実を示唆する作品であると述べている[10]。また、本作品に登場する虚構空間OZのデザインには現代美術家の村上隆が主催する「カイカイ・キキ」の影響がみられ、これは村上隆が日本のオタク文化から影響を受けているだけでなく与えてもいる実例であると指摘している[11]。
批評家の東浩紀は、この映画で描かれているのは「誰も悪くない世界」であることが最大の問題であり、大人の見られる物語ではないと発言している[12]。また、アニメという虚構空間の中でさらにOZという虚構空間が展開しているため、その中でいくらすごい映像が展開しても、身体的な距離感を生じさせてしまうとしている[13]。
社会学者の宮台真司は、本作品について「オフラインでの絆を前提にしてはじめてオンラインの絆も広められる」というそれ自体は納得できるメッセージを含んでいるとしながらも、それが説得力を持っていたかどうかは疑問であると述べている[14]。
映画評論家の町山智浩は、何でもない日常をアニメーションで再現されると、普段気付かない動きに快楽を感じると語る。一方、普通の家族のように見えるが家族みんなが公務員という権力側で、その中に入らない侘助が最終的に体制側に取り込まれることへの違和感を指摘している。また、夏希のキャラクターが弱すぎてどういう子かわからず、背伸びしたいという感じも描かれていないので甘酸っぱいドキドキが足りず、ラストシーンで花札が強い理由の描写が存在せず、決定的なギャグが無いので笑いたいのに笑えないとしている[15]。
[編集] 書籍
[編集] コミカライズ
2009年7月に創刊された「ヤングエース」にてコミカライズ版が2010年6月号まで連載された[1]。漫画は杉基イクラ。細田が杉基の画を見て一目惚れし、本作のことも絶賛し、「結末が変わってもいいので、好きに描いてほしい」と語っている。最終3巻には、本編の後日談となる番外編『未来は未知数なのだから』が掲載されている。
角川書店より、映画公開及びそのノベライズやコミカライズ作品の発売を機に『TOO HOT! キャンペーン』が、翌年7月からコミカライズ版完結を記念して『TOO HOT! キャンペーン2010』が実施された。
- 2009年8月10日発売 ISBN 978-4047152960
- 2010年2月4日発売 ISBN 978-4047153776
- 2010年7月3日発売 ISBN 978-4047154742
また、「月刊コンプエース」の2009年9月号から2010年11月号まで、上田夢人によるスピンオフの漫画『サマーウォーズ キング・カズマvsクイーン・オズ』が連載された。佳主馬を主人公に、本編の1年前の出来事を描いている。
- 2010年3月10日発売 ISBN 978-4-04-715398-1
- 2010年10月10日発売 ISBN 978-4-04-715505-3
そのほか、アンソロジーとして以下の作品がある。
- 『サマーウォーズ 公式コミックアンソロジー』
- ヤングエース編集部編、角川書店(2010年7月3日発売) ISBN 978-4047154803
[編集] ノベライズ
2種類の小説版がともに角川書店から刊行されている。
- 『サマーウォーズ』 岩井恭平著、角川文庫(2009年7月25日発売) ISBN 978-4044288228
- 『サマーウォーズ』 蒔田陽平著、角川つばさ文庫(2009年8月15日発売) ISBN 978-4046310422
また、佳主馬を主人公にした外伝作品があり、角川スニーカー文庫より刊行されている。
- 『サマーウォーズ クライシス・オブ・OZ』 土屋つかさ著、イラスト:杉基イクラ(2010年8月1日発売) ISBN 978-4044740085
- 本編の3ヶ月前、GW中の佳主馬を主人公にしている。
[編集] ガイドブック
- 『サマーウォーズ 公式ガイドブック SUMMER DAY MEMORY』
- ニュータイプ編、角川書店(2009年7月28日発売) ISBN 978-4048543774
[編集] 関連商品
下記以外に、キャラクターのフィギュア、扇子、Tシャツなどが製作・販売されている。
[編集] CD
- 『サマーウォーズ オリジナル・サウンドトラック』 バップ(2009年7月29日発売)
[編集] DVD、Blu-ray Disc
DVD、Blu-ray Disc共に2枚組。BD版(特典Blu-Ray Disc付の2枚組)は限定生産だったが、2010年8月1日にスタンダードエディション(本編BDのみの1枚)が発売された。
また、限定版には、特製花札や劇場で実際に使われたフィルムでできたブックマーク、アートワーク集が同梱されている。
[編集] 記念切手
上田郵便局と西新橋郵便局のみで限定発売された。
[編集] 脚注
- ^ “2010年8月期 マッドハウス売上35億円目指す”. アニメ!アニメ!ビズ (2009年10月30日). 2011年9月27日閲覧。
- ^ “財務ハイライト 2009年8月期 決算説明会資料”. 株式会社インデックスホールディングス (2009年10月20日). 2011年9月27日閲覧。
- ^ NHK名古屋放送局「おはよう東海」(2009年8月6日放送)の特集より
- ^ 「トップランナー」(2009年9月11日放送)やインタビューなどより
- ^ テレビ初登場の「サマーウォーズ」は特別版、細田監督が直々に再編集。|Narinari.com
- ^ 福嶋麻衣子・いしたにまさき 『日本の若者は不幸じゃない』 ソフトバンククリエイティブ、2011年、172-174頁。ISBN 978-4797362695。
- ^ 『映画芸術』428号より。
- ^ 『PLUS MADHOUSE 3 細田守』より。
- ^ 『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』2009日7月25日
- ^ 斎藤環「ラメラスケイプ、あるいは「身体」の消失」『思想地図〈vol.4〉特集・想像力』日本放送出版協会、2009年、141-144頁。ISBN 978-4140093474。
- ^ 斎藤環 『キャラクター精神分析 マンガ・文学・日本人』 筑摩書房、2011年、148頁。ISBN 978-4480842954。
- ^ 東浩紀・宇野常寛・黒瀬陽平・氷川竜介・山本寛「物語とアニメーションの未来」『思想地図〈vol.4〉特集・想像力』 日本放送出版協会、2009年、188頁。ISBN 978-4140093474。
- ^ 「物語とアニメーションの未来」『思想地図〈vol.4〉特集・想像力』200頁。
- ^ 東浩紀・宮台真司 『父として考える』 日本放送出版協会、2010年、85頁。ISBN 978-4140883242。
- ^ 『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』2009日9月5日
- ^ 翌週の3月22日付の週間ランキングで、『機動戦士ガンダムUC 1』が5.6万枚で最高記録を更新した。
[編集] 外部リンク
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