藤本義一 (作家)

藤本 義一 （ふじもと ぎいち）
誕生	藤本 義一（ふじもと よしかず） 1933年1月26日（78歳） 大阪府堺市
職業	小説家、放送作家、司会者
言語	日本語
国籍	日本
最終学歴	浪速大学経済学部
活動期間	1957年 -
ジャンル	ラジオドラマの脚本、小説
主な受賞歴	第65回直木賞（1974年） 他
配偶者	藤本統紀子（妻）

文学
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作家
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藤本 義一（ふじもと ぎいち、1933年1月26日 - ）は、日本の小説家、放送作家。大阪府堺市出身。本名の読みはよしかず。大阪を舞台にした作品を書き、エッセイも数多い。

日本放送作家協会関西支部長であり、プロ作家を育成する心斎橋大学総長も務める。夫人はタレントの藤本統紀子。

人物

経歴

堺市立浜寺小学校卒業、私立浪速中学に入学、少年飛行兵を目指して1945年5月に航空機搭乗員養成所に入るが、終戦となる。終戦時には入院していた両親に代わって闇市でレポ屋として家計を支えた。新制浪速高校に進み、立命館大学法学部に入学するが、中退。浪速大学（現大阪府立大学）に入学し、教師を目指し教育学部に在籍、教育実習で現場教師が虎の巻を見ながら授業をしているのをみて幻滅し経済学部へ転部。もともと演劇好きで演劇部・拳法部に入るが、役者より劇作家の方を志し、在学中から数十編のラジオドラマ、その他の脚本を書いており、卒業前年の1957年に執筆したラジオドラマ作品『つばくろの歌』で同年度の芸術祭文部大臣賞戯曲部門を受賞。次席が井上ひさしで「東の井上ひさし、西の藤本義一」と呼ばれるほど、早くからその才能は高く評価されていた。この年、戯曲「虫」を関西芸術座、「トタンの穴は星のよう」を劇団「蟻の会」で発表。1958年に学生時代に知り合っていた統紀子夫人と結婚し、枚方市に住む。

その後テレビドラマ脚本を経て、宝塚映画撮影所、続いて大映に入社、衣笠貞之助の脚本の手伝いもする。川島雄三監督に師事して脚本の手伝いをし、『暖簾』や、木村恵吾、市川崑らの作品も手伝う。1961年に『貸間あり』で共作者となり、駅前シリーズ、悪名シリーズ等の脚本を手がけ、頭角を現していく。1961年にはNHKのドラマ「現代人間模様』も執筆。川島が活動拠点を東京に移す時期に川島の下を離れ、テレビドラマ、舞台、ラジオなども手がけて「ライティング・マシーン」と揶揄される。1963年 「日時計の歌」で文芸賞戯曲部門佳作一席。

1965年から始めた『11PM』（日本テレビ放送網・讀賣テレビ放送共同製作）での大阪制作分のキャスターにより、一躍知名度を高める。放送開始から1990年の終了までの25年に渡って毎週2回を担当し、休んだのは3回だけ（あらかじめ特番になった場合による休止は別）だった。同じくキャスターだった大橋巨泉から「（ギャラ）いくら貰っているんだ」と尋ねられ、自身が大橋の1/7程しか貰っていなかったことを知ったが、自分は作家であるというスタンスから、ギャラの値上げは一切口にしなかったという。またこの司会者を始めたことで、NHK、民放からの脚本の注文は途絶えた。

1968年に長編小説第1作『残酷な童話』を発表。次作『ちりめんじゃこ』で1969年第61回直木賞候補、62回に『マンハッタン・ブルース』で候補、65回に『生きいそぎの記』で候補となり、1974年に上方落語家の半生を描いた『鬼の詩』で第65回直木賞受賞。以後文芸作品からエッセイ、社会評論などの著作を多数発表する。サラリーマン経験は無いものの、「いかにサラリーマンはあるべきか?」という問いに独自の意見がある。また近世上方文学の研究者で、特に井原西鶴を研究している。大阪出身の織田作之助をテーマにした『蛍の宿 わが織田作』『蛍の宴』『蛍の街』『蛍の死』の長編四部作、安国寺恵瓊（の男性自身）を主人公とした『二寸法師』などがある。他に人生案内エッセイ『お嬢さん、上手な恋をしませんか』など多数、自伝『やさぐれ青春記』。

1975年『雨月物語』の現代語訳を発表。上田秋成を書こうとした矢先、井伏鱒二から執筆を止めるよう説得された。これは、上田秋成を書いた人は非業の死を遂げると共に、本居宣長の力によってそちら側から資料が書かれている故に仕事に行き詰まる事からという理由であった。しかしこれが井原西鶴の研究のきっかけとなり、『サイカクがやって来た』（1978年）、『元禄流行作家-わが西鶴』（1980年）などを発表。

1977年以降には、舞台脚本として山田五十鈴主演『津軽ながれぶし』、森光子主演『千三つ屋』、読売テレビ制作芸術祭参加テレビドラマ作品『風船逃げるな』、今東光追悼公演舞台『お吟さま』などを執筆。

以後も、関西を中心にテレビコメンテーターや演芸評論家・審査員として活動し続けている他、阪神・淡路大震災被災遺児のための福祉施設「浜風の家」を運営している。阪神・淡路大震災で報道ヘリコプターのために「救援を求める声がかき消された」として救助活動に支障が出たことを痛烈に批判し、過剰なマスコミ報道に警鐘をならした。

川島雄三との交流

川島と離れた後も「僕の師匠は川島雄三」「監督は僕にとって母港みたいな存在」と公言し、尊敬し称賛している。この付き合いを小説にした「生きいそぎの記」は、同じく彼を師匠と尊敬した今村昌平の『サヨナラだけが人生だ』（ノーベル書房）に講談社からの快諾を得て、再版のバージョンにて記載された。

井伏鱒二の原作から取り入れたセリフ「（花に嵐のたとえもあるぞ）サヨナラだけが人生だ」は、主役のフランキー堺のラストシーンにて取り上げられたもので、藤本と川島の映画人生の中でも特筆すべきものである。もともと井伏の『厄除け詩集』に記載されていたものを、藤本と川島は『貸間あり』のクライマックスシーン（桂小金冶）が大阪の下町に向かって”ションベン”するときに用いた。原作者の井伏からは、この『貸間あり』の試写会で「露悪的なシーン」と酷評されたが、川島映画を良く知るファンはこのラストの意味を理解し、「何時までも逃げていく主人公へのともらい」（これは、川島監督そのもの：分身である）と受け止め、映画関係者から「人生足定離」＝サヨナラだけが人生だ!として、映画発の「文学的セリフ」として語りつがれることとなった。

藤本が脚本した『とむらい師たち』は、川島をモチーフにした作品であるとも言える。川島が好んで使用した「墓場シーン」（葬式ビジネス）をメイン素材にし、ラスト勝新太郎が現世と来世を彷徨するようなこの映画のクライマックスは、川島の出身である恐山そのものである。

その他・エピソード

• 司馬遼太郎からの愛称は「ギッちゃん」。普段の口癖は「ぐるり」（周囲、という意味の近畿地方の方言）。永六輔は遠戚にあたる。
• 藤本が司会をしていた11PM(日本テレビ・読売テレビ)に原発の危険性を告発していた広瀬隆が出演した際、生放送で原発業界に都合の悪い部分を編集でカットできない為、局のスタッフがCMの合間に「しゃべらせるな!」「広瀬を映すな」と、藤本を怒鳴りつけたが、藤本は、「事実を言って何が悪い!」と一喝し、引き続き原発の危険さを話させた。
• その知名度から演芸審査の場に招かれて出演することも多い。しかし、演者やその演出をよいと思わない時は容赦なく酷評したため、明石家さんまや島田紳助・松本人志など、その後のお笑い界を代表するようになった芸人の一部からは、強い批判を受けている（中でも、審査で落選した松本は自著『遺書』で、藤本を「素人以下」「うすらバカ」とまでこき下ろしている）。
• 一時期、若手漫才師・漫才作家による勉強会「笑の会」の主宰を務めていた。これは同団体を設立した上方漫才作家の第一人者秋田實から「僕の後任は藤本君」と推薦されたためである。ここからオール阪神・巨人、B&B、太平サブロー・シロー、宮川大助・花子、ザ・ぼんち、後期にはリットン調査団等のたくさんの漫才コンビを輩出した。この「笑の会」は秋田時代は関西地区のみでの活動であったが、主宰が藤本に代わってからは東京でのイベント開催や文化庁芸術祭への参加など、活動の幅がより広がることになった。
• 浪速高校ではボクシング部に所属。その後輩に赤井英和がいる。1985年2月5日、赤井が大和田正春との試合後に、急性硬膜下血腫および脳挫傷で意識不明に陥って生死をさまよっていた時、藤本は、気の早いあるスポーツ紙に追悼文を書くように依頼されたという。しかし、「（まだ死んでもいないのに）冗談じゃない!」と一蹴した。その後、赤井は藤本と出会った際に「ありがとうございました」とお礼を言ったという。
• 阪神タイガースの大ファンだが、元読売ジャイアンツの長嶋茂雄の面白エピソードをまとめた本を執筆している。

著書

33歳

『骨までいただき』ルック社、1966年

『全調査京阪神周辺酒・女・女の店』有紀書房、1966年

35歳

『残酷な童話』三一書房〈さんいちぶっくす〉、1968年。〈角川文庫〉1974年

『語るべからず：よるの知恵』青春出版社〈プレイブックス〉、1968年

『男と女・女と男：あなたの夜を楽しくする本』〈双葉新書〉、1968年

『ちりめんじゃこ』三一書房〈さんいちぶっくす〉、1968年。〈角川文庫〉、1974年

36歳

『ちんぴら・れもん』三一書房〈現代作家シリーズ〉、1969年。〈角川文庫〉、1975年

『おつむてんてん』講談社、1969年

37歳

『地下水脈』三一書房、1970年。〈角川文庫〉、1977年1月

『珍魂商才』文藝春秋、1970年。〈角川文庫〉、1974年

『ちんちろりん』桃園書房、1970年

38歳

『贋芸人抄』文藝春秋、1971年。〈角川文庫〉、1976年

『舌先四寸』潮出版社、1971年。〈角川文庫〉、1976年

『節穴節』実業之日本社〈ホリデー新書〉、1971年。『悪い季節』と改題、〈角川文庫〉、1980年9月

『屁学入門』講談社、1971年。〈角川文庫〉1980年6月

『胎児冷笑』実業之日本社、1971年。〈角川文庫〉、1975年

『女橋』光文社〈カッパ・ノベルス〉、1971年。〈角川文庫〉、1976年

『嫉妬』徳間書店、1971年。〈Tokuma Novels〉、1975年。〈徳間文庫〉、1980年11月

39歳

『老掏摸・平平平平：藤本義一・実名小説集』昭文社、1972年

『十人10色 わが交遊珍録・藤本義一エッセイ集』昭文社、1972年

『わが動物誌』毎日新聞社、1972年

『野望の階段』新潮社、1972年。〈徳間文庫〉、1981年11月

『牡牝の伝説』〈双葉新書〉、1972年。〈角川文庫〉、1978年1月

『はだか聖談：脳天をさわやかにする本』日本文芸社、1972年

40歳

『ケッタイな体談』読売新聞社、1973年

『日日日日』毎日新聞社、1973年

『殺られ』双葉新書、1973年。〈角川文庫〉、1977年10月

41歳

『生きものの情景』毎日新聞社、1974年

『淀川ブルース』番町書房、1974年

『○物語』柴田書店、1974年。〈角川文庫〉、1978年9月

『生きいそぎの記』講談社、1974年。〈講談社文庫〉、1978年5月

『浪花阿呆譚 五六八・一、二、三』徳間書店、1974年。『これが男』と改題、〈徳間文庫〉、1984年11月 ISBN 4-19-597737-1

『鬼の詩』講談社、1974年。講談社〈ロマンブックス〉、1975年。〈講談社文庫〉、1976年12月。村野鐵太郎監督により映画化、1975年

『好色六人女：西鶴くずし』立風書房、1974年。『西鶴くずし好色六人女』と改題、〈角川文庫〉、1979年9月

『一尺五寸の魂』文藝春秋、1974年。〈徳間文庫〉、1987年11月 ISBN 4-19-598395-9

『をんな暦：十二支の女たち』桃園書房、1974年

『オモロおまっせ』いんなあとりっぷ社、1974年

42歳

『悪妓抄』毎日新聞社、1975年。〈角川文庫〉、1978年10月

『首狩族』徳間書店、1975年。〈徳間文庫〉、1983年9月 ISBN 4-19-597524-7

『人肉サラダ』晶文社、1975年

『蝶の舞』講談社、1975年

『釘師』毎日新聞社、1975年。〈角川文庫〉、1978年4月

『エロ事師どもの夜：えろくらいむ』芸文社〈アルファー・ブック〉、1975年

『性神探訪旅行』立風書房、1975年。『はぷにんぐ旅行』と改題、勁文社、〈ケイブンシャ文庫〉、1987年、ISBN ISBN 4-7669-0517-2

『珍・愚管抄：男のセックス解剖学』大和書房〈Man the man series〉、1975年

『浪花色事師』桃園書房、1975年。〈徳間文庫〉1985年8月 ISBN 4-19-597910-2

『やさぐれ刑事』光文社〈カッパ・ノベルス〉、1975年。〈集英社文庫〉、1980年9月

43歳

『花月亭団丸好色噺俗』新潮社、1976年。『馬鹿ばかしい咄』と改題、〈徳間文庫〉、1986年6月 ISBN 4-19-598087-9

『友禅心中』実業之日本社、1976年

『藤本義一の軽口“げんだい”考』ダイヤモンド社、1976年

『映像ロマンの旗手たち』毎日新聞社、1976年。〈角川文庫〉、1978年12月

『二寸法師』集英社、1976年。〈集英社文庫〉、1983年3月 ISBN 4-08-750607-X

『大人の玩具箱』新潮社、1976年。〈徳間文庫〉、1983年1月 ISBN 4-19-597413-5

『新・金瓶梅』（上下）スポーツニッポン新聞社、1976年。上巻は『根なし草野郎：新・金瓶梅その一』に改題、1986年8月 ISBN 4-7669-0287-4、下巻は『好色浮草一代：新・金瓶梅その二』と改題、1986年8月 ISBN 4-7669-0294-7、いずれも〈ケイブンシャ文庫〉

『男の遠吠え』サンケイ新聞出版局、1976年。〈中公文庫〉、1985年4月 ISBN 4-12-201210-4

『巷談・八百屋長兵衛』潮出版社〈ゼロ・ブックス〉、1976年

『百円オペラ 内なる旅・論』いんなあとりっぷ社〈インナーブックス〉、1976年。〈集英社文庫〉、1977年12月

44歳

『あまとりあ傑作選』編、東京スポーツ新聞社、1977年4月

『大いなる笑魂』文藝春秋、1977年5月。〈文春文庫〉、1983年7月 ISBN 4-16-727602-X

『阿波流れ節』講談社、1977年9月

『一家犬族物語』集英社、1977年1月

『お天気師野郎たち』毎日新聞社、1977年6月。〈角川文庫〉、1980年10月

『攻撃の街』立風書房、1977年3月。〈角川文庫〉、1979年11月

『極道虫一匹』講談社、1977年3月。〈徳間文庫〉、1985年3月 ISBN 4-19-597823-8

『死者からのメッセージ』新評社、1977年4月

『スペインからの手紙』集英社、1977年6月

『ちんぱん騒乱記』文藝春秋、1977年10月。〈徳間文庫〉1988年3月 ISBN 4-19-598474-2

『ふりむけば朝』〈集英社文庫〉、1977年5月

『軽口浮世ばなし』ダイヤモンド社、1977年2月

45歳

『食いてしやまん』KKロングセラーズ〈あまから選書〉、1978年5月

『ちんぴら・おれんじ』時事通信社、1978年6月。〈中公文庫〉、1985年3月 ISBN 4-12-201202-3

『旗を振る男』角川書店、1978年5月。〈角川文庫〉、1981年1月

『満点ママ減点ママ 母と子のいる風景』学習研究社〈Live books〉、1978年6月

『をんな指師』〈集英社文庫〉、1978年6月

『巷の奇人たち』鎌倉書房、1978年7月。〈旺文社文庫〉、1984年8月 ISBN 4-01-061438-2

『天井知らず』朝日新聞社、1978年7月。〈集英社文庫〉、1982年11月

『口から出まかせ』文藝春秋、1978年7月。〈文春文庫〉、1981年12月

『西鶴くずし好色一代男』徳間書店、1978年8月

『男の性治学：愛と性のための講座29』KKロングセラーズ〈ムックの本〉、1978年8月

『現代怪奇草紙』双葉社、1978年9月

『サイカクがやって来た』新潮社、1978年12月。〈新潮文庫〉、1982年4月、ISBN ISBN 4-10-126901-7

『おんなの敵はおんな』PHP研究所、1978年11月。〈PHP文庫〉、1985年3月 ISBN 4-569-26033-0

46歳

『男女浮世芝居』〈集英社文庫〉、1979年1月

『少年と拳銃』光文社、1979年2月。〈光文社文庫〉、1991年8月 ISBN 4-334-71379-3

『ちんぴら・ぽるの』〈角川文庫〉、1979年7月

『街に殺意が一杯』ちはら書房、1979年8月。〈角川文庫〉1981年12月

『小説愛情屋』光文社、1979年9月

『サラリーマン夜学地図：日本縦断』ちはら書房、1979年10月

『レモンエイジのふたり』〈ポプラ社文庫〉、1979年9月

47歳

『女の淵』講談社、1980年1月。〈ケイブンシャ文庫〉、1985年9月 ISBN 4-7669-0245-9

『昼下がりのおんなたち』PHP研究所、1980年3月。〈PHP文庫〉、1990年5月 ISBN 4-569-56266-3

『私設刑事』文藝春秋、1980年7月

『元禄流行作家：わが西鶴』新潮社、1980年7月。〈新潮文庫〉、1983年12月 ISBN 4-10-126902-5

『虹の怪奇簿』双葉社、1980年7月。〈双葉文庫〉、1986年7月 ISBN 4-575-50092-5

『やさぐれ青春記』旺文社文庫、1980年8月

『女囚犯歴簿』徳間書店、1980年10月。〈徳間文庫〉、1982年5月、ISBN ISBN 4-19-597304-X

『閑つぶし：準文学』実業之日本社、1980年11月

『男の顔は「領収書」』PHP研究所、1980年11月。〈PHP文庫〉、1984年9月 ISBN 4-569-26014-4

『心中小説名作選』編、〈集英社文庫〉、1980年4月

『大人になるとき読む本：女が聡明に生きる方法』青春出版社、1980年3月。〈プレイブックス〉、1982年10月。〈青春文庫〉、1996年3月 ISBN 4-413-09053-5

48歳

『標的野郎』光文社〈カッパ・ノベルス〉、1981年1月。〈光文社文庫〉、1985年2月 ISBN 4-334-70112-4

『女の顔は「請求書」』PHP研究所、1981年7月。〈PHP文庫〉、1993年4月 ISBN 4-569-56540-9

『母デアルコトハ難シイ：母と子のさまざまな風景』学習研究社〈学研の家庭教育シリーズ〉、1981年3月

『悪夢巡礼』集英社、1981年10月

49歳

『はぐれ刑事：劇画指令を撃て!』光文社〈カッパ・ノベルス〉、1982年2月。〈集英社文庫〉1985年8月 ISBN 4-08-749019-X

『昭和西鶴乱筆人生人語』PHP研究所、1982年2月

『殺意を持つ女』実業之日本社、1982年5月。『殺意をもつ女』と改題、〈旺文社文庫〉、1986年4月 ISBN 4-01-061440-4

『タテマエだらけの世の中で二枚舌使わぬ男の意地：藤本義一の言いたい放題』PHP研究所、1982年7月

『愛せる人をさがそう：娘たちへの手紙』文化創作出版〈マイ・ブック〉、1982年12月。『好きになったら読む本：男はどんな女に魅きつけられるか』に改題、〈マイ・ブック〉、1986年3月 ISBN 4-938500-64-7。『好きになったら読む本』に改題、〈講談社文庫〉、1990年9月 ISBN 4-06-184796-1

『藤本義一・統紀子の赤ちゃんのお祝いと行事』藤本統紀子と共著、主婦の友社、1982年4月

『素肌のおんなたち：日本を騒がせた三十六人の女意外史』都市と生活社、1982年1月

50歳

『聖・悪女』集英社、1983年11月 ISBN 4-08-772458-1。〈集英社文庫〉1987年9月 ISBN 4-08-749253-2

『商人万歳』日本経済新聞社、1983年2月 ISBN 4-532-09773-8

『女囚告白簿』徳間書店、1983年4月 ISBN 4-19-122703-3。〈徳間文庫〉、1987年1月 ISBN 4-19-598210-3

『お家がだんだん遠くなる』集英社、1983年5月 ISBN 4-08-772433-6。『家庭危機論：お家がだんだん遠くなる』と改題、〈集英社文庫〉、1984年7月 ISBN 4-08-750771-8

『新釈和俗童子訓』佼成出版社、1983年3月 ISBN 4-333-01109-4

『粋な男の粋な時間』PHP研究所〈Essay books〉、1983年9月 ISBN 4-569-21150-X

『お嬢さん、上手な恋をしませんか』講談社文庫、1983年6月 ISBN 4-06-183057-0。文化創作出版、1990年10月 ISBN 4-89387-033-5。文化創作出版〈マイ・ブック〉、1993年3月 ISBN 4-89387-058-0

『人生ひと幕喜劇：けったいな人たち』日本経済新聞社、1983年11月 ISBN 4-532-09326-0。『けったいな人たち：日本異人伝』と改題、双葉社、1994年10月 ISBN 4-575-28382-7

51歳

『いいたい放題』新都心文化センター、1984年10月

『盗賊辞典』実業之日本社、1984年2月

『男が自分を証明するとき：主体的人生を創る行動原理 日常の中に「きらめき」はあるか?!』PHP研究所〈PHP Business Library〉、1984年5月 ISBN 4-569-21294-8

『白い血が流れる』光文社〈カッパ・ノベルス〉、1984年5月 ISBN 4-334-02550-1。〈光文社文庫〉、1987年3月 ISBN 4-334-70514-6

『易行道大研究』講談社、1984年6月 ISBN 4-06-104551-2

52歳

『道草殺人事件』〈双葉ノベルス〉、1985年12月。〈双葉文庫〉、1988年1月 ISBN 4-575-50162-X

『壬生の女たち』〈徳間文庫〉、1985年11月 ISBN 4-19-597963-3

『サンキューとベリマッチ』朝日出版社〈週刊本〉33、1985年5月 ISBN 4-255-85031-3

『鏡の中のあなた：女の自立注意書』主婦の友社、1985年3月 ISBN 4-07-921800-1

『ネクラにはネクラの生き方がある：個性派人間のすすめ』青春出版社〈プレイブックス〉、1985年3月 ISBN 4-413-01373-5。『自分のどこを買うか：面白学のすすめ 頭とこころの洗濯』と改題、〈青春文庫〉、1993年6月 ISBN 4-413-09007-1

『男は切れ味、かくし味』PHP研究所、1985年5月 ISBN 4-569-21511-4。〈PHP文庫〉、1991年1月 ISBN 4-569-56304-X

53歳

『人間万事』毎日新聞社、1986年3月

『今日は明日の昨日』朝日新聞社、1986年1月 ISBN 4-02-255446-0。〈朝日文庫〉、1989年7月 ISBN 4-02-260561-8

『蛍の宿：わが織田作』中央公論社、1986年2月 ISBN 4-12-001450-9

『自分を100倍も面白く生きられる：生マジメ人間じゃ翔べない』青春出版社、1986年4月 ISBN 4-413-01410-3。〈青春文庫〉、1994年3月 ISBN 4-413-09025-X。『自分を100倍も面白く生きられる：ここ一番で壁をつき抜ける17のヒント』と改題し新装版、2002年2月 ISBN 4-413-02142-8

『笑い兎：女詐欺師物語』実業之日本社、1986年5月 ISBN 4-408-53068-9

『現代おんな大学：「こころ」と「からだ」の魅力白書』PHP研究所、1986年9月 ISBN 4-569-21835-0

54歳

『かたつむり白書 藤本義一の「主婦取材ノート」』婦人画報社、1987年3月

『蛍の宴 わが織田作2』中央公論社、1987年4月 ISBN 4-12-001571-8

55歳

『子育てを考えるときに読む本』秋葉英則と共著、ささら書房、1988年3月

『人生に消しゴムはいらない』佼成出版社〈ダルマブックス〉、1988年2月 ISBN 4-333-01294-5。新装版1997年4月 ISBN 4-333-01840-4

『ふたつの町のひとりの女』徳間書店、1988年2月 ISBN 4-19-123610-5

『蛍の街 わが織田作3』中央公論社、1988年3月 ISBN 4-12-001656-0

『生き方のうまい人間ヘタな人間：別の頭が大差を生む』青春出版社〈プレイブックス〉、1988年5月 ISBN 4-413-01466-9。『生き方のうまい人間ヘタな人間：この面白い頭が大差を生む』と改題、〈青春文庫〉、1995年6月 ISBN 4-413-09041-1

56歳

『蛍の死：わが織田作4』中央公論社、1989年2月 ISBN 4-12-001772-9

『藤本義一の文章教室』PHP研究所、1989年2月 ISBN 4-569-22412-1。〈PHP文庫〉、1992年3月 ISBN 4-569-56458-5

『これだけを考えれば突如として成功する：いつの間にかやりたい事が実現』青春出版社〈プレイブックス〉、1989年6月 ISBN 4-413-01497-9

『傑作世紀末短篇集』PHP研究所、1989年6月 ISBN 4-569-52461-3

『香色代理人：』〈光文社文庫〉、1989年6月 ISBN 4-334-70954-0

『東京非首都論：究極カンフル注射』リクルート出版、1989年3月 ISBN 4-88991-129-4

『陶酔：ドキュメント・ノベル傑作集』〈光文社文庫〉、1989年9月 ISBN 4-334-71017-4

『藤本義一の混虫図鑑』たる出版、1989年1月 ISBN 4-924713-18-X

『賢者の知恵：江戸時代の着想力に学ぶ お金だけに捉われて生きている人へ』文化創作出版〈My book〉、1989年3月 ISBN 4-89387-010-6

『東西あきんど大学』上下、滝田ゆう（絵）ダイナミックセラーズ、1989年3月 ISBN 4-88493-100-9（上） ISBN 4-88493-101-7（下）。善文社、1994年7月 ISBN 4-915856-13-5（虎の巻） ISBN 4-915856-12-7（竜の巻）

57歳

『にっぽん口八丁目』〈光文社文庫〉、1990年4月 ISBN 4-334-71126-X

『わがガラクタ博物館』ファラオ企画、1990年5月 ISBN 4-89409-003-1

『娘への十二通の手紙』PHP研究所、1990年7月 ISBN 4-569-52812-0。〈PHP文庫〉、1993年8月 ISBN 4-569-56572-7

『こんな女に魅かれてしまう：一度は女が考えて欲しいこと』文化創作出版、1990年4月 ISBN 4-89387-021-1。文化創作出版〈マイ・ブック〉、1993年2月 ISBN 4-89387-057-2

『生きるヒント：VIP対論』（1、2）、ファラオ企画、1990年12月 ISBN 4-89409-021-X (1) ISBN 4-89409-022-8 (2)

『現代性事学』ファラオ企画、1990年5月 ISBN 4-89409-001-5

『自分を試しながら遊びながら 自由人間の発想術』青春出版社〈プレイブックス〉、1990年12月 ISBN 4-413-01540-1

『実業人生論：VIP対論』ファラオ企画、1990年10月 ISBN 4-89409-013-9

58歳

『鬼の詩・上方苦界草紙』ファラオ企画、1991年2月 ISBN 4-89409-024-4

『離婚師：離婚願望者救済』〈双葉ノベルス〉、1991年10月 ISBN 4-575-00369-7

59歳

『人生はIVコーナー：藤本義一の競馬哲学』マガジンハウス、1992年3月 ISBN 4-8387-0333-3

『真剣商武：義一流経営術指南』ファラオ企画、1992年11月 ISBN 4-89409-046-5

『藤本義一の文章教室』PHP研究所、1992年3月 ISBN 4-569-56458-5

60歳

『旅に出る理由』PHP研究所、1993年2月 ISBN 4-569-53830-4

『迷子の天使たち』新潮社、1993年8月 ISBN 4-10-318906-1

『頭の財産28の増やし方：自分を生かす知恵袋』青春出版社、1993年9月 ISBN 4-413-07022-4。〈青春文庫〉、1996年11月 ISBN 4-413-09064-0

『現代版商人道』にっかん書房、1993年6月 ISBN 4-526-03340-5

61歳

『生き方の足し算引き算：メチャクチャ面白いツキの新法則』太陽企画出版、1994年9月 ISBN 4-88466-233-4

『なにわ商人一五〇〇年の知恵』〈講談社+α文庫〉、1994年8月 ISBN 4-06-256055-0

『モノの値打ち男の値打ち：「モノ」へのこだわり心が価値ある人生を生む』グリーンアロー出版社、1994年9月 ISBN 4-7663-3167-2。〈ちくま文庫〉、2001年8月 ISBN 4-480-03653-9

『へそまがり人生設計メモ：自分を面白くするのは簡単だ』青春出版社、1994年3月 ISBN 4-413-07026-7

『三条木屋町』ラインブックス、1994年11月 ISBN 4-8470-1215-1

『人間ほど面白い動物はない 5万人に会って学んだ人間分析術』サンマーク出版、1994年8月 ISBN 4-7631-9093-8

62歳

『掌の酒』たる出版、1995年1月 ISBN 4-924713-37-6

『心の財産16の増やしかた：自分漂流の愉しみ』青春出版社、1995年11月 ISBN 4-413-07034-8

『けったいなけったいな人たち 続けったいな人たち』双葉社、1995年9月 ISBN 4-575-28501-3

63歳

『人生に公式なし。されど人生に解答あり』講談社、1996年2月 ISBN 4-06-208080-X

『夢ぞ!：人生は一場の舞』騎虎書房、1996年3月 ISBN 4-88693-802-7

『藤本義一の「自分史」教室 自分の知らない「自分」がわかる』PHP研究所、1996年6月 ISBN 4-569-55198-X

『「H」学』講談社、1996年10月 ISBN 4-06-208448-1

『モノロジイ：モノからの発想モノへの愛着』グリーンアロー出版社、1996年7月 ISBN 4-7663-3186-9

64歳

『面白く生きる心得：生マジメ人間から脱皮する19のヒント』青春出版社、1997年5月 ISBN 4-413-03066-4。『もっと面白く生きてみないか：生マジメ人間から脱皮する19のヒント』と改題、〈青春文庫〉、2000年10月 ISBN 4-413-09165-5

65歳

『一生は短い一日は長い』佼成出版社、1998年6月 ISBN 4-333-01857-9

『人生にホットな紅茶を』沖藤典子と共編、旬報社、1998年4月 ISBN 4-8451-0529-2

『なにわ魂：したたかに生きのびる知恵』講談社、1998年5月 ISBN 4-06-209225-5

『よみがえる商人道』日刊工業新聞社〈B&Tブックス〉、1998年5月 ISBN 4-526-04188-2。『商人道：商は笑にして勝なり』と改題増補、〈日経ビジネス人文庫〉、2004年10月 ISBN 4-532-19250-1

『人生を愉しむ心得：ここが面白くなる分岐点』青春出版社、1998年6月 ISBN 4-413-03102-4

『いろはカルタに潜む江戸のこころ・上方の知恵』杉浦日向子と共著、小学館〈小学館ジェイブックス〉、1998年11月 ISBN 4-09-504420-9

66歳

『大阪・東京ゼニカネ文化論：この違いがオモロイ』家の光協会、1999年12月 ISBN 4-259-54555-8

『自分が面白くなる16の知恵：頭と心の殻を脱ぐヒント』〈青春文庫〉、1999年8月 ISBN 4-413-09114-0

『人生、2勝1敗がいい：生きるにも勝つ方法がある』文化創作出版〈My Book〉、1999年5月 ISBN 4-89387-177-3

67歳

『こころの休日：平成人間カルテ』経済界、2000年6月 ISBN 4-7667-8205-4

『「面白く生きる知恵」は山ほどあるさ：今日がイキイキする体験的きっかけづくり』青春出版社、2000年2月 ISBN 4-413-03173-3

68歳

『人生レシピ：「定年」も「老い」もこれまた愉し』PHP研究所、2001年7月 ISBN 4-569-61556-2

『人生は、いつも始発駅』朝日新聞社、2001年10月 ISBN ISBN 4-02-257669-3

『ぼくんちのあんごう』（作、古味正康：絵）PHP研究所〈とっておきのどうわ〉、2001年9月 ISBN 4-569-68290-1

『大阪人と日本人：マナーから人生観まで、違いのすべてを徹底検証』丹波元と共著、〈PHP文庫〉、2001年4月 ISBN 4-569-57541-2

『川島雄三、サヨナラだけが人生だ』河出書房新社、2001年1月 ISBN 4-309-26453-0

『人生の自由時間』岩波書店、2001年11月 ISBN 4-00-023361-0

『いわゆるひとつの長嶋茂雄語録』編、早稲田出版、2001年3月 ISBN 4-89827-217-7

『人生の賞味期限』岩波書店、2001年1月 ISBN 4-00-023352-1

『人生の殻は何度でも脱げる：自分が面白くなる16の工夫』青春出版社、2001年6月 ISBN 4-413-03266-7

69歳

『生きていく理由』海竜社、2002年12月 ISBN 4-7593-0742-7

『女性の素敵発見』同朋舎、2002年2月 ISBN 4-8104-2742-0

70歳

『藤本義一の金に泣く人笑う人』青春出版社〈プレイブックスインテリジェンス〉、2003年11月 ISBN 4-413-04075-9

『大阪人に学ぶ人生にとってお金とは何か』幻冬舎、2003年11月 ISBN 4-344-40456-4

71歳

『六十歳からは好きなように生きよう。：定年後の生き方のヒント』大和書房、2004年11月 ISBN 4-479-01176-5

『思い通りに生きる「バカ」の楽しみ：自分をガラリと変えたい人へ』サンガ、2004年3月 ISBN 4-901679-04-X

73歳

『徒然草が教える人生の意味：心の座標軸を見つける18章』大和書房、2006年8月 ISBN 4-479-01189-7

74歳

『人生卍凶区：面白く生きる人の損得帳』青春出版社、2007年1月 ISBN 4-413-03625-5

『雨月物語：上田秋成が描いた怪異小説の世界』世界文化社〈日本の古典に親しむ〉、2007年4月 ISBN 978-4-418-07202-6

75歳

『歎異抄に学ぶ人生の知恵』〈PHP文庫〉、2008年1月 ISBN 978-4-569-66984-7

『めっちゃええやん!憲法9条 東西ビッグ対談』井上ひさし・宮本憲一共著、九条の会おおさか監修、フォーラム・A、2008年6月 ISBN 978-4-89428-540-8

テレビ・ラジオ出演

出演しているテレビ・ラジオ番組

• 藤本義一"ここがおかしい" （TBSラジオ、ただしネット局向け裏送り　局により「義一のジャーナルJAPAN」）
• 知るを楽しむ（NHK教育）※不定期出演

テレビ番組

• 11PM（読売テレビ制作分）
• 藤本義一のおもちゃ箱（読売テレビ）
• 藤本義一の男が切れ味・かくし味→藤本義一"聞きすて御免"（TBSラジオ、ただしネット局向け裏送り）※現在の『ここがおかしい』の前身番組
• THE・サンデー（日本テレビ）
• 午後は○○おもいッきりテレビ（日本テレビ）
• 元祖どっきりカメラ（日本テレビ）

CM

• カゴメ - カゴメケチャップ （1979年・「トマトは野菜か果物か」というテーマで統紀子夫人と議論を交わす）
• トヨタ自動車 - 8代目（E110系）カローラセダン（1997年・「ベストセラーカーの責任」篇）
• 福屋工務店『仕事が早い!』

作詞

• 渋谷天外「ゆりえと鵬」
• 藤田まこと「梅新ブルース」
• 安藤孝子「京おんな」

レコード

• 「藤本義一が訪ねた天王寺村 上方演芸 今は昔」 - 「天王寺村」と呼ばれた芸人たちが多く住んでいた地域の、芸人たちの芸を集めたレコード
  • 企画協力：中田昌秀、もず唱平
  • 解説：吉田留三郎、松鶴家団之助

原作映画

• 『鬼の詩』1975年、ATG、村野鐵太郎監督

参考文献

• 「年譜 奇妙な自己証明書」（『鬼の詩』講談社 1976年）

関連項目

• 井原西鶴
• 黒田了一
• 山片蟠桃賞
• いのちの響 - 自身が出演したTBSテレビのドキュメンタリー番組

外部リンク

• 社団法人日本放送作家協会
• 心斎橋大学