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【国際】

米大統領選 クルーズ氏、ルビオ氏 ともにキューバ系 移民層狙い

4日、米ニューハンプシャー州マンチェスター近郊で、妥協しない姿勢を強調するクルーズ上院議員

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 【マンチェスター(米東部ニューハンプシャー州)=斉場保伸】十一月の米大統領選で民主、共和両党の候補者を選ぶ第二戦となる今月九日のニューハンプシャー州予備選に向け、四日には、初戦となったアイオワ州の共和党員集会で事前予想を覆し勝利した保守強硬派のテッド・クルーズ上院議員(45)と、三位に急伸した党主流派のマルコ・ルビオ上院議員(44)の勢いづく二人が、近接する会場で支持を訴えた。

 「キューバを逃れて米国に移った父はバーテンダー、母はホテルのメードとなって私を育ててくれた」

 ルビオ氏が集まった聴衆約百人に語りかけると、涙ぐみながら話を聴く人もいた。移民の苦労話は「アメリカンドリーム」の体現として支持者の心を打っている。地元の心理療法士、ローザ・コトロニアさん(54)は「私の父もイタリアから移った医師。ルビオなら分断されたこの国を再びまとめられる」と語った。

4日、自分は勝てる候補だと支持を呼びかけるルビオ上院議員=いずれも斉場保伸撮影

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 キューバ系のルビオ氏は、共和党が取り込みに苦労しているヒスパニック系有権者の掘り起こしにもつながると見込まれている。ニューハンプシャー州の支持率も着実に上昇。政治専門サイトのリアル・クリア・ポリティクスの集計で、二日時点で五位だったルビオ氏は三日に四位、四日には二位(12・5%)に浮上。クルーズ氏も三位(11・8%)に付けている。

 クルーズ氏はキューバ人の父と米国人の母の間に誕生。キューバ系で四十代の上院議員と、ルビオ氏との共通点も多い。クルーズ氏支持のマット・キンリンさん(28)は「クルーズは原則を曲げないのがいい」と党幹部の説得にも妥協しない姿勢を評価した。しかし会場外では「対立を深めるだけ」と批判する人もいた。

◆トランプ氏陰り 支持率9ポイント減

 【ワシントン=共同】米民間団体「パブリック・ポリシー・ポーリング」は四日、米大統領選の共和党指名争いで先頭を走る実業家トランプ氏について、全米で支持率が昨年十二月の調査時から9ポイント減の25%となったとする世論調査結果を発表した。

 初戦となった一日のアイオワ州党員集会で首位を逃したのが響いたようだ。調査は党員集会後の二、三両日に実施。トランプ氏を追うのは、アイオワで勝利したクルーズ上院議員と三位につけたルビオ上院議員でともに支持率を伸ばして21%で並んだ。

 

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