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【放送芸能】

1月各局連ドラ 恋愛、コメディー、刑事…多彩な顔ぶれ

「フジの“月9”主演は憧れだった」と話す有村架純=東京都内で

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 民放各局による1月期スタートの連続ドラマ。ホームドラマやコメディー、ラブストーリーなど多彩な作品をそろえ、視聴率争いに挑む。

 フジテレビの“月9”「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」(月曜午後9時)。1991年に放送された「東京ラブストーリー」と同じ坂元裕二さんが脚本を手掛ける。有名な人気ドラマ放送から四半世紀。今回も東京を舞台に若者たちの恋愛模様を描く、「2016年版の東京ラブストーリー」だ。

 各局のラインアップは表の通り。TBSの「ダメな私に恋してください」は、無類の肉好きなアラサー女性と、その元上司が繰り広げるラブコメディー。日本テレビの「ヒガンバナ」、テレビ朝日の「スペシャリスト」、テレビ東京の「警視庁ゼロ係」と多彩な刑事ドラマもそろった。

◆フジ月9「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」有村架純が初主演

 「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」で主演する有村架純(22)は、本紙のインタビューに「恋愛の喜びを感じてもらえたら」と意気込んだ。

 有村が演じる音(おと)は、親を亡くし夢を封印して北海道の養父母の家で暮らす女性。失った故郷の畑を取り戻す日を夢見る練(れん)(高良健吾)とある偶然から出会い、東京へ向かう。ドラマは音や練ら若者六人を軸に、東京でもがき苦しむ中で恋をする喜びを見いだしていく姿を繊細に描く。五年に及ぶ物語で、東日本大震災前の二〇一〇年冬〜一一年三月と、五年後の一六年春とに分けて構成する。

 有村はタイトルについて「音の気持ちなんです」と言う。育った環境でいろんなことを諦めてきた音を反映するような切なげな雰囲気だが、「決して悲しい物語でなく『こう思っていたけれど…』ということ」と解釈している。

 せりふは全部がお気に入りという。「一つでも欠けると、すべてがずれる。全部のせりふが必要と思えるすごい台本です」

 自らも女優の夢をかなえるために兵庫県から上京した。ものすごい数の人の中で流されそうになり、自分を見失いそうになるたび、「遊びに来たわけじゃない、仕事をするために来たんだ」と自分と向き合った。東京でもがく若者たちの気持ちはよく分かる。

 この作品は、若者の貧困問題が一つの軸になっている。お金を稼ぐ苦労は、学生時代に飲食店二つを掛け持ちしたアルバイトで知った。「くたくたになって稼いだ一万円の重みを経験しています。その経験が参考になるかも」と話す。

 憧れだったという“月9”主演で始まる一年だが気負いはない。

 「自分がちゃんと座長を務められるかを心配するより、役と同じように作品自体に情熱を持てば、周りの人や見ている人に思いが伝わる。一昨年の(主演舞台)『ジャンヌ・ダルク』でそう思ったんです。いいスタートが切れたので、この運を年の終わりまで持っていきたい」と気合を入れた。 (鈴木学)

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