大阪市警視庁
大阪市警視庁（おおさかしけいしちょう）はかつて存在した大阪府大阪市の自治体警察。前身の大阪市警察局、後身の大阪市警察本部についても記述する。
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[編集] 沿革
GHQの指示で自治体警察が設置されることになり、大阪府では1947年（昭和22年）12月21日に国家地方警察と各自治体警察が設置され、大阪市警察局が大阪府庁内に設置される[1]。初代警察長は鈴木栄二。
1948年（昭和23年）3月、大阪市警察局は本部を大阪城内の中部軍司令部庁舎（のちの大阪市立博物館）に移転。翌年9月に大阪市警視庁と改称[1]。警察長は警視総監となる。
1954年（昭和29年）に新警察法が公布され、国家地方警察と自治体警察が廃止されることにともない、大阪市警視庁も6月で廃止された[1]。
7月からは1年間の限定で大阪市警察本部が発足（同日、他の府下24の市町村警察と大阪府国家地方警察は統合され、大阪府警察本部が発足）[1]。
そして、1年後の1955年（昭和30）年7月に、大阪市警察も大阪府警察に統合され、姿を消した[1]。
[編集] 組織
1952年（昭和27年3月31日時点）
- 審議室
- 総務部
- 秘書課、庶務課、経理課、通信課
- 警務部
- 人事課、厚生課、教養課、警察学校
- 警ら部
- 警ら課、交通課、警備課、機動隊
- 保安部
- 保安課、少年課
- 刑事部
- 企画課、捜査第一課、捜査第二課、捜査第三課、鑑識課
- 第一方面部
- 第二方面部
- 第三方面部
- 第四方面部
[編集] 警察署
1952年（昭和27年3月31日）時点
- 曽根崎警察署
- 天満警察署
- 都島警察署
- 福島警察署
- 此花警察署
- 東警察署
- 西警察署
- 港警察署
- 南警察署
- 浪速警察署
- 大淀警察署
- 西淀川警察署
- 十三橋警察署
- 淡路警察署
- 東成警察署
- 生野警察署
- 旭警察署
- 城東警察署
- 阿倍野警察署
- 住吉警察署
- 田辺警察署
- 平野警察署
- 西成警察署
- 大阪港水上警察署
[編集] 歴代警視総監（局長）
[編集] 主な事件
[編集] エピソード
- 初代警視総監の鈴木栄二は、大阪のような事件のおおい大都会では、善良な一般市民には安心感を、不法分子には重圧感をあたえる意味で「警視庁」ほど適切な名称はほかにないとして「大阪警視庁」という名称にこだわったが、市公安委員会は「警視庁」の名前が官僚的でおもしろくないとつよく反対するなど紛糾がつづき、最終的に大阪市警視庁で決着した[2]。
- 大阪市警視庁は「オイコラ警察」でなく市民奉仕の「日本一の警察」をめざし、O.P.P(OSAKA POLICE POST)という連絡箱をもうけて市民の声をとりいれたり、徒歩や自転車でのパトロールにおもきをおいた英米モデルの警ら制度を全国にさきがけて導入したりした[2]。
[編集] 庁舎の現状
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大阪市警視庁本部（旧第四師団司令部庁舎）
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大阪市警視庁本部と復興天守（2006年3月）
[編集] 脚注
- ^ a b c d e “7 自治体警察の誕生”. デジタルギャラリー2005（画像で見る歴史史料）. 大阪市 (2009年3月16日). 2010年2月25日閲覧。
- ^ a b 宮崎園子 (2010年12月1日). “【戦後に5年実在!】「大阪警視庁」ホンマやで”. asahi.com (朝日新聞社) 2011年6月15日閲覧。
[編集] 参考文献
- 『大阪市の歴史』（大阪市史編纂所 1999年4月 創元社 ISBN 4422201387）
[編集] 関連項目
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