面積
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
面積(めんせき)とは、平面内の、あるいは曲面内の図形の大きさ、広さ、の量である。立体物の表面の面積の合計を特に表面積(ひょうめんせき)と呼ぶ。
目次 |
[編集] 面積の単位
[編集] 古いイギリスの単位
今日では以下のように定義されている。
- 平方フィート - 0.09290304 m²
- 平方ヤード - 9 平方フィート - 0.83612736 m²
- 平方パーチ - 30.25 平方ヤード - 25.2928526 m²
- エーカー - 160 平方パーチまたは 43,560 平方フィート - 4,046.8564224 m²
- 平方マイル - 640 エーカー - 2.5899881103 km²
[編集] 古い日本の単位
- 勺(しゃく) - 0.033058 m²(体積の単位の勺とは別)
- 合(ごう) - 10 勺 - 0.33058 m²(体積の単位の合とは別)
- 坪(つぼ)・歩(ぶ) - 30 合 - 3.30579 m²
- 畝(せ) - 30 坪 - 99.17355 m²
- 段・反(たん) - 10 畝 - 991.7355 m²
- 町(ちょう)・町歩(ちょうぶ) - 10 段 - 9,917.355 m²
- 尺坪(しゃくつぼ) - 0.09183 m²
- 帖・畳(じょう) - 0.5 坪 - 1.6528926 m²
- 方丈(ほうじょう) - 9.182736453 m²
[編集] その他の単位
[編集] 面積を求める公式
[編集] 平面
基本的な面積を計算する公式をいくつか示す。
- 長方形・正方形: ab (a = 縦の長さ、b = 横の長さ)
- 菱形: ab/2 (向かい合う一組の頂点の距離(対角線の長さ)を a、もう一本の対角線の長さを b とする)
- 台形: (B + b)h/2 (B と b はそれぞれ平行な辺の長さ、h = 平行な辺の間の距離)
- 平行四辺形: ah (a = 底辺の長さ、h = 高さ)
- 平行四辺形: |A × B| = |A||B|sinθ (A, B は平行四辺形を張る独立なベクトル、"×" はベクトルの外積、"| |" はベクトルの大きさ、θ は二つのベクトルのなす角)
- 三角形: ah/2 (a = 底辺の長さ、h = 高さ)、1/2absinθ(a、b = 辺の長さ、θ = 2辺のなす角の大きさ(rad))、ヘロンの公式
- 各頂点の座標が与えられた多角形: 座標法を参照
- 円: πr 2 (π = 円周率、r = 半径)
- 扇形:r2θ/2 (θ = 中心角の大きさ(rad))
- 楕円:πab(a、b = 半長軸及び半短軸の長さ)
- 正多角形: Pa/2 (P = 周辺の長さ、a = 多角形の辺心距離(中心から辺の中心までの長さ))
- 格子多角形:ピックの定理
- アステロイド曲線に囲まれた部分:3πa/8 (アステロイド曲線の方程式 x2/3 + y2/3 = a2/3)
- カージオイド曲線に囲まれた部分:3πa/2 (カージオイド曲線の方程式 r=a(1+cosθ))
[編集] 立体
立体の表面積、側面積を求める公式を以下に示す。
- 立方体の表面積: 6s2 (s = 一辺の長さ)
- 直方体の表面積: 2((lw) + (lh) + (wh)) (l = 縦の長さ、w = 横の長さ、h = 高さ)
- 円柱の側面積: 2πrh (r = 底面の半径、h = 高さ)
- 斜切円柱の側面積: πr(h1+h2) (h1 = 最大母線の長さ、h2 = 最小母線の長さ)
- 円錐の側面積: πar (a = 母線の長さ、r = 底面の半径)
- 頭を切った円錐の側面積: πa(R+r) (a = 母線の長さ、R,r = 両底面の半径、h = 高さ)
- 円柱の表面積: 2πr (h + r) (r = 底面の半径、h = 高さ)
- 円錐の表面積: πr (r + a) (r = 底面の半径、a = 母線の長さ)
- 球の表面積: 4πr 2 (r = 半径)
円以下の公式は、正確には積分を使って正当化される。さらに幅広い図形についてこの概念を定義するためには、積分を避けて通ることはできない。
[編集] 定義不良な面積 Ill-defined areas
選択公理を受け入れると、「意味のある面積を定義できない図形」が存在することを証明できる (ルベーグ測度を参照)。 このような「図形」(簡単に図示することは出来ない)はタルスキーの円積問題 (en:Tarski's circle-squaring problem) に関係している(三次元における類似の例として、「体積の定義できない図形」とバナッハ=タルスキーのパラドックスがある)。 このような集合は現実の世界では生じない。