トロワアンジュ＆新ユニット・アルシュシュの競演！『Re:ステージ!ジョイントLIVE!!-Memoire-』第1部レポート

■2024.09.22『Re:ステージ!ジョイントLIVE!!-Memoire-』第1部＠品川インターシティホール

バラエティ豊かなアイドルユニット達の物語がメディアを越えて描かれるクロスメディアコンテンツ『Re:ステージ!』。リアルのライブも毎回熱く盛り上がる同作から、天使の歌声と呼ばれるハーモニーが魅力のトロワアンジュと、今年3月にライブデビューしたばかりの新ユニット・アルシュシュのジョイントライブが、9月22日に品川インターシティホールで開催。世代を超えた両ユニットの競演が魅せた熱いパフォーマンスの様子をレポートしよう。

不安定な天候にもかかわらず、品川インターシティホールには多くのファンが集まり、昼開催の第一部は満員の大盛況。ライブ前の注意事項アナウンスには、トロワアンジュの緋村那岐咲（CV:長妻樹里）が登場。元気でハイテンションな語りや、終わった後にマイクを切り忘れて慌てる様子などにファンも盛り上がり、開始前から場内の空気は熱く盛り上がる。そしてスクリーンにはトロワアンジュの3人が登場し、アルシュシュとの合同ライブの提案や、開演前の楽屋を訪ねてきたKiRaReのメンバーの応援が描かれ、両ユニットが気合いを高め合ったところで、いよいよライブの幕が上がった。

オープニングを飾ったのは先輩ユニットのトロワアンジュ。仲間やみんなと歩み未来への想いを美しいハーモニーで唄い上げる、トロワアンジュの始まりの曲「Cresc.Heart」、そしてシャッフルでの披露は何度かあったが、トロワアンジュ揃っての披露は久しぶりとなった「STORIA」。夢を追いかけていく気持ちをファンからのリズミカルなクラップと共に熱唱するステージに熱い歓声が巻き起こる。

曲間のMCでは「ごきげんよー」のコーレスを決め、思ったよりも緊張していなかったという１曲目のライブの感想や、ファンとの距離が近い今回の会場でスタートから盛り上がってくれた事への喜びを語り、次のアルシュシュへと繋いでいった。

再びスクリーンには、楽屋で自分達の出番を待つアルシュシュの姿が映し出される。彼女達の応援に駆けつけたアスタレーヴとトライアムトーンからの励ましで緊張もほぐれた3人がステージへと向かう。

彼女達の代表曲「Merry Go Wonder!!」からライブがスタート。仲間やファンと共に歩む世界のキラメキを遊園地に例えたポップなナンバーを、息の合ったダンスと元気なハーモニーで熱唱し、場内もそれに合わせたクラップ＆コーレスで盛り上がる。

曲間のMCでは「盛り上がる準備できてますかー？」を3人連続で繰り出して、ファンも大声援で応える中、3人が輪を描くように向かい合いながら始まった2曲目は「泡白昼夢」。夢の中を漂うようにみんなへ会いに行きたいという想いを、夢の中で目覚めるように立ち上がり幻想的なメロディと共に絶妙なコンビネーションのダンスで唄い上げていく。半年前のライブデビューから幾度もステージを重ね、『Re:ステージ!』ワールドのニューフェースとは思えないほどの成長ぶりと安定感を見せたステージに、場内は惜しみない拍手に包まれた。

オープニングライブを終えた6人がステージに勢ぞろいして、ミニゲームコーナーがスタート。「正直者をのぞく時、正直者もまたこちらをのぞいているのだ…!?」と題されたゲームでは、なかなか答えにくい質問にそれぞれがこっそり「はい」「いいえ」で答え、その後で「はい」と答えた人数を当てるというもの。

「Q1：正直、ダンスの難易度はもう少し下げても良いんじゃないかと思っている」には2人、「Q2：正直、自分はそこそこ歌に自信がある」には4人が「はい」と答え、誰が「はい」と答えたのかという疑心暗鬼を深めつつも、よりよいステージへの向上心も見て取れ、これからのライブでのさらなるパワーアップが楽しみな結果となった。

ライブの後半パートはトロワアンジュ・白鳥天葉のソロからスタート。ひとりステージに残されたので「寂しいけどがんばる」という言葉と共に始まった「優しい風」は、半年前のUnveiling PARTY!!ぶりのファンには嬉しいセレクト。好きな人と共に過ごす時間の愛おしさと秘めた恋心を、情感あふれるボーカルで語りかけるように唄い上げ、ライティングとファンのコンサートライトでブルーに染まった場内に彼女の歌声が柔らかに響き渡った。

前曲から一転して力強いロックのメロディと共に始まったのは、ステラマリス・岬珊瑚のソロナンバー「Glory Star」をアルシュシュの音々がカバーするという嬉しいサプライズ。真っ赤なライティングとコンサートライトの輝きに包まれる中、輝く未来へみんなを連れて行くからついてこいという熱いメッセージをパワフルなダンス＆ボーカル、そして客席へのゲキも交えて熱唱し、熱いパフォーマンスが繰り広げられた。

続いては2021年4月のユニットワンマンライブ以来の披露となる奏のソロナンバー「Twin Moon」。ピアノソロからの静かで力強いメロディに乗せて、今は隣にいない大切な人を支えたいという気持ちを水面に映る月に例えたバラードを唄い上げる。そんな曲に合わせて、照明を使ってステージに2人がいるような演出も加わり、ファンもじっくりと聴き入りながらラストに大きな拍手で応えてみせた。

嬉しいサプライズ続きのライブ後半戦の締めくくりは、ステラマリス・一条瑠夏と那岐咲のデュエットナンバー「Artemis」を、瑠夏に代わってアルシュシュのチエが歌うというこのライブならではのステージに。未来を切り開いて突き進む戦いの歌を、パワフルなデュエットと見事なダンスで迫力満点なパフォーマンスを繰り広げて、場内を大歓声で震わせてみせた。

そして大盛況のライブもいよいよラストナンバーに。披露するのはそれぞれが8月に配信リリースしたばかりで、ライブ初披露となる新曲たち。

まずはアルシュシュによる「Chouchou our vacation！」。みんなで夏休みを思い切り楽しもうという思いが爆発した新曲を、バカンスに繰り出す三人のワクワク感そのままに元気なダンスとボーカルで熱唱し、今回のライブを楽しむファンの気持ちとシンクロするようなステージが繰り広げられ、最後は3人で元気なポーズを決めて、ライブを締めくくった。

アルシュシュがステージに残していった元気の余韻を堪能しながらトロワアンジュがステージに勢ぞろい。「次が最後の曲です」の言葉への「もっと聴きたい！」というレスポンスを嬉しく受け止めながら、「一緒に楽しんでいきましょう！」と応えながら新曲「Abyss to Eden」がスタート。重低音のメロディからはじまるロックのメロディに乗せて、パワフルなソロ＆ハーモニーとダンスで「みんなを守るためにこの身を捧げよう」というメッセージがこもったリリックを唄い上げて、力強くステージを締めくくった。

ライブ初披露の新曲を味わいながらも、すぐに場内には熱いクラップと共にアンコールを臨む「Re:ステージ！」コールが巻き起こる。そしてそれに応える様に、待望のRe:ステージがスタートした。

アンコールのトップを飾るのは、ステラマリス・岬珊瑚と奏によるデュエットナンバー「Glass Wings」を、奏がアルシュシュの詩穂と共に唄うサプライズステージ。闇の中で見つけた希望のために戦う想いを、力強いメロディに乗せたパワフルなソロ＆ハーモニーで熱唱。間奏では2人の掛け合いも披露されて、場内も熱いコールで応えて共に盛り上がった。

そして、元気なメロディと共にトロワアンジュから天葉と那岐咲、アルシュシュから音々とチエが登場。前の2人とバトンタッチするように入れ替わって披露するのは、テトラルキアの「Stay Together」だ。先の見えない未来に突き進もうという力強いメッセージのこもったナンバーを、4人が掛け合いのようにソロでリリックを繋げてハーモニーへと織り上げていく。そんな彼女達のパフォーマンスにファンもクラップやコールを合わせて、場内とステージが一体になって盛り上がる。そしてラストは全員での熱いクラップで締めくくった。

アンコールの最後を飾るのは、オルタンシアのナンバー「Dear マイフレンド」。ファンも含めたみんなで一緒に未来へ突き進もうという想いが、6人の情感あふれるハーモニーで紡がれていく。間奏での「皆さん楽しんでいただけましたかー？」の声にファンも最後の力を振り絞るように熱いコールで応え、ラストはユニット毎のハーモニーから全員の歌声に繋がっていき、ジョイントライブのフィナーレを締めくくった。

最後は全員からの感謝の言葉と手を繋いでの礼、そしてステージを横断しながらファンに感謝を伝え、「ありがとうー！ また会おうねー」のメッセージが送られた。

精力的なライブを重ねながら、作品世界とファンとの絆を深めていく『Re:ステージ!』。これからも熱気あふれるライブイベントへの期待が高まるステージとなった。

取材・文：斉藤直樹 撮影：大塚正明