特集
読者の広場
「女の気持ち」「男の気持ち」「みんなの広場」「仲畑流・万能川柳」「人生相談」など、読者からの投書・声を集めました。
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男の気持ち
コガネグモ 福岡県遠賀町・村岡昇蔵(84歳)
2024/9/26 06:10 540文字我が家の軒下にコガネグモが巣を掛けている。今年、里山沿いの道端で捕った強そうなクモだ。鹿児島県の私の古里では「ヤマコッ」と呼んで、少年たちの夏の遊び相手だった。 クモは民家の庭などに巣を張って獲物がかかるのを待つ。私がこのクモを好きなのは、それが1日や2日だろうと、泰然と構える王者の美しさが感じら
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女の気持ち
ハグできず 三重県伊賀市・川瀬勝子(主婦・81歳)
2024/9/26 06:09 547文字数カ月前から特別養護老人ホームでお世話になっていた夫が6月3日に他界した。急変の電話を受け、駆けつけたが間に合わず、つらく悲しい別れとなった。 その数日前には「薄手のパジャマを届けてください」と連絡があり、用意した。そして、週末には離れて暮らしている息子たちや娘と家族全員で面会に行く予定をしていた
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女の気持ち
解放されたい 水戸市・中村美智子(主婦・76歳)
2024/9/26 02:01 547文字6日本欄、家族の食事を作らなくなったという投稿「ひとりごはん」をうらやましく拝読しました。いいなあ。 私は82歳の夫、46歳の息子との3人暮らし。夫は経営していた飲食店を58歳のときに閉め、以来一度も働いていません。当然、家で3度食事をしています。息子は3年前に脳梗塞(こうそく)を起こして退職、4
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みんなの広場
和菓子に感じる秋の風情=無職・高田芳樹・74
2024/9/26 02:01 379文字(島根県) 松江城を中心に城下町の風情を色濃く残す松江は、京都、金沢と並んで「日本三大(和)菓子処(どころ)」の一つと言われます。市内にある老舗和菓子屋の店頭を四季折々の和菓子が彩ります。 先日、厳しい残暑が続く中、季節の移ろいを見つけたいと思い店を訪れました。店頭には、秋桜、栗、紅葉、柿、菊など
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みんなの広場
温暖化防止へ節電に努める=アルバイト・村上隆・77
2024/9/26 02:01 388文字(福岡県) 今年の夏の全国平均の気温は平年より1・76度高く、1898年の統計開始以来の最高だった昨年と並んだと気象庁が発表した。異常気象による災害が各地で発生し、安全な場所がなくなっている。温暖化を食い止めるため、もっと節電に努めなくてはいけない。 一方で気温が30度を超す季節は夏場を中心に1年
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みんなの広場
温暖化防ぐため考えて行動=中学生・木田桜子・13
2024/9/26 02:01 395文字(東京都) 今年の夏に初めてコミックマーケット、通称コミケというイベントに参加した。「かなり人がいるし、暑い」と聞いていたが予想以上の混み具合と暑さで、正直驚いた。 何回か行った経験のある姉も「今年はかなり暑い」と言っていた。待っている間に熱中症になって救護班の人に助けてもらっている人もいた。地球
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仲畑流万能川柳
みんなする?秀逸祈る墓参り
2024/9/26 02:00 407文字☆印は秀逸(仲畑貴志選)☆みんなする?秀逸祈る墓参り 相模原 アンリ似てる句を見て楽しめる人もいる 福岡 朝川渡姑は忙しそうな音で来る 北九州 お鶴恋したか息子がフッといい匂い 宝塚 忠公漫才師いつの間にやら評論家 大阪 道本秋雄多機能で知恵が詰まっている和室 富士見 不美子俺不倫しても文春知らん顔
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女の気持ち
足の知らせ 福岡県大牟田市・中村裕子(塾講師・61歳)
2024/9/25 05:07 577文字昭和58(1983)年だったろうか。大学に通う私の元に、母から電話がきた。サイパンの遺骨収集団によって、母の叔父であるマサルさんの遺骨が発見されたと、厚生省(当時)から連絡が入ったのだという。 その前年は、なぜか家族の足のケガが相次いだ。父は自転車で転倒し、足首を骨折。母は段差につまずき、膝を縫う
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女の気持ち
父の遺影 兵庫県宝塚市・川西佳代(主婦・65歳)
2024/9/25 05:06 536文字そろそろ子どもたちも巣立つ年齢になった頃、良い機会だと思い、家族写真を撮ることにしました。お宮参りや七五三でお世話になった写真館に予約を入れ、当日は父もお気に入りの帽子とジャケットを着て、笑顔で臨みました。父を中心に6人の家族写真。和やかな雰囲気の中、撮影は無事終了です。 すると、写真館の奥さんが
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仲畑流万能川柳
要するに金なんだよねステータス
2024/9/25 02:04 454文字☆印は秀逸(仲畑貴志選)☆要するに金なんだよねステータス 牛久 ひとちゃん生け垣で我が家にゃ来ないバンクシー 茨城 つなさんど白雪のトイレを小人どう始末 生駒 鹿せんべお互いに弱味握って仲が良い 静岡 青柳茂夫日本語に訳したお経にならないか 東京 ワイン鍋実演のしつこい汚れどう付ける 北九州 宵待ラ
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女の気持ち
ちゃめ 千葉県松戸市・花嶋八重子(英語講師・63歳)
2024/9/25 02:01 532文字9月の雨は寂しい。ひと雨ごとに秋になり、やがて冬が来る。 まだ暖かい、霧のように細かい雨が降る朝、猫のちゃめはいつものように玄関の前で「ニャー」と私を呼んだ。 「今日は雨だからやめたら」と声をかけた私を振り返りもせず、ちゃめは出かけていった。夕方ずぶぬれで帰って来るなあ、と思いつつ彼の後ろ姿を見送
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みんなの広場
自民総裁選、人ごとではない=アルバイト・三島一郎・66
2024/9/25 02:01 374文字(大阪府) 日本の未来を担う首相選出につながる自民党総裁選。投票権のない私にとっても、決して人ごとではない。選挙期間中、各候補の政策や首相としての資質に注目している。 年金生活をしている身にとって景気の回復は何よりの重大事。年金からも介護保険、健康保険、所得税、住民税などが引かれるので、手元に残る
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みんなの広場
よかった総裁選討論会の報道=無職・福吉拓雄・80
2024/9/25 02:01 376文字(長崎県) 自民党総裁選の立候補者討論会の内容を3ページにわたり取り上げた15日の毎日新聞を読み、新聞の存在意義を改めて認識した。 まず「裏金再調査 踏み込まず」という1面トップの見出しに心を引かれた。各候補者の主張を取り上げるだけでなく、国民が今最も注目しているだろう政治とカネを巡る問題に、ズバ
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みんなの広場
トレーニング重ね北ア登山=派遣社員・今野正江・52
2024/9/25 02:01 405文字(東京都) この夏、北アルプスへの3泊4日の登山にチャレンジしました。3000メートル級の山々を越える道のりです。出発前は、体力について心配が尽きず、なんとか時間をひねり出しては近郊へ低山登山へ行って、トレーニングを重ねて当日を迎えました。 行ってみると、山道には花が咲き乱れ、日本最後の秘境と言わ
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女の気持ち
里芋の花 山口県下松市・岩本ひろみ(主婦・75歳)
2024/9/24 05:24 551文字8月末、裏の畑で里芋の花が咲いた。同じサトイモ科のミズバショウに似た黄色い花だ。私は初めて目にする美しい花に、暑さも忘れてしばし見とれていた。 昨年9月、美祢市で里芋の花が咲いたというテレビのニュースで、私は里芋が開花することを初めて知った。熱帯の東南アジアが原産地なので本州で開花するのは珍しく、
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女の気持ち
家庭菜園 和歌山県すさみ町・林美智子(主婦・70歳)
2024/9/24 05:23 550文字少しだけ涼しくなった朝、いつものように犬の散歩をして、朝食を済ませたら、家の周囲の畑や庭を一回りする。 ああ、また雑草が成長している。玄関周りを抜いて、次は家の裏、そして畑へ。抜いても抜いても追いつかない。都会のように玄関を出たらすぐに道路というのは私には無理だが、田舎暮らしも、年を重ねるとともに
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みんなの広場
好意を素直に受け入れると=無職・中田英富・66
2024/9/24 02:01 378文字(兵庫県) 私は高血圧症のため、通院しています。先日、ロビーで薬を待っていたら、両手につえを突いた困り顔の高齢女性がいました。座席がいっぱいなのです。 私は思わず「ここへお座りください」と席を譲りました。彼女は「せっかく座っているのに気の毒やわ。ありがとう」と応じました。そのときの笑顔が亡き母と重
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みんなの広場
「対馬丸」に思う謝罪なき戦争=無職・北村孝博・73
2024/9/24 02:01 382文字(熊本県) 太平洋戦争末期、米軍の潜水艦の攻撃で沈没した学童疎開船「対馬丸」船体の再調査に政府が乗り出すという記事を読んだ。沖縄の児童ら1400人以上が亡くなった悲劇を聞くと、私はいつも涙が出てくる。 戦争中だったとはいえ、せめて「申し訳ないことをした」と米国が謝罪してくれるだけでも、遺族の方々は
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みんなの広場
災害時の弱者避難に支援を=無職・中原保・77
2024/9/24 02:01 378文字(福岡県) 私は下肢のまひによる車いす生活を送っており、日常生活では常に介護が必要だ。異常気象による大型台風が心配な今、避難所の問題に頭を悩ませている。 私の町の計画では住民らが自主防災組織を作り、災害時には組織ごとに避難を実施することになっている。だが私のような障害者をいったい誰がどこに運んでく
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女の気持ち
いつか見たい絵 埼玉県川口市・田中雅子(主婦・79歳)
2024/9/24 02:01 530文字北九州市に住む同い年のいとこから、1冊の本が送られてきた。中学の同級生の夫で画家だった原田脩さんについて書かれた本だ。 原田さんが18年前に亡くなったことは風の便りで聞いていたが、その本を読み夫妻の波乱に富んだ人生を知った。 彼は大学受験に失敗した後、誰にも師事せず各地を放浪しながら絵を描いていた
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