中学受験

令和のリアル　中学受験

中学受験が足かせに　「わたし選択間違えた？」自問続ける母

　あのときの出費さえなければ――。　今年4月、首都圏に住む里美さん（40代、仮名）は、長男・浩一さん（16歳、仮名）が通う高校の進路説明会で焦りを募らせた。「大学の学費を払えるかな……」。頭をよぎったのは、中学受験で費やした塾代約200万円だ。質の高い教育を願っての出費だったが、いまでは足かせに感じ

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小学校受験は「霧の向こうの宝物を探すよう」　中学受験との違いは

　東京都内に住むITコンサルタントの佐藤夏男さん（47歳、仮名）は2022年、「三流でも私立小」論から始まった長女あきちゃん（7）の小学校受験という「沼」の深みにはまっていった。　＜主な内容＞　・月々の「課金」額　・お金以外の苦労　・家庭を救った娘の一言　・「コネ」は「お受験」に必要か　この記事は「

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「三流でも私立に」と言われ　挑んだのは中学受験ではなく小学校受験

　「三流でも私立の方がいいですよ」　東京都内に住むITコンサルタントの佐藤夏男さん（47歳、仮名）は2020年春、まだ3歳（保育園年少）だった長女あきちゃんが通っていた知育教室の先生に勧められた。　＜主な内容＞　・先生の一言で受験の「沼」へ　・公立育ちが決めた小学校受験の理由　・甘すぎた想定　・「お

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中学受験との両立は「マスト」　塾経営者が説く習い事の二つの意義

　続けるべきか――。　やめるべきか――。　中学受験をする多くの家庭が選択に頭を悩ませるのが子どもの習い事だ。現在、米国のホノルル市とロサンゼルス市で学習塾を経営する「TLC　for　Kids」代表を務める船津徹さん（57）の答えは明解だ。　「受験勉強との両立はマスト（必須）です」　＜主な内容＞　・子

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習い事の「整理」求められたが…　中学受験との両立に必要だったこと

　「習い事を整理しましょう」　東京23区内に住むさくらさん（49歳、仮名）は、次女りこさん（12歳、同）が公立小5年に進級したとき、塾のオンライン保護者会で先生から告げられた。　＜主な内容＞　・塾からの助言　・習い事の意義　・決断のとき　・親ができること　「令和のリアル　中学受験」第12部は「中学受

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「もう無理…」　それでも息子が中学受験と習い事の両立を続けたわけ

　小6になったばかりの2023年春。現在、中学1年生のヒビキさん（13歳、仮名）は、自宅の勉強部屋で母親のカナさん（50代、仮名）に涙目で訴えた。　「もう無理だよ……」　＜主な内容＞　・諦めない息子　・予期せぬ挫折　・やめない訳　・親からみた意義　「令和のリアル　中学受験」第12部は「中学受験とお金

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中学受験で子どもの心を壊さないために　小児科医からの警告

　過熱する中学受験は、子どもの心を傷つけることも少なくない。新百合ケ丘総合病院発達神経学センター長で小児科医の高橋孝雄さん（66）は、崖っぷちまで追い詰められて心のSOSを出し続けてきた多くの子どもたちを診てきた経験から語りかける。「常に子どもが正しいと思った方がいい。変わらなければいけないのは親の

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「中学受験しないことを恐れないで」　作文の先生が伝えたいこと

　「うちも、やらなくちゃ」――。高まる中学受験熱に対して焦りや不安を抱く保護者に、「受験しないことを恐れないで」とアドバイスする人がいる。作文教室「言葉の森」を主宰する中根克明さんだ。有名中学から、東大や早慶まで、難関入試を突破してきた教え子も多いが、低年齢化する受験対策の勉強に対して「成績が良くな

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「友達は雑草」　環境変えたくて選んだ中学受験

　神奈川県に住むまなみさん（仮名、41歳）は、小学3年生だった長女なつはさん（仮名、12歳）に学校での昼休みの過ごし方を尋ねた。　「天気が良い日は外に出て、雑草と遊んでいるかな」　友達や担任の先生との関係がうまくいかず苦労していたのは知っていたが、返ってきた言葉はショックだった。せめて環境を変えてあ

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「パパが勉強見てよ」　中学受験の伴走者交代は突然に

　「やる気が無いなら受験なんかやめなさい！」　妻が怒鳴ると同時に、参考書がゴミ箱めがけて飛んでいった。　「嫌だ。やめない！」　4年生の長男の絶叫も部屋にこだました。　2022年の年明けごろ、大輔さん（47）が仕事から帰宅すると、リビングでは怒声が飛び交っていた。長男が1年前に塾通いを始めてから日常と

中学受験を最初に考えたのは「母」が最多の4割超　進学塾調査

　中学受験することを最初に考えたのは誰なのか――。首都圏を中心に教室を展開する進学塾「栄光ゼミナール」が16日、こんな調査結果を発表し、「母」が4割超を占めて、「父」と「子供本人」を抑えて最多だった。専門家は「母親には子供の友達が塾に入ったなどの情報も入ってきやすいため、中学受験に関心を持つ機会が多

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ボランティアで勉強を教える「無料塾」の現場から　学歴社会を問う

　主に経済的理由で一般的な塾に通えない子どもにボランティアで勉強を教える「無料塾」。著書「ルポ無料塾」（集英社）がある教育ジャーナリストのおおたとしまささん（50）は、教育格差をなくそうと奮闘する現場で、こんな矛盾を感じた。塾に通わないと土俵に上がることすらできない過酷な競争を強いる社会ってどうなの

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中学受験の「ベール」に包まれ、気づかなかった息子の気持ち

　黙々と受験勉強を続け、成績も順調に上がっていた。　異変が起きたのは小学6年の6月ごろ。ほとんど机に向かわなくなった。態度も悪くなり、授業中に騒ぎ、塾への遅刻は「当たり前」　「何も知らないくせに口を出すな」。「黙れ、クソババア」。言葉遣いも、どんどんひどくなる。　勉強のストレスなのか――。何度も「受

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理系進学が半数に迫る私立女子校に学ぶ　理系脳の伸ばし方

　理工学系に進む女子の割合が、海外と比べてまだまだ少ない日本。だが、私立の女子中高一貫校「田園調布学園」（東京都世田谷区）は、理系を選択する生徒が5割弱を占める。思わず数学が好きになってしまうという授業をのぞいてみた。【大沢瑞季】　＜主な内容＞　・理系選択増える学校の授業　・こんなところにも数学が…

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中学受験で差がつく？　「算数脳」を伸ばすヒント

　中学受験で差がつきやすい教科といえば、算数です。「図形に引く補助線が見えるようになるには？」「やっぱり暗算力が大切なの？」――。どうやったら「算数脳」を伸ばせるのか、気になる保護者も多いのではないでしょうか。　「算数オリンピック数理教室アルゴクラブ」（東京都）に算数が得意な子を育てるヒントを聞きま

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中学受験の関門「算数」は、男子の方が得意？　脳の専門家の見解は

　中学受験で差がつくとされる算数。ちまたでは「男子の方が算数が得意」という言説もあるが、科学的根拠はあるのだろうか。脳科学や心理学に詳しい四本裕子・東京大大学院教授（認知神経科学）に聞くと、男性脳・女性脳に基づく主張は「危険性が潜む」と指摘する。　＜主な内容＞　・男子が上回るデータ　・男子の平均点が

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算数が苦手な子どもの親に、「開成」の数学教師が伝えたいこと

　算数を制するものは中学受験を制す――。受験関係者の格言だが、悩む子も少なくない。「算数・数学が伸びる」ために大切なことは何だろうか。最難関で知られる男子御三家の一角、私立開成中学・高校（東京都荒川区）で27年間教壇に立つ松野陽一郎教諭（51）に聞くと、「計算が得意」「問題が解ける」の先に本当の魅力

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中学受験は夫婦関係の試金石？　識者に聞く　「中受離婚」の現実味

　夫婦で一緒に子育てする。そんな“イクメン世代”の夫婦を襲っているのが「中学受験クライシス」だ。我が子を思って受験に一生懸命に関与した結果、価値観の違いが露呈し、離婚に至るケースもあるという。著書「中受離婚」（集英社）がある教育ジャーナリストのおおたとしまささん（50）に話を聞いた。中学受験は夫婦関

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笑顔で終われなかった中学受験　優秀な長男の「その後」

　パソコンの画面に、「不合格」の文字が映し出された。小百合さん（42歳、仮名）は声を絞り出した。　「仕方ないね」　長男の第1志望校。一緒に画面をのぞき込んだまま、重い空気が流れた。息が詰まりそうになって、とっさに外に出た。「ちょっと郵便受け見てくるね」◇主な内容・双子の性格は正反対・長男は黙々と勉強

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中学受験で志望校に合格、だけど「課金」が続いた理由

　小学6年からの「駆け込み受験」だった。中学受験塾の入塾テストを受けたが、基準には届かない。家庭教師しか選択肢がなかった。　受験対応の家庭教師と大学生家庭教師を併用し、かかった費用は1年間で約300万円。「小学4年から通塾していればこれぐらいの額になる」と腹をくくった。　進学先は「持ち偏差値」より少