謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!
今日の修羅の刻の感想。
サブタイトル §
第14話 「化物(けもの)」
あらすじ §
天斗に、将軍は殺す価値もない男だと言われ、納得する圓。
そして、佐助の遺体を連れ帰るために、家光を人質に立ち去ろうとします。
しかし、その前に十兵衛が立ちはだかります。
天斗と十兵衛は戦いますが、天斗は十兵衛の目を潰し、勝ちます。
圓は銃で撃たれますが、佐助の遺体のおかげで助かります。
天斗は彼らを捕らえようとする侍達と戦って、圧倒的な強さを発揮します。
そして、彼らは江戸城を立ち去ります。
後日談として十兵衛は再び天斗と戦って敗北し、死んだことが示唆されます。
感想 §
この陸奥圓明流外伝 修羅の刻という作品。第1印象は、「これは!」と思わせるには足りないものでした。時代アニメ論と題した小文の中で、時代アニメ論: 陸奥圓明流外伝 修羅の刻として短い文を書いていますが、この時点ではまだそれほどの感銘を受けてはいませんでした。
しかし、今回のこれは凄いですね。
多数の侍を相手に戦う天斗のシーン、きちんと一人ずつ倒す様子が連続して描かれています。どアップや止め絵で強調したりしません。宮崎駿が批判するところの過剰表現主義に陥っていませんね。見せ場であっても、一瞬で終わるシーンは、一瞬で終わります。一部、スロー描写もありますが、それは止め絵にして延々と時間を引き延ばすこととは性質が違います。これは非常に良心的ですね。
しかも、鉄砲を構える相手に対して、咄嗟に足下の砂を掴んで投げるシーンはアイデア性も素晴らしいし、そのあと鉄砲が空に向かって暴発して周囲の者を驚かせる描写も見事。よく描いています。見ていて、とても気持ちがよいです。
そして、江戸城の描写のそれらしさも良いですね。ああ、江戸城ってこういう雰囲気だよな、ということが元江戸城周辺をうろうろ歩いた感触と重なります。江戸城の江戸城らしさの描写は、特に良いと思います。
武蔵の弟子が、きちんと状況を把握している描写も良いですね。彼の存在が大きいと思います。冷静に状況を見る彼の視点があればこそ、この作品はあるべき姿にまとまっているのだと思います。
今回の一言 §
この一連の話は八雲の子の世代の話のようですね。しかし、次回予告を見ると、また時代が飛ぶようで。まさか幕末?