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japanese.china.org.cn |15. 01. 2024 |
中心都市がメガロポリスの発展を牽引:中国都市総合発展指標2022
雲河都市研究院
編集ノート:
中国で最も発展している都市はどこか?最も発展しているメガロポリスはどこか?〈中国都市総合発展指標2022〉の総合ランキングが発表された。雲河都市研究院は、この総合ランキングの偏差値を用いて、全297都市を一線都市、準一線都市、二線都市、三線都市に定量的にランク分けし、さらに全19メガロポリスについて総合的な評価と分類を行った。
〈中国都市総合発展指標2022〉総合ランキングが発表された。北京は7年連続で総合ランキングの首位、上海が第2位、深圳が第3位となった。
趙啓正中国国務院新聞弁公室元主任は、「2022年、厳しい国際環境と新型コロナウイルス禍の困難な中、中国経済は安定した成長を遂げた。〈中国都市総合発展指標〉は、中国都市の発展成果を国際的に示している」と評価する。
明暁東中国国家発展和改革委員会発展戦略和計画司元一級巡視員・中国駐日本国大使館元公使参事官は、「2022年は中国にとって非常に特別な年であった。中国の経済は、国際環境と新型コロナウイルスの不利な影響を克服し、安定した成長を実現した。〈中国都市総合発展指標2022〉総合ランキングは、中国経済成長の状況と都市の総合発展状況が反映されている。前年と比較して、北京、上海、深圳、広州、成都、杭州、重慶、南京、蘇州という総合ランキング上位9都市のメン バーと順位に変化はない。これは、中国の経済成長センターに変化がないことを示している。中国経済の中核となるこれらの都市は、2022年にコロナ禍の再燃やサプライチェーンの不安定に耐え、経済社会の持続的な発展を保ち、中国経済の総量を120兆元の新たな高みに押し上げた。総合ランキング上位10都市の中で、唯一新たにランクインした第10位の武漢は、新型コロナウイルス・パンデミック初期の衝撃を克服し、再びトップ10に戻ってきた」と指摘した。
1.中国の一線都市、準一線都市、二線都市はどこか?
一線都市、二線都市がどこかについては、中国でさまざまな意見や議論があり、きちんとした定義や基準は存在しない。楊偉民中国共産党中央財経領導小組弁公室元副主任は、「現在の一線、二線都市といった言い方には、一定のルールがなく、厳格な定義もなく、主に住宅価格で区分されている」と指摘する。
この状況を踏まえ、878のデータセットを用いて、全国297の地級以上都市を環境・社会・経済の3つの次元で総合的に定量評価する〈中国都市総合発展指標〉(以下、〈指標〉)は今年、中国全土における都市ランクの分類を試みた。
〈指標〉は、評価方法に「偏差値」の概念を用いるため、各都市が各指標で全国でどの立ち位置にあるかを相対的に反映できる。統計、衛星解析データ、ビックデータなどさまざまな指標に用いられる異なる単位を、偏差値という統一の尺度に変換したゆえ比較可能となった。
総合評価の偏差値は、環境・社会・経済の3つの大項目の偏差値を合計し、最大300で、全国平均値は150となる。
〈指標〉では、合計偏差値200以上の都市を「一線都市」、175〜200の都市を「準一線都市」、150〜175の都市を「二線都市」、150未満の都市を「三線都市」と定義する。
この基準によると、一線都市は北京、上海、深圳、広州の4都市で、特に北京と上海の2大メガシティの偏差値が際立っている。
準一線都市には成都、杭州、重慶、南京、蘇州、武漢、天津、廈門、西安の9都市が含まれる。これらの都市は将来、一線都市に昇格する可能性が高い。
二線都市は、21の地域中心都市を含む43都市で、とくに寧波、長沙、青島、東莞、福州など都市の偏差値が、175に近い。将来、準一線都市に昇格する可能性がある。
総合評価の偏差値が全国平均値以下の三線都市は合計で241都市ある。このなかにはフフホト、銀川、西寧など3つの省都市が含まれている。
趙啓正氏は「総合ランキングの偏差値で一線都市、準一線都市、二線都市、三線都市を量的にランク分けすることで、都市の分類基準を明確にし、都市の比較分析にあたっての困難を一気に解消した」と述べる。