新型コロナウイルスの影響で歓送迎会などが中止となり、飲食店の経営は厳しい状況に追い込まれています。「街の飲食店がなくなるかもしれない」、現場には危機感が広がっています。
(店員)「こちら換気させていただいてよろしいでしょうか?開けさせていただきます。」
 静岡市の商店街にある和食をメインとした飲食店です。新型コロナの対策として換気を徹底した上、すべてのテーブルにアルコール消毒を置き、間隔を広げています。
(お客)「(店は)対策すごくやっているのでむしろ安全ではないか。」「身内や知っている友達ならいいが、知らない人がたくさんいるところは避ける気持ちがある。」
(店員)「はい、コロナに勝つ丼でございます!」
 ランチの目玉商品は「コロナに絶対勝つ丼」です。
(お客)「勝てる。コロナに勝てるこれ。」
 どんぶりを覆うほどのカツが乗って900円です。
(うおかね・高木一浩社長)「安価でランチを提供してうちの味を知ってほしいと始めたので、利益はほぼない。」
 売り上げの主力は夜の飲み会です。しかし、その様子はいつもと違います。
(うおかね・高木一浩社長)「ここが宴会場。(きょうはお客さんがいない?)きょうは予約がないので。」
 例年、この時期は会社の歓送迎会などで予約はいっぱいですが、新型コロナの影響で大人数の予約は軒並みキャンセルとなりました。3月、店の売り上げは前の年と比べて4割ほど減りました。
(うおかね・高木一浩社長)「正直、見通しが立たない。『今頑張ればいい』というのがない。窮地に立っているところを救わないと景気回復する前にそこの店はなくなる。」
 チェーンの飲食店も危機感をあらわにします。先日開かれたランチミーティングでは、静岡市の田辺市長に業界の厳しさを直接伝えました。
(なすびグループ・藤田圭亮社長)「(仕入れ先の)魚屋さんから早く注文くれ、きょうは注文ないのと毎日くる。でもこういう現状だからお客さんが少ないと買えない。」
 飲食業界の低迷は酒店や青果店など多くの店に影響を及ぼします。苦しい状況のなか飲食店は生き残りをかけて模索を続けています。

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