台風10号の予想進路が関西上陸コースから西にそれ、九州上陸コースに変わりました。2年前、これとそっくりな進路で大きな被害が出ています。
■台風10号 あさって九州上陸へ
台風10号の暴風域に入った鹿児島県奄美大島。
今後、瞬間的に70メートルの風が吹くことが予想されています。これは建物が倒壊するほどの強さです。
奄美市全域に避難指示が出され、72人が避難所に身を寄せています。
避難する人
「やっぱり怖いですからね」
「女だけ3人…。だから怖くて」
夏休み終盤の列島に近付いている台風10号。自転車並みの速度で進み、29日には強い勢力で九州に上陸する見込みです。
奄美大島から北におよそ250キロ離れた屋久島。自然を満喫できるキャンプ場は夏休みの書き入れ時ですが、台風を見据え予約は取りませんでした。
屋久島キャンピングパーク 御調伸一郎さん
「ポータブル電源をフル充電したり、充電式の電源もフル充電。スーパーの棚はガラガラになって閉店セールしているように見えます。直撃するということで皆さん慌てて対策していると思う」
別のスーパーも棚は御覧の通り。
店の人
「卵とかパンとかお菓子類とかジュースとか。船がどうなるか分からない。早く品物入った方が良い」
鹿児島と結ぶ高速船は28日、29日の全便の欠航が決まっています。
台風に近い九州。上陸を前にゲリラ雷雨が発生しました。
回転式そうめん流し発祥の地・鹿児島県指宿市。店は対策を急ぎます。
スタッフ
「泥水・汚水が入り込まないようにする対策」
泥水の侵入を防ぐため排水口のふたも開けました。
■2年前 そっくり台風 どんな被害?
台風10号とそっくりなのが、おととし歴代最強クラスで上陸した台風14号。鹿児島市では大木が折れ、カーブミラーも折れ曲がりました。当時、鹿児島県の屋久島では最大瞬間風速50.9メートルを観測しました。
今回の10号はそれを超える強風。奄美地方では最大瞬間風速70メートルと予想されています。
特に似ているのがコース。当時、台風14号は鹿児島上陸した後、日本列島に沿ってゆっくり横断。今回も似たコースをたどる可能性があります。ただ、前回よりも速度が遅いため、被害が拡大する恐れが。
当時は本州付近を時速15キロから20キロでゆっくりと進みましたが、今回はより遅く、10キロ以下で進みます。
前回よりも心配な点はもう一つ「海面水温」です。高いほど台風が発達する恐れがあります。
ピンクの部分が水温が一番高いところ。おととしに比べて今回はピンク部分が広範囲に広がっているのが分かります。
さらに、台風が過ぎた後に待っていたのは…。台風一過で暑くなるのではなく、関東では激しい雨が降り、道路が冠水しました。
今回も湿った空気の流れ込みが続くため、台風が離れた後も油断できません。
■上陸前から各地で大雨&土砂崩れ
遠く離れた本州でも、台風の影響が出ています。
浜松市天竜地区では土砂崩れが起き、周辺では一部に避難指示が出ました。これから来る恐れのある台風に不安は募ります。
周辺の住民
「まだ2日ぐらい怖いんで避難しようかなと思っている。もう80歳過ぎてるからおっかなくてやたら震えてる」
掛川市では24時間雨量が190ミリを記録。平年8月のひと月分を超える雨となりました。
雨は本州だけの話ではありません。北海道苫小牧では道路が冠水し、七飯町では土砂が崩れて道路が通行止めになりました。
いつもなら函館を一望する景色も30分ほどで、何も見えなくなります。
神奈川から来た人
「タイミング本当に悪くて、楽しみにしていたので残念」
「(Q.また明日チャレンジする?)明日チャレンジする」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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