小泉進次郎元環境大臣(43)の出馬で自民党の総裁選はどうなっていくのでしょうか。政治部・千々岩森生官邸キャップに話を聞きました。
■「世代交代」「改革イメージ」に焦点
現在、出馬を表明しているのが小林鷹之前経済安保担当大臣(49)。そして石破茂元幹事長(67)と河野太郎デジタル大臣(61)は近いうちに表明する見通しです。そのなかで、林芳正官房長官(63)・小泉進次郎元環境大臣が出馬の意向を固めました。
―小泉氏が出馬したら総裁選はどうなっていきそうでしょうか?
千々岩記者
「ついにという感じですが、小泉氏は40代で、おととい出馬表明した小林氏も40代。より総裁選が『世代交代』『改革イメージ』に焦点が当たっていくとみています。逆にいうと、そうした『変化』のイメージと遠い人というのは、ちょっと難しくなってくるかもしれません」
―今、名前の挙がった小林氏と小泉氏はともに40代ですが、この2人で票が割れてしまうことはないのでしょうか?
千々岩記者
「あります。2人とも中堅・若手が中心に推していますので当然、票は割れます。ただ、2人がある意味、両輪のように回っていくことで、『変化』や『世代交代』に焦点が当たる要素の方が強くなるかなと見ています」
■進次郎氏に早くも“やっかみ”?
―そうすると、それ以外は50代がおらず、みなさん60代以上となっています。こういったベテラン議員たちはどう受け止めているのでしょうか?
千々岩記者
「自民党内にはベテランがいっぱいいますが、小泉氏の最大のポイントはまさにそこだと思っています。
会社もそうですよね、部下がいきなり課長や部長になったら『あれ、自分の将来どうしよう。この会社にいても未来はないかな』となりかねない。永田町も会社と一緒です。すでに自民党のなかでは、『ちょっと小泉氏だと、世代交代が進みすぎるんじゃないの』と。そうしたベテランの焦りというか、やっかみといったら言いすぎですが、そういう声もじわりと広がっています。そうしたところが、もしかしたら小泉氏の弱点になってくる可能性はあります」
■春ごろから総裁選出馬を意識か
―ただ、小泉氏は逆風といった状況のなかで出馬するのは、出ることに意味があるのでしょうか?
千々岩記者
「小泉氏の性格自体そうですが。今回、顔見せとか初めてだからまあいいやという気持ちは1ミリもないと思います。本気で勝ちにいくと思いますし、そういうタイプです。
私がこれまで小泉さんと接してきた中で、一つすごく覚えているのが、この春のことですが、私が中国で特派員していたこともあって、2人で習近平政権の話をしていて、『日本は中国と今後どうしていくか』『こういう国づくりをすべきだ』という話になった時に、小泉氏がメモをしだしたんですよ。『日本は強くなきゃいけない、豊かにならなければいけない』ということをメモし始めて、これまで2人で話していて、そんなことは初めてでした。私は思わずゾクッとして、この人、政権を担うつもりかもしれない、と」
―かなり外交とかも意識しているのでしょうか?
千々岩記者
「9月の総裁選に出る準備を、自分の中で始めたのかもしれないと、本当にゾクッとして、そうしたら、こういうことになってきたので、『あの頃から準備を始めたのか』と思っています」
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2024年8月21日放送)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp
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