アメリカのFRB＝連邦準備制度理事会は7月31日、FOMC＝連邦公開市場委員会を開き、政策金利の据え置きを決定しました。同時にインフレと雇用への影響、両方のリスクに備える姿勢を強調し、9月の利下げ開始を示唆しました。政策金利の誘導目標は8会合連続で5.25％から5.5％の間で維持されました。声明文では、労働市場の過熱が収まりつつあるとの認識を示し、インフレについても「依然として高い」としていた前回会合から表現を弱め「ある程度高い」としました。パウエル議長はこれまで注力してきたインフレの抑制に加え、労働市場が悪化するリスクにも備える姿勢をより鮮明にしました。また、トランプ前大統領が、11月に控える大統領選挙前の利下げに難色を示したことについて問われると、「金融政策で特定の政党を利することはない」と断言しました。そのうえで年内の利下げ回数については「経済状況次第だ」として、明言を避けました。
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