韓国映画『キングメーカー 大統領を作った男』(8月12日より全国順次公開)より、ソル・ギョング演じるカリスマ政治家キム・ウンボムと、イ・ソンギュン演じる天才選挙参謀ソ・チャンデが初めて出会い、互いの理念をぶつけ合う本編シーン映像が解禁となった。
最高権力の座をめざして政治家同士が激突し、負ければ汚職など不正行為を問われて刑務所入りになることもある韓国の大統領選。本作は日本とも縁の深い第15代韓国大統領、金大中(キム・デジュン)と、彼の選挙参謀だった厳昌録(オム·チャンノク)の実話をもとに、生き馬の目を抜く苛烈な大統領選の裏側を赤裸々に描いた衝撃作だ。
劇中、光の当たる表の存在として民衆の希望となるカリスマ政治家キム・ウンボムを演じたソル・ギョング。そして同じ理想を追いかけながらも、影の存在として裏の仕事を引き受けるソ・チャンデを演じたイ・ソンギュン。韓国映画界を代表する俳優が、誰よりもお互いを必要としながらも、決定的なところで混じり合わない2人の複雑な関係を熱演した。
解禁となった本編映像は、そんな二人が初めて出会う場面。韓国東北部の江原道で小さな薬局を営むソ・チャンデは、独裁政権を打倒して世の中を変えたいという思いから、野党・新民党に所属するキム・ウンボムの選挙事務所を訪ね、いきなり効率的でないウンボムのやり方が間違っていると話し始める。
実はチャンデはウンボムに手紙を送り「1票を得るより、相手側の10票を減らす」という”資本家思考“の提案をしていた。しかしウンボムは「商売は金稼ぎが目的になり得るが、政治は票稼ぎを目的にしてはならんのだ」と一蹴し、「ギリシャのアリストテレスはこう言った”正義こそが社会の秩序だ“」と説き伏せようとするが、逆に「“正しい目的のためなら手段は不問”」とアリストテレスの師匠であるプラトンの言葉を持ち出すチャンデ。
そして「お手伝いをさせてください」と直訴し「私は北出身ですが、なまりがない。父を差別で殺されて完全に方言を直したんです。世の中を変えたいんです」と引き下がらない。するとウンボムは手紙に入っていた花は何かとチャンデに問いかける。「”草の王“という毒草で薬にもなります。私にも役割を」。その言葉を聞いたウンボムは彼を迎い入れることになる。ソル・ギョングとイ・ソンギュンの丁々発止のやりとりに一気に引き込まれるシーンだ。
監督:ビョン・ソンヒョン『名もなき野良犬の輪舞』
出演:ソル・ギョング『茲山魚譜 チャサンオボ』 イ・ソンギュン『パラサイト 半地下の家族』
ユ・ジェミョン「梨泰院クラス」 チョ・ウジン『SEOBOK/ソボク』
2021年/韓国/123分/5.1ch/ビスタ/原題:킹메이커/字幕翻訳:小寺由香/提供:ツイン、Hulu/配給:ツイン .
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