中東パレスチナ自治区のガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織「ハマス」から大規模なロケット弾攻撃を受けたイスラエルは、7日深夜も報復の空爆を行いました。
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ロイター通信などによりますと、パレスチナ自治区のガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスが7日、2000発以上のロケット弾を発射し、戦闘員をイスラエル側に侵入させて激しい攻撃を行いました。これまでにイスラエル側で少なくとも250人が死亡し、数十人のイスラエル兵や市民が連れ去られたということです。
ネタニヤフ首相は7日、「戦争状態にある」と大規模な報復を宣言し、イスラエル軍は深夜もガザ地区を空爆しました。また軍はイスラエル南部の一部で侵入したハマスの武装集団と戦闘を続けていて、軍の報道官はSNSで、状況は完全には制御されていないと述べています。
パレスチナ側の保健当局は8日、ガザ地区で少なくとも313人が死亡し、ヨルダン川西岸でもイスラエル軍の攻撃で7人が死亡したと発表していて、事態の悪化が懸念されています。
ロイター通信は「今回のイスラエルへの攻撃はここ数十年で最大の規模で、アメリカが支援する地域の安全保障の連携を築く取り組みを台無しにする可能性がある」と報じています。
国連のグテーレス事務総長は7日、ハマスによる攻撃について「最も強い言葉で非難する」との声明を発表しました。「民間人への被害を深く憂慮し、最大限の自制を促す」として、外交努力による解決を求めました。国連安全保障理事会は8日に非公開の緊急会合を開き、対応を協議する予定です。
こうした中、ロイター通信などによりますと、イスラエル北部と国境を接するレバノン側から8日早朝、イスラエルが実効支配するゴラン高原のシェバア農場地区に砲撃がありました。レバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」が犯行声明を出し、パレスチナの人々への「連帯」として、イスラエル軍の3つの拠点にロケット弾などを発射したと主張しました。これに対し、イスラエルはレバノン南部に砲撃を行いました。
(2023年10月8日放送)
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